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    poppokyo

    @poppokyo

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    POIPOI 17

    poppokyo

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    mdrとobtの異世界転生ギャグSS
    〜kkobを添えて〜

    mdr「このオレが……悪役令嬢だと?」(オレはたしかにあの時、柱間に看取られて死んだはず……ここは…寝室か? ずいぶん脚の高い寝台だな)

    ───コンコン

    「おはよう兄さん。起きてる?」
    「! その声、イズナか!」
    「入るよ」ガチャ
    「お前、どうして…?」
    「昨日より顔色が良くなったね。今朝の体調はどう?」
    「悪くないが…お前、その格好は…」
    「あ。気付いた? 今日は兄さんの社交界デビューの日だから、オレも父さんに言われて礼服を新調したんだ」
    「しゃ、社交界デビュー?」
    「うん…兄さんが忘れたくなるのも無理ないよ。憂鬱だよね…今日のお茶会で婚約者を決めろだなんて…」
    「待て…状況が全く掴めんぞ」
    「どうしたの? そうか…きっと病み上がりで混乱してるんだ…オレ、やっぱりお茶会は中止にしようって父さんに言ってくる!」
    「おいっ!? イズナ!」
    ガチャ!ダダダッ!
    「何なんだ…一体…」

    ───コンコンガチャ

    「いいかげん起きろじじい」
    「お前…オビトか?」
    「ん? その反応…ようやく記憶が戻ったようだな」
    「何? 一体どういう意味だ?」
    「簡単に言うと『異世界』『転生』『悪役令嬢』だ」
    「わけがわからん。新手の忍術か?」
    「解ける忍術ならよかったんだがな…」
    「おい。ちゃんと説明しろ」
    「チッ、仕方ねェな。わかったよ……オレ達は前の世界で罪を犯し過ぎたんだ。だから浄土へ行く前に、多くの善行を積んでその罪を帳消しにしなければならない。ここはその為に作られた世界だ」
    「フム…それなら何故イズナがいる?」
    「それはよくわかんねぇけど、異世界転生の特典らしいぜ。たぶん最期に過ちを認めたオレ達への情状酌量の措置ってやつだな」
    「さっぱりわからん」
    「いいよわからなくて。それより早くこのドレスに着替えてくれ。今日は茶会だ。これ以上遅れると側付きのオレがメイド長に叱られる」
    「何だこのヒラヒラした黒い服は?」
    「何ってじじいのドレスだよ。今日の茶会用にタジマ様が特別に仕立てたオートクチュールだ。着付けてやるから立ちやがれ」
    「こらオビト。急に引っ張るな。しかし見たことない服だな…というか、これは女物じゃないのか?」
    「当たり前だろ。今のお前は悪役令嬢なんだ」
    「だからなんだ、その悪役令嬢っていうのは…」
    「その説明をしてる暇はない。ただこれだけはよく覚えておけ…オレ達が浄土へ行く為には善行が必要だ。だから、くれぐれも今日の茶会でやらかすんじゃねェぞ? じゃないとずっとこの世界に居座るハメになる。わかったな?」
    「厶…心に留めよう」
    「よし。ちょうどヘアセットとメイクが終わったところだ。完全に遅刻だが……まあ、主役は遅れて来るって言うしな。何とかなるだろ。ほらじじい、さっさと庭に行くぞ」
    「おい、老人扱いするな。自分で歩ける」
    「ちげェよ、エスコートだ。令嬢ってのはそういうのが必要なんだ」
    「そういうものか」
    「そうだ……ったく、頼むぜホント」

    ───ガヤガヤ

    「父さん! やはり兄さんに婚約者など早過ぎます! 体調も優れないようだし…今日の茶会は中止にすべきです!」
    「イズナ。前にも言ったでしょう? マダラの婚約者を決めることは我が家…ひいては我が一族を守る為の決定事項。お前のわがまま一つで覆る話ではありません。それに、今朝はマダラの熱も下がったとメイドのオビトから聞いてますよ」
    「でも…!」
    「オレなら大丈夫だ。イズナ」
    「兄さん!」
    「親父…遅れてすまねェ。さっさと茶会を始めようぜ」
    「言われなくとも。あそこを見なさい。既にお前の婚約者候補である、年頃の令息達がお待ちです」
    「そうか…一体どんなやつらが………なっ!? あいつは…!!」
    「ほう? さっそく気になる者がいましたか?」
    「あっちは…!? ダメだよっ兄さん! 待って!」
    「おいじじい! その格好で走るな! 転ぶぞ!」

    ダダダッ!

