故意③のおまけ尊奈門がどたどたと洗い場にやってきた
　
雑
「おかえり〜」

高
「随分帰りが早かったな」


【性に疎いタイプの尊ちゃん】
尊
「土井半助が今日は決闘できないって…🫩
　そんなことより、
　高坂さん、褌なんか持って、、、
　お漏らしでもしたんですか〜？🤭」

ゴンッ（高が尊を殴る音）

尊
「痛いですよ😢
　だからなんでって聞いてるのに、もお〜
　それと、部屋なんかにおったんですけど、、
　高坂さん何したんですか？😮‍💨」

ガンッゴンッ（高が尊を殴る音）



【性にある程度知識がある尊ちゃん】
尊
（わっ！高坂さん、部屋でひとりでして組頭にバレてるー🫣）


高
「おい、何考えてる！」

ガンッゴンッ（高が尊を殴る音）

月がてらす誰そ彼真っ赤な月
染まる　染まる
月に照らされた身体も
そして

その心さえも

***

ザシュッ！

「ぐあっ！あ…ぁ…」

小さな掌には到底合わない苦無を振るって目の前の相手の皮膚を切り裂いた。

「………」

雷斗はくずおれた男を一別し、また別の標的に襲い掛かる。
それを何度繰り返したことだろう？ もう辺りには人っ子一人見当たらない。
あるのは死体のみだ。
それを見て、やっと雷斗は動きを止める。

「雷斗」

背後から聞こえた声に雷斗はぱっと振り返る。

「！」
「っと、あー…怪我、してないか？」

ぴょんと雷斗が抱き付くと、少し眉尻を下げつつもその小さな身体を受け止めたのは諸泉尊奈門だった。

「…、…」
「…そっか。それなら、いいんだ」
「♪」

頭巾の上から撫でられて雷斗はふにゃりと笑う。それが周囲の、現在の状況とあまりにも不釣り合いで尊奈門は口布の下で僅かに唇を噛んでしまった。