バデ逮捕からオク目覚めるまでの間のバデ審問「ハァ…予想はしてたけど、何にも教えてくれないね。」
殺風景な異端審問所で、ノヴァクはため息をついた。目の前に座らされている異端者は何度棍棒で殴られても頑として口を割らない。
異端とされる宇宙論について研究していたこの修道士、右目に眼帯を装着して、顔面に大きな創傷が2つ走っている。縄で縛られている腕も傷だらけだ。喋れる程度の怪我では口を割らないだろうことは明らかだった。聞けば禁書を読んで目を焼かれ左遷された修道士として一部の聖職者の間では有名らしい。
いつもの私なら、面倒くさいなあとボヤくような仕事だが今回はわけが違う。この男は私が何よりも大切にする娘に、ヨレンタに近づいた許されない異端だ。みすみす罪を誤魔化されたりはしない。絶対に断罪してやる。
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