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    okumaneko3

    @okumaneko3
    K✌️と星大戦のりべるず。


    こことかツイログでたまってきたらpixiv(https://www.pixiv.net/users/4690893)へまとめる

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    okumaneko3

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    昨日(https://poipiku.com/IllustDetailPcV.jsp?ID=1167524&TD=8934131)の続き。また推敲してない。K弟子で也宮の也譲の也富(すべて健全)

    前作のネタバレ要素あります

    いちばん全弟子勢揃いの謎時空



    「私はおはようからお休みまで見守って貰ったわ!!」
    「経口免疫療法は一歩間違えば危険な治療だからな」
    「日常生活は一也くんがフォローしてあげてたけどね」


    「ギザギザハートで申し訳なかったと反省しています」
    「譲介はナイフみたいに尖っては触るもの皆傷付けていたな」
    「待ってチェ。カーズは俺でもギリギリっすよなんで和久井くんまで知ってるの」(※ヒントTETSU)


    「色眼鏡で見られてきた俺でもちゃんと見守ってくれて……」
    「龍太郎はまだこれからだろう。焦らなくて良い」
    「院長の子ってだけで穿った目で見られるよね。龍太郎くんは俺より大きい病院の子だし」


    三者三様、先生から受け取ったものを嬉しそうに語る。
    「私なんて高校生の時点で縫合を褒めて貰ったわ!」
    「僕だって先生の手術の第一助手前立ちなら誰にも負けない」
    「俺は先生を熊だと間違えたけど怒られなかった!!」
    「ちょwwwwww くwwwwwwまwwwwww」
    「……笑いすぎだ、富永」
    そんなみんなを見る一也。
    「俺、は」
    一也だって、先生からのか受け取ったものはたくさんある。
    何せ小さかった頃からここに住み、大学を卒業してさらに研修医としてもここにいた。
    なんであれば、富永も含むここにいるどのメンバーよりも一番先生のそばにいた、……はずだ。
    「俺は、俺だって……」
    羨ましいわけでもないし、貰ったもの自慢しなければならないわけでもないのに、自分こそが先生にとっての特別だと確信できるような何かって、自分にもあるだろうか??
    「お、俺なんて……?」
    症例集を手に疑似カンファレンスは富永といつも一緒にやってた。
    シャドーや免許取得前の手術も譲介だってやってた。
    布地や鶏肉なんかを使った縫合実習は宮坂さんがべらぼうに上手かった。
    幼い頃に可愛がってくれたのは確かだけれど、あれから年月を経て、雰囲気も物腰も柔らかくなった今の先生から教示を受けているのは龍太郎くんだ。
    あれ?俺だけの何かって、何だろう?
    「俺、は……、ちっちゃい頃だけど、先生にだっこもおんぶもしてもらった!!」
    「俺も運ばれた事が……」
    「僕も何度か倒れて……」
    「私なんてお姫様抱っこして貰ったことあるよ!」
    「宮坂くんは捻挫だったか。譲介は無茶をしすぎだ。龍太郎はそこら辺で寝るのは止めろ」
    「成人男性すらストレッチャー使わないで運ぶKも、俺はどうかと思いますねェ……」
    マッテ、ミヤサカサン、オレ ソレ シラナイ。
    きっとたいした事なかったのだろう。なにせ先生が付いていたと言うことだから。
    そして俺は……大きくなってから運んで貰ったりした記憶はない。当たり前だ、この中でも(先生も含めて)一番でかい!!
    じゃあ、じゃあ……
    「じゃあ、先生とお風呂も一緒した事ある!」
    「いや、普通に僕もあるけど」
    「不死の湯、いいっすよねぇ!」
    「流石にあたしゃ無理よォ」
    「一也まで何を対抗しだしているのだ……?」
    「あんたが愛されてるって事ですよ」
    あれえ??
    どうしよう。子供の頃からご一緒させていただいてるアドバンテージがあるはずなのに、なんか!みんなに!負けてる気がする!
    「小さい頃から、ここにいるのに……」
    「これ、勝負とかじゃないからね?一也くん?」
    「先生にはたくさん教わったのに……」
    「僕たちはそのためにここにいるんだが?」
    富永先生は楽しそうにするし、譲介は意地悪く事実を言ってくるし。
    でも、だって、ええと。
    「俺は、俺は、お、お、オ……」
    「お?」
    「オシメも換えて貰ったことg」
    「流石にそれはした事ないな一也」
    「盛っちゃ駄目だよ一也くん」
    「盛りましたゴメンナサイ!」
    そこまで小さい頃ではなかったです!
    全部言い終わる前に珍しく先生が言葉を遮る形でツッコミを入れてきたし、その頃を知る富永先生が笑いながら追加ツッコミをしてくれた。
    まぁ、ここでお二人の指摘があるだろうからの発言なんだけど。
    「うう、でもオムツがとれるかどうかの頃に、K先生と一緒に数日過ごしたのは事実です……」
    「それは先代……。お前の父親だろう……」
    と、当代ドクターKである先生が苦笑しながらため息を付いた。
    事実その頃の『K先生』は父でありクローン元であるKAZUYAさんだ。
    「覚えてないんですけどね……」





