1ドロライお題「ドゥラカ」/私と叔父さんお題【ドゥラカ】
「お前はいつまで経っても泣き虫だな」
そう言った叔父さんは私の頭を撫でてくれた。朝が来る度に泣いている私を慰めてくれる。皆の前で堂々として泣き腫らした目は赤くてまるで朝日の様だと叔父さんは例えてくれた。自分の顔を見た事がないから本当か分からない。そもそも朝日は赤よりは橙よりなのでは?と疑問点を投げ掛けても良かったがやめた。そんな事よりも川に流れる水の如く涙が止まらない。一旦泣き止んだもののポンポンと頭を撫でられ続けていると情けなくて。弱い自分が認められない。もっと強くならなればと思うのに全然心が強くならない。泣き止むのはいつも朝餉が終わった頃だ。腹が満たされた事による安心感からきているのかもしれない。なら、常に腹が満ちていれば不安は拭えないだろうか?とも考えたが、それはそれで動き回る時に不具合が生じるのでこの案は生まれた瞬間に消去した。
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