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    aillis_shumi

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    aillis_shumi

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    ⚠全然途中・何となく設定掴む為に書いた妄想
    こっからちゃんとまとめてpixivの方にも載せる予定

    「紫鸞殿、体調はどうだい?」
    「頭が重い」
    「…そう…少し寝るといい、軽くなるかもしれないよ?」
    「貴方が…隣に居ないと寝れない」
    「嬉しい事を言ってくれるね、でも今から軍議なんだ…行かなければ……」
    「ここに居て欲しい、一瞬たりとも離れたくない…」
    「紫鸞殿……」
    「…冗談だ、軍議があるんだろう?そんな顔をしていたら心配されてしまう、自分はもう寝るから気にせず行ってくれ」
    ニコリと笑う姿を見て涙が出そうになった
    せっかく想いが通じて甘えようとしてくれてる恋人を放ったらかして自分がしなければならない事にイラつきさえ覚えていた
    軍師として参加するのは絶対だ、しかし私以外の者達も優秀で信用している
    だからサボって紫鸞殿の傍に居たいと思ってしまう
    けれど紫鸞殿はそれを望まない
    心では甘えたいのだろうけど軍師として活躍している姿を見るのが好きだと言ってくれる、それも本心なのだろう
    そうじゃなければ自分が代わりに病気になるなんて発想にならないだろうし…

    「分かった、すぐ戻るからその間ゆっくり休んで」
    「あぁ」

    笑って見送ってくれた、けれど少し不安になり
    扉を少し開けた状態で覗いてみるとやはり暗い顔を浮かべていた…痛みに耐えるような苦しそうな顔
    気を使って笑っていたのだろう、先程までの面影は全くなく、ただ頭を抑え髪を思いっきり握り悶えていた
    前世で大怪我をしても悶える様子もなく淡々としていた頃とは大違いで長く見る事が出来ず
    早足で軍議へ向かって行った

    「お、やっと来たかい」
    「遅くなってすまないね」
    「いえ…その…紫鸞殿の様子は…」
    「笑って見送ってはくれたけれど…相当痛みがあるようで苦しそうにしていたよ」
    「そうですか…やはり戦には連れて行けませんね」
    そう…元々は前世と同じく戦場を駆け回っていたのだ……話しているのを聞きながら昔の事を思い出していた…





    ふとした時にあらゆる記憶が頭の中を駆け巡り
    突然の情報量に頭を痛め過呼吸になっていた
    それを前世の記憶だと理解するのにそう時間はかからなかった
    共に酒を飲んでいた、荀攸殿と荀彧殿も同じような状態になっておりお互いに顔を見合わせ驚きながら状況を整理しようと話し始めた

    「その様子から察するに2人も見たのかな?」
    「えぇ、はっきりと思い出しました」
    「と、唐突過ぎて頭が追い付いていないのですが……」
    「文若殿、1度深呼吸を」

    意外にも冷静にしている荀攸殿とは異なり
    珍しく慌てふためく荀彧殿を見ながら
    頭の中で今の現状と昔の現状を比較していた
    大きくは変わらない、呂布達を打ち倒した事を祝う為宴を開いていて…その輪から外れ少し離れた所で今後の事を話し合う為2人と飲み明かしている時に突然この状況になった

    「しかし何故こんな突然と……」

    荀攸殿は何かきっかけがあるのでは無いかと考え始めたが、こればかりはさっぱりだった
    しかし前世とは確実に違う事がある

    「今世の私は自由の身のようだね……」
    「と言うと?」
    「私が病に侵され白狼山の戦いの後命を落とした事は覚えているだろうか」
    「もちろん覚えていますよ」
    「しかし今回は病どころか健康そのものだ」
    「それは喜ばしい事ですね…しかしそうなると…」
    「おそらく荀彧殿の考えている事は正しい、全部が全部前世と同じと言う訳じゃなさそうだ」
    「呂布を倒した所までは同じ、しかしここから何か大きく変化していく予感を感じますね」

    その大きな変化は一体なんなのか…
    今後何が起こるのか警戒しておくべきだろう…
    そう話し合っていると宴の方から駆け寄ってくる姿を見つけた…曹操殿と夏侯惇殿だ

    「もしやと思って来てみたのだが、どうやら勘は当たっていたようだ」
    「勘と言いますと?」
    「お前達も記憶が流れてきたんだろう」
    「……その様子だとお2人もですか?」
    「あぁ、孟徳と飲んでいた時に突然な」

    どうやらここに来る前に色んな者と会話して来たらしく記憶が戻ったのはここに居る者達だけのようだった
    そしてある程度の情報を聞いた上で先程まで話していた内容を2人にも共有した

    「ふむ…何か大きな事が起こる…か…」
    「相当な厄介事じゃなければいいが…」
    「我々も警戒はしておくつもりです、それと1つ気がかりな事が…」
    「ほう?」
    「公達殿、それは一体…」
    「先程話されてきた者達の名前を伺いましたが、その中に紫鸞殿の名前がなかったので」

    太平の要である彼が戻っていないとは考えにくい
    今すぐ確かめる必要があると考え皆で探す事になった
    色んな兵士に聞き回ったが中々見つからない
    そんな中微かに甘い香りが風と共に鼻を突き抜けた
    匂いのした方へ視線を向けると1つの大きな木があった、特に変哲もない普通の木
    けれどその場を見ていると嫌な予感しかしなかった、変な胸騒ぎがする…近付くにつれ微かに聞こえてくる咳と荒い呼吸の音
    胸騒ぎを落ち着かせるように拳を作り、恐る恐るその音の方へ近寄った
    そしてその正体を見た瞬間血の気が引いた
    血を吐き苦しそうに横たわる紫鸞殿の姿があった

    「紫鸞…殿…?」

    声は掠れ消えそうな声で彼の名を呼んだ
    気配に気付いたのか視線をこちらへ向けた
    呼吸も浅く、身体が震え、助けてくれと訴える目
    早くどうにかしなければと思い体を持ち上げようとするが、少し動かしただけで痛みがあるのか
    軽く悲鳴を上げながら震えが強くなった
    どうすればと頭を悩ませているとそこへ夏侯惇殿が近寄ってきた

    「おい紫鸞!何があった!」
    「見つけた時には血を吐き横たわっていた、早く元化殿の所へ連れて行かなくては…」
    「分かった」

    そう言うと痛みに悶える紫鸞殿を抱き抱え
    急いで元化殿の所へ連れて行った


    「おい郭嘉、少しは落ち着け」
    「あ、あぁ…そう…ですね…」

    診断するから離れて待っていてくれと言われ
    座って待っていたがどうにも落ち着けなくて立っては少し歩いてまた座ってを繰り返していた
    夏侯惇殿も少し焦っているようで足を揺らしながら待っていた
    改めてどうしてあんな事になっていたのか考えてみたが、毒という可能性は低いだろう
    毒に耐性があると話していたのを覚えていたからだ、だとしたら一体何故……
    その時先程の会話を思い出していた
    ー病で死ぬはずが今は健康そのものー
    ー何か大きな変化が起こるー
    もし私の病が紫鸞殿に移っていたら?
    もし大きな変化がこれだったら?
    嫌な予感しかしない…紫鸞殿は太平の要で曹操殿が天下を取るために確実に必要な人材だ
    武が優れていて人付き合いも良く、色んな場面で助けられていた
    そんな紫鸞殿を失えばあらゆる戦で支障が出るどころか士気も大幅に下がる
    それこそ…私のやる気も大幅に下がるだろう…
    色んな事を考え息がしにくくなるのを感じながら時が来るのを待った…………
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