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    半田春

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    半田春

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    だいぶ初期に書いたやつとか

    未完るいるい短いの1、中類が高類に依存気味でかわいいやつ

    「ただいま」

    いつもと違う、自分の部屋。机や本棚があることは変わり無いが、部屋の一角にはふかふかのベッドが設置されている。その上で布団にくるまっていた男が、声に反応して顔を出した。

    「あ、おかえり……!」

    部屋に入ってきたのが誰か分かったとたん、嬉しそうに顔を綻ばせ駆け寄る。控えめにシャツを摘まむので、遠慮はいらないとばかりにギュっと抱きしめてやれば、幸せそうな笑い声が漏れた。

    「」


    「僕には僕しかいないのに」
    「求めてくれるのは嬉しいけど、いつかは大人にならないとね」




    2、何書きたっかったか忘れた

    外の様子なんてわからない、隔絶された箱庭。己の手から生み出した、心を持たない仲間たちで溢れた冷たい空間。その隅で、鉛筆がカツカツと硬い音を立てる。机上に散乱する様々な大きさの紙は、そのほとんどにパフォーマンスの案が乱雑に書きなぐられていた。ただ、どれも大きくばつ印がされている。

    「……っ、なんで、何も思い付かないんだ……!」

    くしゃりと顔を歪め、前髪をかきむしる。何がいけないのかわからないが気に入らない、心が幼いまま育ったような、そんな態度だ。



    3、朝ごはん

    「ほら、起きて。せっかくの朝食が冷めてしまうよ」

    こんもりと山を作っている布団を捲り、身体を丸めて眠る子供を起こす。突然自分が幼い頃の母親はこんなことを毎日していたのかと、少しだけむずがゆい気持ちになる。

    「ん……今いらない」
    「そんなこと言わない。味噌汁もあるんだから早く起きないと」
    「ひとりで食べれば良いだろう?」
    「そんなの寂しいじゃないか。ふたり分用意した意味もなくなるしね」



    4、よくあるはなし

    「ねえ、本当に受け入れてもらえたと思っているのかい?」

    その声に、反射的に振り返る。金の双眸は丸く見開かれていて、驚愕と困惑を映している。

    「きっとみんな離れていくよ。かつてみんながそうだったようにね」

    「うるさい!」

    ぎりぎりと細い首を絞める。手の中でもがくように蠢くが、

    「っ……!」

    「お前なんか!……僕の大嫌いな過去なんか……っ!」

    「」



    「どうしたんだい?」

    「……僕のこと、嫌にならないのかい?」

    「そうじゃなくて、嫌いとか、忌々しいとか、……消えて欲しいとか……」
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