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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    アイドラ

    よその子さんお借りしてます

    朝から撮影の仕事が入っており、遅れて学院に登校した瑪瑙。だが今日は朝から授業に出るという気分ではなかった。授業が嫌だとかそういう意味ではなかったが、どうも胸に引っかかりがあった。けれどサボるという選択肢は無かったため、気分転換がてら中庭を通って教室に戻るかと思いそのまま足を運ぶ。
    春先だからか中庭は色とりどりの花が綺麗に咲いており、見ているとどこか癒された。時間の問題か瑪瑙以外中庭にいる生徒はおらず、そのまま春に染まった中庭を通っていると前方から誰かが歩いてきていた。
    服装からして教師だろうかと相手の顔を見た時思わず止まってしまった。ややくせ毛混じりの黒髪に紫色の目をした男性。その相手の目を見たときに瑪瑙は心臓がドクリ、と重い音をあげたような気がした。まさか、あの人は、と。相手はそのまま瑪瑙の横をすれ違おうとする、咄嗟に相手の腕を掴む瑪瑙、相手はこちらを振り向いた。
    「おっと、どうしたのかな?」
    「……突然すみません、あの、もしかしてEvaってアイドルで活動してませんでしたか」
    「……おどろいたな、よくわかったね?」
    「……やっぱり……」
    やっぱり、瑪瑙はそう呟くしかできず相手の目をじっと見た。そう、瑪瑙がこの業界にはいるきっかけを作ったアイドルだったのだ。Eva、当時の面影は全くと言っていいほど感じられない。もし知ってる人がいたら目の前の相手がEvaだと言っても信じられないだろう、それくらい変わっているのだ、それほどまでに印象がちがうのだ。
    けれど、瑪瑙は目でわかった。目だけが変わってなかった、あの目を見間違えるはずがない。一方、瑪瑙がEvaじゃないかと当てられた相手は少しだけ驚いた顔をしたがすぐに表情を元に戻す。
    「きみ、名前は?」
    「……安坂瑪瑙です」
    「瑪瑙……あの宝石の瑪瑙の字で合ってるかな。ふぅん、君にぴったりじゃないかな。知っての通りぼくは元アイドル【Eva】こと江波薊、ここに赴任してきたよ。よろしく」
    「……よろしくお願いします」
    自分の憧れだったアイドルが目の前にいる、どうしようもなく心臓がうるさかったが瑪瑙は相手に悟られないように掴んでいた手をそっと離した。
    「きみ、もしかしてvisualHack持ちかな」
    「……そうですが」
    「へぇ、ぼくと一緒だ。なら授業で会うかもね? まぁ気軽に頼ってよ、まだ新任だけど先生だし。けど、きみが欲しい返答が出来るかはわからないけど」
    「新任の先生に頼るほどの案件はあいにく持ってませんね」
    「ははっ、中々面白いこと言うねきみ」
    薊は笑いつつ用事があるからと言ってそのまま立ち去る、薊の背中を見つめる瑪瑙。なぜアイドルを辞めたのか、周りは失踪したと騒いでいたというのに相手は平然と戻ってきた。まるでアイドルを辞めたのを気にもとめてないかのように見えたのだ、それが瑪瑙にはわからなかった。なぜ辞めたのか、相手の授業を取って交流すれば教えてくれるだろうか。
    「……」
    相手の背中が見えなくなった頃に瑪瑙も歩き出した。もしかしたら次の授業で薊の紹介をするかもしれない、どこか歩くスピードが早くなりつつ瑪瑙は教室へと行った。
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    ちょこ

    DONEよその子さんお借りしてます
    二次創作
     その日は、雨が降りそうだと言わんばかりの曇天だった。昨日の天気予報では朝から晴れると言っていたはずなのに、いざ当日になったらこの天気だ。凪は頬杖をついて窓の外の風景をぼぅ、と眺めていた。この調子では晴れそうにない、凪はそう思ったあと椅子から立ち上がり、事務所に備え付けであるミニキッチンへと向かう。お湯を沸かせるくらいは出来るミニキッチンにて、お湯を沸かしコーヒーを淹れた後、コーヒーを飲み外を眺めた。
     何でも屋に定休日はない、依頼が来れば仕事の日になるし、来なかったとしても書類作業をする。ある意味気分で休みが決まると言っても過言ではなかった。そして凪は、二階にいる八重の所へ行こうかと考えていた。八重は朝から体調が優れないように見えた。凪から見たら休んだ方がいいなと感じたため、八重を休ませたのだ。当の本人は大丈夫だと言っていたが、それでも休ませた。依頼主が来る様子はない、なら八重のところに行こうと思った。事務所は二階建てのビルになっており、凪の居る一階は何でも屋の事務所で二階は居室スペースだ。コーヒーを飲み終わったマグカップを流しに置いた後、事務所を出る。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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