    「ねえ?一也くん?」
    「富永先生」
    診療所の奥、自室としている部屋に来たのは富永先生だった。
    診療所に富永先生がいるという事事態がすごく懐かしくて、それも自室に訪ねてきてくれたその事がすごく懐かしくて、ビックリもする。
    そうか、俺がここにいて、富永先生が、こうして来てくれるのって中学生か高校生の頃以来か。
    「あれ、和久井くんと龍太郎くんは?」
    「二人ならリビングだと思います」
    そう、この自室は譲介と龍太郎くんと同室だ。
    診療所には部屋数は多いけれども入院患者が複数人入る可能性もあるので、譲介と暮らしていた頃も私物は二人とも大体この部屋で、寝る時は別の部屋を使っていた。
    患者さんが多い時は仕方なく同室で寝る日もあったが、それは数えるくらい。
    入院用の部屋を一つ占拠してる物だから仕方ないんだけど。
    そして今は譲介も俺も、この家を出ているので、実質龍太郎くんの部屋と言うことになる。
    飄々としているように見える子だけれどもかなりの勉強家らしく、本棚には最新の医学書なんかも揃っていたのが目を引いた。
    ちなみに麻上さんが「みんなが来る前にスッゴク片付けさせたのよ……」なんて嘆息していた割りには散らかっていた。
    富永先生が昔、自室にしていたここの隣の部屋は、クエイドから届いたMRIなんかを備えた別棟が出来た時に潰してしまった場所で今はない。
    今日は診療所が貸し切りなのでみんな適当に入院用のベッドを借りるつもり。
    ただ、いつもの習いで荷物は男子全員この部屋なだけ。
    宮坂さんは麻上さんの住んでいる離れだ。
    「一也くんがこの部家を使うようになったのは十歳の頃だったっけねぇ」
    「そう、ですね」
    「変わったなぁ」
    「今は俺の部屋ではありませんから」
    と言いつつも、幼い頃から使っていた椅子に座っているけれど。
    「変わったのは一也くんだよ、ってば」
    人好きのする顔で院長先生殿は笑って、部屋に置いてあるベッドに腰を下ろした。
    この部屋だけはもう、ストレッチャー付きの物ではなくて、普通に使うようなベッドが置いてある。
    「そ、そうですか?」
    「あはは、あんな嫉妬するような子じゃなかったから」
    さっきの話の流れか。
    少し授業めいた事をした後に、またみんなで先生にしてもらったこと自慢が始まって。
    先生は呆れたようにしていたけれど。
    「うう、なんか雰囲気に流されました」
    「譲介くん?」
    その一言に少し驚く。富永先生は人をよく見る人だけれども、譲介という一人のせいで、俺があんなにムキになったとでも?
    ……いや、でも本当にその通りだな、とコンマ一秒で思い至る。
    「そうですね。譲介がいると、なんだか調子が狂うと言うか」
    「素直で良いと思うな。一也くんは自分を抑えがちだから、ムキになったり出来る友人は貴重だ」
    「……認めたくない気持ちもありますが、俺もそこは譲介に甘えている自覚があります」
    なにを言ってもきっと譲介は付き合ってくれるから。
    お互いに過去を、それぞれ深く知りすぎている気もするけれど。
    「外から見ていてお互い様な感じはするよ。良い友達だね」
    「そうでしょうか」
    友達……?友達、だろうか。
    かつて母にはそう紹介したけれども、譲介本人が友達という言葉にしっくりしてなかった気もする。
    あと、友達、よりも腐れ縁だとか、好敵手というか、友達ではくくれない感情もある、ような気も。
    そんな俺の思案に気付いたのか、富永先生がベッドで足を組んで俺を見上げる。
    「じゃあ、……戦友?」
    「俺と譲介が?」
    そういえばかつて、どこかの国の後継ぎ問題や、譲介の父親関係で銃やら暴力やらに晒されたな……と遠い目になる。