    「なぜ貴様がいる!? 扉間ァ!?」
    「何だ? 随分と騒がしい。礼儀がなっておらん令嬢だな。まさかお前がマダラか?」
    「ぬ……そうか。オビトが言っていた特典というやつか」
    「特典?」
    「イヤ待て、貴様がここにいるということは…」
    「おお〜い! 扉間! あっちにデカいバッタがおったぞ! 捕まえて板間への土産にしよう!」
    「兄者! 茶会では大人しくしろとあれほど…」
    「柱間ァ!!」フルフルニィ
    「む? なんだ? お前オレを知ってるのか?」
    「ここであったが百年目ェ! オレと勝負だァ!」
    「おおっ、なんかおもしろそうだ! いいぞ! ちょうど暇してたんだ! あの森でどっちが多くバッタを捕まえられるか競おうぞ!」ダッ!
    「臨むところだ!」ダッ!
    「待てッ! 兄者!!」
    「扉間は審判な〜!」
    「ああ……まったく…王家としての自覚が足りん……おいそこの銀髪メイド。兄者を連れ戻して来い」
    「ええー…ムリですよ。森に入った柱間様を見つけられる自信ないし。ここは大人しく、二人が帰って来るのを待った方が得策かと…」
    「ハァ……どいつもこいつも…」
    「おーいじじい! クソッ! どこ行った!?」
    「あれ? オビト?」
    「っ!? テメェ、カカシか?」
    「オレが言えたクチじゃないけど…何その格好?
    メイド服? 似合ってるね」ニコッ
    「は!? お前なんで……!?」
    「やー…困ったよ。火影室で寝てたのに、気が付いたらここに居たんだもん。あ。これってオレの夢だよね? なんか変な夢だけど、お前に会えたのは嬉しいなァ…」
    「え?? ……待てカカシ! お前今日で何徹目だ!」
    「ん? えーっと……どうだったかな……二十から先は覚えてない…」
    「ば…っ! バカこのバカカシッ!! 働き過ぎだっ! こっちに来るのが早過ぎるっ! ちゃんとオレとの約束守れよっ!」
    「はぁ? 何言ってんの? オレお前との約束守って、ちゃんと火影になったんだけど!」
    「そっちじゃねェよ! いやそっちもだけど! つーか、そもそもなんでお前がこの世界にいるんだ!?」
    「そんなのオレが知りたいよ」
    「早く帰れ! 帰って元の世界の復興に勤しめ!」
    「えー…夢の中まで仕事急かされるのぉ? ヤだな…しかもオビトに言われるなんて。これでもオレ、けっこう頑張ってるのに…」
    「ゔ……そ、それは悪いと思ってるが…」
    「てゆーか帰り方なんてわかんないし……それよりもせっかく会えたんだからさ。夢の中くらいいい思いさせてよ?」
    「い、いい思い?」
    「そ。じゃああっちの茂みに行こっか。オビト♡」
    「ちょ…オレはじじい探さねぇと…って力強ェな!! 放せカカシッ!!」
    「扉間様ー。気が変わったんで、オレこのメイドと一緒に柱間様を探して来ますね〜」
    「……出立する日暮れまでには戻れよ」
    「はーい」
    「探しに行くんだよな?? おい!? 方向が違う気がするぞ?」
    「まーまー。木陰でゆっくり探そうよ。たっぷり時間かけて、ね♡」グイッ ガサガサッ
    「え、待っ、アッーーー」

     この後オビトはたくさん善行を積んだ。






     次号───!!

    「柱間とオレが──婚約……?」

    「お前は悪役令嬢だ。目的を忘れるな。じじい」

    「マダラは優しいな。お前と会うのは楽しいぞ!」

    「あの人は兄さんにふさわしくない」

    「なぁオビト。これはオレの夢……だよな?」

    「おい兄者、新しい縁談を持ってきた。彼女が…」

     彼らに波乱が巻き起こる──!?

     果たして、カカシは元の世界に帰ることができるのか!?そしてオビトは側付きメイドとして、悪役令嬢マダラをコントロールできるのか!?

     ☆続かない──!!
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    Replies from the creator

    poppokyo

    MAIKINGけじぇふらっとさん(@kjefrat)が書いてくださった私の妄想(https://poipiku.com/11313044/12071594.html)をさらに広げました。人を選ぶやつなので何でもオッケーな方以外読まないほうがいいぜ…主にobt視点です。
    漏れや書き損じ、穴があったらすみません。
    えっちな続きはけじぇさんが書いてくれると信じて……なんてね。たぶん手が空いた方が書く。
    ドルパログラビア!?つー! うちはオビトは特殊な家庭で育った少年だった。いや、『家庭』というより『家系』と言った方が正しい。
     オビトの家系はいわゆる、芸能一族だった。その始祖は戦乱の世が治まったばかりの時代まで遡る。
     文化が栄え、華開いた平和な時代。低俗、下賤、無意味だと称されていたものに価値が見出され、評価をされて尊き立場までのし上がった文芸の数々──その一つに名を連ねる、とある伝統芸能を主軸とした『うちは家』が、オビトの直系であった。
     けれどオビト自身は、そのうちは家の一員であるという意識が全くなかった。それもそのはず。物心つく前に亡くなってしまったオビトの両親は自分達の一族から歓迎されない結ばれ方をしたようで、親族との関係は絶縁状態に近かった。そして遺されたオビトも当然、両親と同じ扱いを親族から受けていた。
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