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    kayu64

    絵文字いつもありがとう!
    マジでただのポイ
    なんでも許せるひとだけ見てね🤫

    ##夢←モブ女と男女司令もここ
    ##キ ##ディ ##ブ ##ア ##ガ

    ※ぜんぶ名前なし、姿とセリフあり
    司令はほぼ顔あり


    ↓お題箱↓

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    kayu64

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    ブラ司

    新書メーカーのはこっち→
    https://twitter.com/mr64t/status/1465857950258327553

    ##夢
    ##ブ

    「冷える前に部屋へ戻ろう」

     スキーグローブを外した左手を差し出され、私は思わず固まった。

    「え…っと」
    「吹雪いてきた。足元も悪いし、司令にまで遭難されてはかなわない」

     まるでこうするのが当然という態度に、動揺したこちらがおかしいのかと混乱してしまう。オスカー、ウィルと共に、既に先を歩いているアキラの「おせーぞ、司令! ブラッド!」という声が飛んできて、手を振り、すぐいくと返事をした。

    「グローブはしたままでいいよ。ブラッドの手が冷えちゃう」
    「それでは司令の手袋が濡れてしまうだろう」

     そこでようやく、ブラッドの意図を理解した。
    私の手には、ウィルが編んでくれた手編みの手袋がはまっている。暖かくて、柔らかい、編んだ本人を思い出させるようなそれは、もちろん防水ではなく。雪遊びなんてしたらすぐべしょべしょになってしまうだろう。ブラッドは、これが濡れてしまうのを懸念して、素手を差し出したのだ。変にどきどきしてしまった。

    「じゃあ、お願いします」

     意識してしまったのを誤魔化すように、手を重ねた。私より一回り大きい手が、しっかりと、赤い手袋ごと私の手を包み込む。グローブの中で温められていた彼の手の温もりが、手袋越しにも感じられた。
     アキラ達はもうかなり先を歩いていて、吹雪く中、言葉少なにふたりで後を追う。積もり続ける雪は柔らかくて、歩くたびに足が埋まった。これは、確かに手を繋いでいてもらってよかった。
     時折ブラッドからかけられる「大丈夫か」という声に返事をしながら、普段から彼は私と歩くとき、必ず速さを合わせてくれているのを思い出した。
    職務に関しては妥協を許さず、厳格に接するブラッドのその行動が、彼本来のスマートさを物語っていて、気付いた時には感嘆したものだ。
     今だって、膝まで埋まる私が転ばず歩けるように、しっかりと握った手で支えてくれている。今回もブラッドは、体格の差がある私を流れるように気遣ってくれたのだ。
     歩みを進め、彼を見上げる。ばちりと目があった瞬間、心臓が大きく跳ねた。

    「司令?」

     どきん、どきん、とうるさいくらいに心臓が鳴る。

    「歩きにくいのであれば、俺が抱えても構わないが」

    彼の提案に、それは大丈夫、と小さく返す。なびく髪の一筋すらきれいな彼が、そうか、と言ってまたしっかりと私の手を引いた。
     アキラ達の姿はもうみえない。部屋まで、あと十五分はかかるだろうか。
     生まれたばかりの想いで頭をいっぱいにしながら、私はもう一歩雪を踏みしめた。
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    exe38109941

    MAIKINGシク化後遺症が残ったまま1081話直後にドフラミンゴと遭遇してしまったローの、見る人を選ぶネタのドフロ(後天性女体化)/勢いで書いているから見直し不足/R指定になるようなシーンはないけど服は着ていない


    ※シクシクローのバストサイズがささやかだという描写がありますがワンピ世界基準では、という意味です
    ※「道理の通っていない理屈で以て〜」の部分はあくまでドフラミンゴ視点では、という意味です
    1081話直後ドフロ♀妄想「こんな傷だらけの女を抱くほど飢えていねェよ」

     ドフラミンゴの言葉に『女』は唇を歪めた。
     興醒めしたとでも言いたげな、嘲りすら含んだ、――そういうやり方で以てドフラミンゴを煽ろうとしていることが知れる表情。
    「飢えるも何も、こんな辺鄙な島にアテはねェだろ」
     『女』は退かない。金の瞳にわざとらしい嘲笑が浮かぶ。ドフラミンゴは舌打ちしたい気分だった。下策も下策。こんな、切羽詰まった態度を表に出すように教えたつもりはない。
    「……」
     全てを教えるつもりだった。身を守る為の最低限の護身から始まり効率的に他者を傷付ける戦闘技術を。日常の些細な会話術から始まり他者の心身を絡め取る人心掌握術を。……技術を、知識を、生き抜くための方法を、すべて。
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