    「ちょっと……、戦友と言われるとしっくりしてしまう過去がありますね」
    「……何があったのぉ……??」
    危ないことは止めてよねェ……とジト目になる富永先生には、その過去は流石に言えないな、と頭を掻いた。
    「でも『僕の先生』は本当にみんなの先生なんだなあ、と思い知らされました」
    「そうだね。Kがみんなの先生で俺もなんだか嬉しい」
    「嬉しい?」
    そういえば富永先生はずっと、俺や譲介や宮坂さんや龍太郎くんがワイワイしてるのを、本当に嬉しそうに。
    それこそ本人であるK先生よりも嬉しそうにしていたっけなぁ。
    「嬉しいだろう?一也くんも」
    「そう、……かな。ちょっと悔しいのも確かですが、それよりも嬉しいですね」
    「だからといってオシメまで盛るとは思わなかったナァ」
    あははと笑う富永先生に、ぐぬぬと口ごもってしまう。
    だって。
    その。
    一応。
    「……オネショ、は、したことあるから……」
    「おっと、やっぱり覚えてるの?」
    「富永先生も覚えてるんですね……」
    まぁ、そりゃそうか。
    その頃はまだ、一也自身は小学生だったけれども、K先生や富永先生は当然大人だったから。
    「いや、あれは仕方ないよ。熱が40度くらいあったんだから失禁くらいはするさ」
    母から離れてこの診療所に暮らすようになってすぐ、一也は熱を出したのだ。
    結局感冒、つまりはただの風邪だったのだけれども、二日程高熱が続いた時にオネショをしたことがある。
    「その時に、K先生にすごく叱られたのを思い出して」
    「そりゃ怒るさ。僕も怒ろうかと思ったもん。Kが怒ったから宥め役になったけど」
    え、そうなのか。
    そうとは知らなかったし、熱で朦朧としていたから覚えていない。
    勿論、K先生が怒ったのは失禁したことに大してではない。
    「一也くんが高熱出して、それでも無理して平気な振りをしたからだよ」
    あの時のKは怖かったね、なんて富永先生がおどけるから、少し笑ってしまう。
    「一也くんはなまじっか体も大きくて体力もあったから無理しちゃったのは判るんだけどね。小児の高熱は後遺症となる場合もあるから適正に解熱剤なんかを用いる必要がある……、のに、それも知ってるのに隠してたらそりゃ怒られるよ?!」
    「その節は本当にご心配をおかけして」
    母から離れて精神的にも心細くなっていたのか、新しい学校でストレスを受けたのか、診療所にまだ馴染んでなかったのか。
    「子供は大人に心配させるのも仕事なんだよ」
    くくく、と笑う富永先生は本当にあの頃から変わらない。
    愛嬌がある若い先生、だったのが、愛嬌もあって頼り甲斐のある院長になったけれど。
    「今だから言うけど、あの時のK、めちゃくちゃ焦ってたからね?」
    「え、そうなんですか?」
    「黒須さんにも電話したりして。持病とか、特異な体質とか無いかと」
    K先生が焦るだなんて、あんまり見たことがなくて一也は口を開けたまま呆けてしまう。
    「そしたらね、昔もあったんだって」
    「あった……、とは?」
    一也は自分自身はKAZUYA譲りの丈夫な性質たちだと思っている。そんな先天性疾患や持病などはないはずだ。
    「うん。一也くんは覚えてないって言ってたけども。KAZUYAさんの所に数日預けられていた時に、君は熱を出して倒れてる」
    「え……?」
    「当時三歳とかそのあたり?お母さんと離れての心因性の発熱だって」
    「そ、うなんです……?」
    まるで覚えていない話に、少し混乱する。
    フゥ、とため息のような笑みを付いて富永は一也を見上げる。
    「Kもあの外見ナリだからね。心因からの発熱もあるとなると自分が威圧していたのではないかと落ち込んでたよ」
    「ええ?!そ、そんなこと無いのに?!」
