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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
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    ちょこ

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    アイドラ小説
    大人になった美男くんと世良の話
    ※創作新人アイドルでてます

    自分はアイドルだ、と言ってもまだまだステージに立ったことがない。安心院学園に入学したばかりでやっとユニットを結成した、といった段階だ。そんな自分らに曲を提供するという人物がいた。名前は白石世良、白石世良といったら知らない人はいない、という作曲家だ。作曲の傍らアイドルもこなしていて学園の卒業生、自分も彼のステージを見てアイドルを志した頃にHack持ちが発覚したのだ、あの人と同じHackで尚更嬉しかった記憶がある。そんな世良が、ユニットを組んだばかりの自分らに曲だけではなく指導もしてくれると言うのだ、初めてステージ上ではない彼を見た時、男に美人と言ったらおかしいのかもしれないが、綺麗で驚いた。顔も小さく、スラリとした身体でまるでモデルのような出で立ちだった。そして1番目を引いたのは腰まである綺麗な青髪だった、部屋の照明に照らされてキラキラと光る。ステージ上の照明のほうが世良の髪の美しさは映えるのだが、それでもなお綺麗だった。世良は自分らを見て優しく微笑んで口を開く。
    「君達のデビュー曲の作詞作曲を務めた【chic】の白石世良です。知ってたら嬉しいな」
    ステージ上で聞く歌声とはまた違う優しい声に周りが黙ってしまうと、そのままの笑顔で話す。
    「俺は厳しいから、これからみっちりお前ら鍛えるから。中途半端だったらデビュー曲は取り下げる。……本気で頑張れよ?」
    そうにっこりと、まるで少年のように笑う世良からある意味恐ろしい言葉が出るとは思わなかった。実際世良の指導は厳しかった、一瞬でも気を抜いたら見抜くように言ってくるのだ。
    「そこ!声出してるのか!Hack出せばいいとか思ってるんじゃないだろうな?ファンは誤魔化せても俺は誤魔化せないからな!」
    優しそうな世良からイメージが湧かなかっただけに厳しい指導に泣きそうになったことがあったが、休憩時間になるとお茶を持ってきて優しく話しかける彼。
    「厳しくしてごめんな?びっくりしただろ?でもこれでも俺は優しい方って言われてるんだよな。……お前らには期待してるから、俺の作った曲、歌えるように頑張れよ」
    そういう彼の顔は笑顔でつい釘付けになる、休憩時間終わりだぞと声をかけられ慌てて練習に戻る。

    世良の指導が入って何日か経ったある日、自分は世良を探していた、というのも彼から1度曲を作ってみたらどうだと言われたのだ。曲なんて作ったことがなかったが世良から教えてもらい、自分でも考えてなんとか形に出来たのだが、肝心の世良が見つからず廊下を歩いていると誰かが話してる声が聞こえた、声の方へ向くと探していた世良と隣にいた人物に思わず固まってしまう。あのトップアイドルの華王美男ではないかと。テレビで見ない日はない彼と世良が楽しそうに話している、遠くからでしか見てないというのに、美男は輝いて見えるし、隣にいる世良は浮いてるかと思いきや何故か隣にいても違和感がない。自分に気づいた美男が世良に何か話しているのを聞いてこっちを向く世良。自分に手招きする、こっちに来いということだろうかと、緊張しながら2人のところに向かう。
    「あ、あの……えっと……」
    「初めまして。absoluteの華王美男だ」
    「あ、は、はじめまして……!」
    しどろもどろになりながらも自己紹介をして握手をする、手を握ると力強く握る相手に驚きつつ、至近距離で感じる彼の顔の良さに気絶しそうになったが何とか耐える、世良はそんな様子にふふっと笑いつつ自分に聞いてきた。
    「そういえばその紙、曲できたのか?」
    「え、あっ、はい!」
    震える手でなんとか曲を渡す、じっと見つめる世良に生きた心地がしない、そんな中美男が自分に話しかけてきた。
    「そういえば世良から指導されてたんだな、世良は厳しいか?だがいい先生だろう?ついていけばいい事がある」
    「えっは、はい……!」
    「王さま〜、厳しいは余計。………うん、全部見た。まだ粗があるけど……初めてにしては上手くかけてる、でも曲にするのはまだまだって感じだな。でも初めてでこれならいい曲作れるよ」
    「あ、ありがとうございます……!」
    世良から嬉しい言葉を貰いすでに泣きそうになっている自分に2人で笑われてしまった、先にレッスン室に言ってて欲しいと言われそのまま美男に会釈をしてレッスン室へと戻った。

    「………」
    「世良、機嫌がいいな」
    「バレた?」
    新人アイドルが向こうへ言った後、どこか彼の後ろ姿を見て微笑んでいる世良に美男がそう言う。世良は帽子を被り直すと嬉しそうに話した。
    「あいつはいつか化けるよ、今はまだ蕾の状態だけど……、あー。さっきの曲、手直ししたらいい曲になる。……なんだよ、ニヤニヤして」
    「いや、世良がそういうのは珍しいなって思っただけだ」
    「あっそう、というか久しぶりに会ったけど男前になったな王さま、刈り上げ似合うじゃん」
    「ナハハ!そうだろう?世良は髪が伸びたな」
    「それだけかよ」
    全くと言おうとしたら髪をさらりと触る美男、なんだろうかと見ていると美男は微笑みながら言う。学生の頃とは違う顔つきになった美男、こんな至近距離なんて女性だったら卒倒ものだな、と呑気に思いながら世良は見る。
    「綺麗だよ」
    「……王さまさー、勘違いされるからなそれ?……ありがとう」
    そう言って微笑むと次の撮影があるから、と美男と別れ後輩らが待っているレッスン室へと世良は向かうのであった。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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