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    asatozinc

    @asatozinc
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    asatozinc

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    アナエンの邪パンリュ♀小説作業中です。

    邪パンリュ♀(冒頭:邪神竜親子と邪ソラパート一部)懐かしい夢を視た。
    忘れもしないあの日。浮島ソラネルで初めて竜と成った日。

     真っ白な鱗に覆われた身体に鋭い角。羽根の先が透けた翼と長く伸びた尾。母や同胞たちと同じ人ならざる姿。幼いわたしは成功した喜びのあまり、翼を広げて見晴らしの丘から飛び立った。三又の尻尾を揺らしながら歩く小さな背中をエントランスの中心に見つけて上空から名を呼ぶ。
    「ソラー!!」
    「フャッ!?フャーン!」
    「みてください!わたし、竜になれましたよー!」
    「フャ~~!」
     姿が変わっても正体を見抜いているようで、笑顔で飛び跳ねてわたしを出迎える。広々としたメインエントランスにゆっくり降り立ち、小さな身体を硬い鱗で傷つけないようにやさしく頬擦りすれば、いつもと変わらぬ頬擦りを返してくれた。石畳の上でソラと戯れていると、軽い靴音が耳へ届く。メインエントランスの入口には母ルミエルが立っていて、晴れた空のように美しい双眸を瞬かせていた。

    「リュール…?」
    「母さん!」
     わたしの声を聞いた母は満面の笑みで駆け寄り、鱗に覆われた顔を両手で撫でる。
    「あぁリュール、とっても素敵よ…!よく顔を見せて
    きれいな瞳…私と父さんにそっくり。」
    「ふふっ、くすぐったいです」
     わたしを見つめる母はどこか懐かしげだ。幼い頃に死別した父との記憶は朧げだけれど、海のように青い双眸と穏やかな笑顔だけは鮮明に覚えている。そんな父の面影がわたしにあることはとても誇らしかった。
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