庭師が就職して一日で首になった危機説貴族の屋敷の庭の大規模なリモデリングのために新しく採用された庭師
力が強そうだという理由で高得点を得て、荷物運びや鉢の移動を主に担当している
他の先輩やメイドたちにも初日から人気だった
倉庫の方にある人通りの少ない区域で頼まれていた鉢をすべて運び終えて、
満足した気持ちで笑いながら振り返ったら、そこに貴族が立っていた
めちゃくちゃ怖い
日陰でとても雑然としているのに、ひとりだけ服がキラキラしている人が立っていて、
空間の違和感に庭師はフリーズしてしまった……
後で師匠が言うには、ダンナが新入りの顔を見に来たんだそう。
そういえば屋敷に入る時に、ダンナはちょっと変わった人だって聞いた気がする。
でもこんなふうに急に現れるなんて、心臓に悪いんだけど。
慌てて挨拶しながら、土がついた手袋を背中でめっちゃ払ってる
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