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    ちょこ

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    集から想像力を貰った後、琥珀は海を見て口元に手を押さえて考えた。没は海の中にいる、集の能力があれば海の底から引きずり出せれる可能性を考えていたが、その後のことを考える。なんせ相手は六メートルだ、海に出たあと何をしてくるかわからない。その時急に集が話しかけてきた。
    「ねぇ万年コートくん」
    「ま、万年……」
    突然話しかけられ思わず飛び上がるほど驚いてしまった、集は自分には名前を教えないようにしてくれと初めてあった頃から言われており、それ故に彼女からは万年コートくんと言われていた。それは別にいいのだが、年下の相手からくん呼びはどうもこそばゆい。
    「また驚いてるね、声をかけただけだよ」
    「あ、す、すみません……」
    「さっきはあんなにキリッとした顔したのにね」
    彼女には自分が女性が苦手だとは話していない、けれどなんとなくだが相手は察してそうな気がするのだ。だがこれ以上隠すのもな、と琥珀はため息を吐いて恐る恐る白状した。
    「……すみません、ずっと隠してましたけど……女性が苦手で」
    「うん、何となく察してたよ」
    「……やっぱりですか」
    「それはまぁ仕方ないんじゃないかな、それよりもクラゲをどうにかしないとでしょ」
    「……すみません、ありがとうございます」
    琥珀はあまり他の人に女性が苦手だと話さない。知っているのは編集者の数人と琥珀と昔から交流のある相手、あと数人くらいだ。しかも女性に言うのは失礼に当たるのではないか、とずっと考えてなおさら話しにくく、ますます苦手意識が強くなっていた。だからだろう、集の反応にほっとしたところもあった。
    なら集が能力を出しやすいように没のいるところまで行こう、と海へ行く。自分より先に言ったカナタとリインに会えればいいが、と思いつつ、カナタが幻覚を見てないといいと願いながら向かおうとすると集がとめた。
    「ねぇ、コート脱がないの? 海水に浸すの良くないんじゃないかな」
    「……」
    琥珀はそっとコートを触る、集の言う通りだなと思うが、どうも脱ぐのを躊躇ってしまう。だがただでさえ冬用のコートだ。水を吸ったら重くて身動きが取れなかったら本末転倒だ、琥珀は集に少し待って欲しいと言って脱ぐと急いで海の家の近くにあったコインロッカーに押し込んだ。鍵を無くさないように腕ではなくズボンのベルトループに通して集のところに戻った。
    「すみません待たせましたね」
    「いいよ、久しぶりに思いっきり電撃出せれそうだし」
    頼もしいな、と琥珀は思いながら海へ行く。海では幻覚を見ている人達が続々と沖の方へ行く、早くとめないと、と剣を強く握りしめた。
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