※含光君があのまま夷陵老祖と逃避行してたらif 番外編「藍湛、俺が死んだらちゃんと金を燃やしてくれよ?それも、大金だ。約束だぞ」
「魏嬰、そんなことは言っては駄目だ」
断崖絶壁の山で、細い道を慎重に歩いていた。ひゅぅぅぅと冷たい風が頬をなでる。この山では不思議な力が働き、修士の力が制限される。
場所によっては霊力は強く抑えられ、御剣もできない。谷底へ落ちればぐしゃりと体は即座に潰れてしまうだろう。道は細く、体はぐらぐらと揺れる。しかし進まなければならない。
「藍湛、落ちたら一貫の終わりだ。もしそうなったら…。死ぬ前に口づけをしてくれ…」
魏無羨がウルウルと目に涙を溜めて訴えた。
「わかった。しかし、君は私が守る」
「藍湛…」
「魏嬰…」
「遊んでいないでさっさと来んか!」
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