あの日の経緯その日はたまたまフェデリコのやつが派遣でラテラーノを出ていたこともあり、たまたま俺に上からの任務が回ってきた。
なんでも役場から少し離れた場所にある教会の跡地に行って現地調査してほしいとのことで、教皇庁からの任務であれば断ることも難しく手もわりかし空いていたため仕方なく言われた場所へと向かった。
あまり人も来ることのない場所で草木が生え手入れされていない柱を見るに最近まで誰かが来た形跡はなさそうだろうと思ったものの、一応任務なので全体を見て回ってから帰ろうと足を踏み入れた。
そして、目を疑った。
無機質なコンクリートの床に、淡い陽の光に照らされて人が倒れている。
…いや、正確には寝ているように見えるが女性がこんなところで寝ることなんてあるだろうか?
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