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    ちょこ

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    すずこは
    キスの日

    ##すずこは

     休日、お互い暇だった琥珀と鈴鹿は、何気なくテレビをつけると、丁度洋画が流れていた。お互い初めて見る内容で、せっかくだから、とお茶などの準備をした後に、二人でソファに座り、テレビを見る。話の内容から見ると、どうやら恋愛映画らしく、仲の良さそうな男女のカップルが映し出されていた。ほぼ、恋愛映画など見たことの無い琥珀でも、中々面白いないようだな、と見ていると、場面が変わり、どうも雰囲気がおかしいように見えた。
     所謂、ベッドシーンというものだった。恋愛映画なのだから、とは思っていたのだが、いざ目の前で流れると、思わず照れてしまい、目をそらす琥珀。それでも画面が気になり、チラリ、と見ると、丁度二人がキスをしている映像が流れていた。それにまた照れてしまい、目をそらす。そして、隣にいた鈴鹿の様子が気になり、横目で見ると、鈴鹿は画面を見ていたが、少し照れてるようにも見える。
     少し考え、琥珀は傍らに置かれていたクッションを抱いた後、空いた手でそっと鈴鹿の手を握る。握られたからか、少し驚いたかのような反応をする鈴鹿。
    「……鈴鹿」
     琥珀はそう名前を呼んだ後、恥ずかしそうに鈴鹿を見つめる。すると、鈴鹿が琥珀の事を抱きしめた。
    「わ、鈴鹿……」
    「……琥珀、キスしていい?」
    「……うん、したい」
     琥珀がそう笑って返事をすると、鈴鹿はそっと琥珀の唇を指で撫でた後、重ねるようにキスをする。そして、この映画のように、舌をぬるり、と入れてきた。
    「んっ……あっ……」
     気持ちいい、琥珀は力が抜けるかのように、鈴鹿に身を委ね、耳に入ってくる音で恥ずかしくなりつつ、キスを辞めなかった。
     そして、唇をそっと離した後、首元にも優しキスをされる。
    「鈴鹿……くすぐったい」
     くすくすと笑った後、琥珀も鈴鹿の真似をするように首元に顔を埋め、キスをする。そして、お互い手を優しく握り始める。
    「……あー……もう少しこのままで」
    「……うん、俺もまだこのままで」
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