未完つかるい6今日の司くんはなんだか眠そうだ。無理もない。昨日はセカイでショーをしたり、家でも家族とパーティーをしたりしていたそうだから、きっと疲れがたまってしまったんだろう。
隣の教室から「天馬!起きろ!」という教師の声が聞こえる。また居眠りしてしまったんだろう。さっきの時間も怒られていたな、と無意識に笑ってしまう。お昼休みはお疲れの司くんを労ってあげよう。君の寝顔を見ながら昼食を食べるのも悪くない。そんなことを考えながら、チャイムがなるのを今か今かと待ち続けた。
*
お昼になって、いつも通り屋上で待ち合わせ。二人揃って、両手を合わせて「いただきます」を言う。もともとこんな習慣は無かったけれど、礼儀正しい司くんと共に過ごすようになって、いつの間にか移ってしまった。
406