思いがけないプレゼント「ただいま、星塵。...星塵?いないのか?」
いつも通り宋嵐が家に帰ると、真っ暗だった。いつもならこの時間は既に家にいるはずだし、そもそも鍵も開いていた。となると、何かあったのかもしれないと瞬時に考え、最悪の場合が頭をよぎった宋嵐は、慌ててリビングへ足を踏み入れた。
「星塵、無事かっ...?!」
バンっとドアを開ければ、突然破裂音が鳴り響きビクリと身体が固まると、そこには音の元凶であろうクラッカーを持った星塵がいた。
「お誕生日おめでとう、子琛!」
突然のことに一瞬呆けた表情になるもすぐ我に返った宋嵐は、自分のことのように嬉しそうに微笑む星塵の身体をギュッと抱きしめて安堵した。
「...お前に何かあったのかと思って肝が冷えたぞ。全く...驚かせるには十分すぎる」
1789