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    msyesterday_029

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    「ラストレター・ビフォア・XXX」あとがき

    2022.02.01 拙作を読んでくださってありがとうございます! こちらはこぼれ話などを書いていくページです。

     エンディング曲:奥華子「手紙」

    ・「おまじない」について
     TRPG畑の友人がシナリオに書いたものを〝タイムカプセルにまつわる都市伝説〟として拝借しました。ありがとう坂先生。
     四季と依織で「なぜ十年後の『確認』が必要なのか」に関する見解が違うのを書きたくて、「挽歌」と「エンドロール」でそれぞれ書いてみました。死への希求から〝葬る〟ことを重視する四季、ヤクザゆえ〝契約〟の重みを知っている依織、です。明確な正解はないと思います。


    「子どもたちの挽歌」
     北玲編。依織と玲央の絆を書くのが好きで、北玲の他のお話のあとがきにもたしか書いたのですが、この二人の間では言葉の外で意図的にやりとりされる情報が他の家族よりも多いということにしています。
     依織は実際のところ玲央が改めて実行するならそれはそれで玲央の選択だと考えています。こういうところで案外押しが強くないのが依織の善意だよなーと……これはドラパを聞いてて感じたことです。過干渉を避ける優しさ。
     最後の依織のセリフで、あーこいつやったんだな……と読み手が思ってくれたら嬉しいなと思ってます。あと〝代わりのいない片割れを失った者〟の象徴として修羅のセリフをなぞってます。
     タイトルは「男たちの挽歌」のパロディです。この作品自体は香港ノワール映画の金字塔なのでもちろん内容とは関係ありません。「子ども時代の片割れへの想いを葬った者」である依織と今まさに子どもである玲央のお話として、「棺を挽きながら歌う歌」というワードがしっくりきたのでこうしました。


    「君の墓場」
     匋依編。やっぱり匋平と四季の絆が好きです。四季に対して真っ正直な大人として接する匋平からしか得られない栄養分が、あるよね。
    「十六の時俺は本気だった」
     だからお前が本気であることがわかる。その上でここまでの話をした。「わかんだろ」……というセリフでした。匋平、必要な言葉は言うけど余計な話はしたくないタイプだと思うのでこんな感じです。
     依織は「返さなきゃ」と「守らなきゃ」の二つに動かされて来ました。匋平のことも見張ってるし翠石組跡地も見張ってます。玲央の情報源が四季であることを察しているので、あの子がやろうとしたら旦那は止めるだろうな、そんで自分の埋めたもののことを思い出すだろうな、今だったら来るかもな(2年前ならいざ知らず)……と見当がついたみたいな感じです。
    「昔はもっと、優しく触ってくれただろ」
     ここはそうやって笑うお前の墓場。お前自身と、すべての家族の。そういうタイトルです。


    「エンドロールまで座って」
     完結編。であり、前日譚です。
     お花の話をしてるくだりが好きです。親父が家族と季節を過ごすことを大切にする大人だったらいいなと思ってます。そこから二人の時代の流れに繋がっていく。二人セゾンです(二人セゾンです)
     思い出に会いたいわけじゃないと思っている(今のお前と向き合っていたい)匋平と、ただ楽しかった頃の話をたまには気兼ねなくしたい(それはそれこれはこれ……って感じ)依織。

    Q. 依織は匋平の箱を持ってたのに「君の墓場」で匋平が「掘り返して捨てた」発言を「嘘はついてない」と判断したのはどうしてですか?
    A. 「捨てた」ことが依織の中で事実だったからです。

     匋平の手紙について。文章書き慣れてないので読点がないのと、話が多少バラつくのと、ちょっと書けない漢字もある……みたいなイメージです。もっと無秩序な可能性もあるとは思うのですが、この時点で少なくとも一年はヤクザで世話見られて仕事してるのと、遺書という大事な書き物なので何度か書き直すなどした結果の完成品だと思ってもらえたらいいかな。
     俺はろくな死に方しねえんだろうな、依織のために死ねたらいいよな、などと考えがちだった当時の匋平にとっての〝満足な人生の終わり〟が、血や汚泥の中でも依織の髪の香りを思い出せることだった。そういう手紙です。依織は本当に結構泣きそうでした。でも泣かないんですよね。
     タイトルについて。最後まで観ていて、待っていて、というような意味だと思ってもらえたら嬉しいです。シリーズ全体のタイトルは「おまじないの話」だとあまりにも味がないので変えました。


     このシリーズが前日譚であることが伝わらなかった場合今回のラストが完全にいつもの おかえり お待たせ おうちのような安心感 て感じなのでどう書くかかなり迷いました。なんか……伝わったでしょうか?
     書いてる途中で何人かのフォロワーさんに「面白いことを思いついた気がする」「うまくやれたら面白い気がする」と話していたのですが、書いてみたらこれが読み手的に面白いかはぜ〜んぜんわかんねえなという感じでした。どう…………スかねえ…………?

     ともあれ書くのは大変楽しかったです。そういえば四季が何を埋めようとしていたかはお任せで……一つ添えるなら、「自分自身の消したい感情」であれば恋とかに限らず消すことが可能だと思ってほしいです。
     また書くこと浮かんだら追記します。ここまで読んでくださった方に、ありがとうございました!
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