Nightmare「え……?」
頭がぼうっとしている。
雪景色の中にいるのに、妙に自分の内側だけ熱くて、やたら寒気がする。
隣に立つウォノが、静かにこちらを向いた。
「俺が先に死ぬだろ?順当に行けば。そうなったらお前はどうしたい」
いつものように、あまり口を大きく開けずに話すウォノの声は優しげで、でも悟ったようにひんやりとしている。
ウォノが死んだら?
何故そんなことを言うのだろう。
「あなた、僕の死に様を見届けに来たくせに、先に死ぬ気なんですか」
ようやく見つけた温もりだ。
喪う日はまだ、ずっと先がいい。
自分の声が揺れて響くのに狼狽えて、ただウォノの目をまっすぐ見つめた。
不意に強い風が吹き、目を細める。
「じゃあ
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