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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    アイドラ小説
    乙輝くんと律輝くん、世良と瑪瑙の話

    朝、世良が教室に入るとなにやら雑誌を開き話している双子──乙輝と律輝がいた。2人に近づきあいさつをする。
    「はよ、何読んでんの?」
    「あ、世良くんおはようやでぇ〜」
    「今雑誌読んでんねん!んで、この人の名前がわからんくてな〜」
    「んー?」
    2人からこの人と指を指したページを見る、見開きに特集されていた人物に見覚えがあった。世良がよく英語を聞きに行っているひとつ上の先輩──安坂瑪瑙だった。
    ”彼が広告塔を務めた商品は必ず売れる”
    その名の通り、彼が広告塔を務めた商品は必ず売れているのだ、今回はアイシャドウの宣伝らしく、ダークレッドで目元を彩っていた彼。この色いいな、と世良が思っていると2人が話し出す。
    「安坂はわかるで、やすさかやろ?」
    「1文字目に馬がはいってるからうまやろ!でも最後のやつなんなん?見たことないで?」
    うーん、と悩み出した2人に少し呆れつつ世良は教えることにした、もし出会った時にめんどくさい事にならないように、と思いつつ。
    「あのな、まずやすさかじゃない。それであさかって読むの。んで、うまでもない。それめのうって読むの。知ってる?宝石の瑪瑙ね。あさかめのう、俺らの1個先輩だからな?」
    『へ〜〜〜〜』
    綺麗にハモった様子に思わず笑ってしまった、そういうところは双子だ、と笑いつつ2人は忘れてるだろうなと思い口を開く。
    「んで、2人とも、今日の数学当てられると思うけど」
    「んぇ!そんな〜!」
    「全くわからんで」
    「まだ間に合うし当てられそうなところ教えるからさ」
    やっぱり忘れてたかと笑いつつ鞄から数学の教科書とノートを取り出すと2人が当てられそうなところを教えていく。

    瑪瑙は校舎内の中庭を歩いていた、撮影があり昼からの登校となってしまったが、午後の授業までまだ時間があったため、久しぶりに図書室で読書でもしようか、と思っていたら前方から急に話しかけられた。瑪瑙にとっては見覚えがなかったが、顔立ちからして双子だろうか、となんとなく思った。その2人は瑪瑙をみて大声で話し出す。
    「あ!!メノーさんや!!!!」
    「あぁ〜ほんまや、けったいなじぃしとる男前さんや〜……えっと、やすさかさん?やったっけぇ」
    「……」
    2人の勢いに少し拍子抜けしてしまいそうな自分がいる事に内心驚きつつ、やすさかと言われ思わず眉をピクリと動かしてしまう。たまに言い間違いされる時があるのだ、特に苗字が。だがどこか憎めないと思ったこの2人に少し笑って口を開く。
    「僕を知っていたんだね?……因みに、やすさかではなく、あさかだ。覚えておくようにね、この業界で生きていくのなら尚更だ」
    「あ!せやったせやった!世良くんにも言われてたわぁ」
    「こりゃ失礼を、すんませんでしたアサカさん」
    2人で笑う様子にどこかおかしく感じて不思議と嫌な気分にならなかった、それよりも世良という名前に覚えがあった、なるほど彼の知り合いか、と。それにしても2人が自分を怖がる様子がないことにどこか意外そうに見てしまう。瑪瑙は怒っているつもりもないのだが、どうも相手が自分と接すると萎縮してしまう事が多々あったのだ。話していくとそれもなくなる人もいれば、最後まで緊張した様子で接する人もいる。目の前の2人はそのどちらともなかった。それが意外でどこか新鮮だった。
    「世良の知り合いだったのかい。……ところで、僕に何か用があったのかな?」
    「世良くんにはむちゃくちゃお世話になりっぱなしで!おん?用はあらへんけど……リツ、用事あるん?」
    「ない!!有名人だから思わず声掛けてしもうただけ!すんません!」
    「だそうですわぁ」
    「……」
    2人の返答に暫く考えた瑪瑙は思わず笑ってしまう、用がなくて声をかけたなんてあまりされたことの無い瑪瑙にとってはそれが面白かった。この2人、面白いなと思いながら。
    「……ふふ、面白いね君たち。名前は?もしかして双子かな?」
    「オレ!古小烏律輝っていいます〜!」
    「俺は乙輝ですわ〜、よろしゅうですわ、そうですそうです、俺ら双子なんですわ」
    「……いい名前だね、また会えたら話でも」
    この2人は面白いな、と思いつつ別れた。瑪瑙はまだ知らなかったが、この会話からいくらか過ぎたあと、テスト勉強で2人が瑪瑙の前に出没するとはこの時の瑪瑙はまだ知らなかった。
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    ちょこ

    DONEよその子さんお借りしてます
    二次創作
     その日は、雨が降りそうだと言わんばかりの曇天だった。昨日の天気予報では朝から晴れると言っていたはずなのに、いざ当日になったらこの天気だ。凪は頬杖をついて窓の外の風景をぼぅ、と眺めていた。この調子では晴れそうにない、凪はそう思ったあと椅子から立ち上がり、事務所に備え付けであるミニキッチンへと向かう。お湯を沸かせるくらいは出来るミニキッチンにて、お湯を沸かしコーヒーを淹れた後、コーヒーを飲み外を眺めた。
     何でも屋に定休日はない、依頼が来れば仕事の日になるし、来なかったとしても書類作業をする。ある意味気分で休みが決まると言っても過言ではなかった。そして凪は、二階にいる八重の所へ行こうかと考えていた。八重は朝から体調が優れないように見えた。凪から見たら休んだ方がいいなと感じたため、八重を休ませたのだ。当の本人は大丈夫だと言っていたが、それでも休ませた。依頼主が来る様子はない、なら八重のところに行こうと思った。事務所は二階建てのビルになっており、凪の居る一階は何でも屋の事務所で二階は居室スペースだ。コーヒーを飲み終わったマグカップを流しに置いた後、事務所を出る。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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