    「そうだね、さっき、咄嗟に話題に出そうとしてしまったくらいに、大事な思い出にしてるのだものね」
    そう。
    あの時にオネショをした時に怒られたのが。
    K先生に辛かったら言ってくれ、心配させてくれと怒られたのがとても、……嬉しかったのだ。
    熱でフラフラして、体もおしっこでべちゃべちゃな、十歳にしては大きな自分を抱えて、お風呂に入れてくれて。
    だけど、自分の過去のオネショなんて口に出せず、それでオシメだなんて変化球にしてしまったのは自分でもよく判らないけれど。
    でもみんなには無くて、自分だけはある、先生との思い出で思い付くのがそれだった。
    「~~、富永先生にはバレてましたか」
    「Kも気付いたと思うよ?だからあの光速のツッコミだったんだから」
    そうだ、K先生は他の人がしゃべっている時に口を挟むなんてあまりしない。
    「こういうとずるいかもしれないけど。Kは君を一番気に掛けてるよ」
    「それは……僕が、KAZUYAさんを継ぐから……?」
    「違うよ。一族の事とか別に関係ない。証拠に最初は、君が医者を目指すかどうか、はどうでも良いって黒須さんとも話してたんだ。違う道に行っても構わないって」
    「そう……なの?」
    「そうだよ」
    富永先生が大きな目ではっきり見つめて断言する。
    そうだったっけ。
    覚えがないや。
    「でも君は医者になる、って宣言したんだ。だからKは君を教えた。全力でね」
    「そう、なんですね」
    「時々やりすぎてたと思うけどね。俺が止めてもKは君を育てることに腐心していたよ」
    「そうなんですか」
    「ああ。君は間違いなく、Kの一番愛する子だと。俺は思う」
    「……俺は『みんなの先生』になっていくK先生が誇らしくて嬉しかったけど。
    烏滸がましいかな、とも思うけど、一番だって言われるとやっぱり、嬉しいですね」
    K先生の理解者にあたるだろう富永先生が言うなら、きっと彼の言う通りなのかもしれない。
    離れた期間も長いけれど、それ以上に教わった事も沢山あるのだ。
    「そうだよ。他の子と違って、川に虫取りしたり、庭ですいか割りしたり、花火したり、雷で停電して蝋燭でみんなで過ごした夜もあったね。そんなのをKとしたのは一也くんだけだよ?」
    「あはは、本当ですね」
    でも、それらの思い出にはいつも、富永先生も一緒だったな。
    少し渋るK先生を引っ張って、川まで出て昆虫の解説とかさせていたっけ。
    スイカも村の人に貰った奴を割るなんて、と嫌がる先生を説き伏せてみんなでやった。
    割れて粉々になったスイカでカブトムシも育てた。
    「それに、さっきもKせんせ、すごく嬉しそうだったよ」
    と富永がまた内緒だよなんて言いながらウインクして教えてくれる。
    「え、何がです?」
    「だって大学からずっと外に向いていた一也くんは、ずっとずっとKの事を好きだったと知れたから」
    「え、え、ええええ???」
    そんな素振り全く無かったけれど。
    でも、目の前の富永先生が言うなら、本当なのかなぁ、なんて思う。
    「最近は宮坂さんばっかりだから寂しかったんだってさ」
    「イマノワダイ ミヤサカサン カンケイナイ デスヨネ?!?!」



    ++++++++++
    富も也も俺僕混ざってますがわざとです。
    富は可愛い子ぶる(今回は親しみを覚えるように)時に僕を使うし、也は富のお兄ちゃんムーヴで僕がぽっ、と出てくる、みたいな感じで
    あと富が譲介を呼ぶのはまだ原作にはないので『和久井くん』って呼ばせてますが、也が『譲介』と呼ぶのでそこら辺を引き出す時はわざと『譲介くん』とかよばせてます。そこらへん富院長は狡いタヌキだと思ってる私の趣味です

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