転生パロつづき彼は誰を自分に重ねているのだろう。
自分は誰を彼に重ねているのだろう。
たまにぼんやりと重なる蜃気楼。ゆらゆらと揺れて、掴めずに消えていってしまう。
彼とは初対面だったし、その彼と重なったような幻影にも初めて会った。
君は誰なのだろう。あの彼の向こう側の君は。そして、君が見ている私は誰なの?
何度も彼と会って会話を重ねていくうちに、好みや趣味や様々なことがわかっていく。気が合うし、会話も弾む。
彼との会話は心地が良い。
辛いことがあってもどこかに逃げさせてくれるような、ひとときの安息を与えてくれるような、そんな会話。
でもそんな会話の中でちらちらと既視感がちらつく。最初は気の所為だと思っていたがあまりにもそれが多い。それだけでなく、見知らぬだれかと彼が重なるのだから絶対になにかがあるのだろう。
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