長女のアピール奮闘記「なあ、俺ってそんなに魅力ないのか?」
「はあ?」
キャンディ島、ペロリタウン。そこを治めているキャンディ大臣の私有地に建っている静かな温室に私の素っ頓狂な声が響く。相談がある、と滅多に人を頼らない姉に呼ばれたので、余程の事が起きたのかと身構えていたのだが。なんだそれは。
「ど、どういう……?」
「胸を強調する服を着ても、スキンシップ増やしても意識されてる気配が全くねーんだ」
結構大きいと思うんだけどなあ、と自分の胸を両手で持ち上げている。それ、止めなさいね。ああ、ボディラインが出るような服を最近選んでいたのはそういうことかと合点がいった。
「ペロス姉さんに意中の人がいたなんてびっくりよ」
「うん? まあ、な……」
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