吹雪が窓の外で猛威を振るい、雪の塊を次々と巻き上げ、まるでベロブルグ全体を氷の彫刻に作り変えようとしているかのようだ。室内の暖炉では、炎が飽くことなく揺らめき、オレンジ色の暖かい光を部屋の隅々まで投げかけ、窓の外の厳寒とくっきりとした境界線を引いている。
大きなソファは部屋の影にほとんど沈み込んでいた。ジェパードとサンポは、同じ一枚の分厚いウールの毛布にくるまり、ささやかな暖かさを分かち合っている。彼らの目の前のスクリーンには、サンポがどこかの片隅から探し出してきた、上層部の古いホラー映画が映し出されていた。
ジェパードは僅かに眉をひそめ、その氷色の瞳でスクリーンをじっと見つめている。まるで、あの不気味な古城の構造上の弱点を分析しているかのようだ。毛布にくるまっていても、その背筋はまっすぐに伸び、まるで重要な警護任務を遂行しているかのように姿勢正しい。
「やはり理解できない。」ジェパードはようやく口を開いた。独り言のような低い声だった。「恐怖を煽り、そこから快感を得る…この行動パターン自体が奇妙だ。」
「しーっ」サンポはすぐに彼を遮り、人差し指を悪戯っぽく唇に当てた。エメラルドの瞳が薄暗闇の中で狡猾にきらめく。「親愛なるジェパード、そんなに真面目にならないで。リラックスして、ただの物語なんだから。」
そう言うと、サンポは自然にジェパードの方へ体を傾け、しまいには体重のほとんどを預けるように、その逞しい腕に肩をぴったりとくっつけた。
スクリーン上の黒い影が、何の前触れもなく画面いっぱいに広がり、耳をつんざくような悲鳴が瞬時に部屋を満たした。
ジェパードの肩の筋肉が反射的に一瞬こわばったが、すぐに緩んだ。呼吸の速さすら、微塵も乱れていない。
それに比べ、サンポの反応はずっと大げさだった。彼は小さく声を上げ、まるで驚きのあまりバランスを崩したかのように、ジェパードの懐へと当たり前のように倒れ込み、その暖かい胸に顔をうずめた。
「うぅ……びっくりしたぁ。」サンポの声がジェパードの制服の下からくぐもって聞こえてくる。その声の終わりには抑えきれない笑みが混じり、肩は後ずさる恐怖からか、あるいは忍び笑いからか、小刻みに震えている。
ジェパードは視線を落とし、腕の中にいるふわふわした青い頭を見つめた。その氷色の瞳に、諦めのような色が浮かぶ。彼はため息をつくと、手を持ち上げ、やがてサンポの背中にそっと下ろした。まるでだだをこねる子供を宥めるように、優しく、リズミカルに背中を叩く。
まったく…彼には敵わない。
「もういい、芝居はやめろ。」ジェパードの声は平坦だったが、彼自身も気づかないほどの甘さを帯びていた。「心拍は正常だ。」
サンポはすぐに顔を上げ、そのエメラルドの瞳を薄暗闇の中でキラキラと輝かせた。まるで濡れ衣を着せられた子供のような無垢な表情で言った。「そんなことないさ。さっきはすごく速かったんだ。まだ落ち着いてない。信じられないなら、感じてみるかい?」
ジェパードが答えるのを待たずに、サンポは彼の手を取り、直接自分の左胸に押し当てた。
柔らかい服越しに、ジェパードの手のひらに穏やかで力強い鼓動が一下、また一下と伝わってくる。その熱は布地を通して、彼の指先までじんわりと染み渡った。
ジェパードの喉仏がこくりと動く。彼はスクリーンに視線を逸らした。「…映画を見ろ。」その声は、いつもより少し低くなっていた。
「はいはい、戍衛官様。」サンポは軽やかに笑い、口ではそう答えながらも、体は少しも離れようとしない。それどころか、さらに図に乗って体勢を整え、最も心地よい角度を見つけると、背中全体をジェパードの胸に預けた。
映画の筋書きは不気味に進み続け、光と影が二人の顔の上で明滅する。ジェパードはもう何も言わなかった。ただ、サンポの背中に置いていただけのはずの手が、いつの間にか彼の腰に回され、無意識のうちに、少しずつ力を込めていた。
これも…悪くないかもしれない。
スクリーン上の血なまぐさい画面が静止し、エンドロールが流れ始める。不気味なBGMは、穏やかな音楽に取って代わられた。部屋は完全に静まり返り、暖炉の薪が時折ぱちぱちと軽く爆ぜる音だけが響いている。
サンポはようやく身じろぎし、気だるげに大きな伸びをすると、目をこすった。「あー…やっと終わった。古臭いけど、結末はまあまあ円満だったな。」
ジェパードの視線は彼に注がれたままだ。火の光がその氷色の瞳に映り込み、普段の鋭さを和らげ、ひときわ優しく見えた。「眠いのか?」
「うん、少しね。」サンポは頷き、自分の眠気に堂々と口実をつけた。「二時間も精神を張り詰めていたんだ。疲れるに決まってるさ。」
ジェパードは反論せず、立ち上がると、滑り落ちた毛布を拾い上げ、丁寧にサンポに掛け直し、隅まできちんと整えてやった。「もう遅い。寝るといい。」
彼はテーブルの上にあった二つの空のグラスを手に取り、キッチンへと向かった。
サンポはソファに寄りかかり、火の光に縁取られた彼の逞しい後ろ姿を見つめながら、静かに彼を呼び止めた。「ジェパード。」
ジェパードは足を止め、振り返る。その目は問いかけていた。
「泊まっていけよ。」サンポの声はとても静かで、暖炉の爆ぜる音に溶けてしまいそうだったが、その一言一句ははっきりとジェパードの耳に届いた。
ジェパードはグラスを持ったまま空中で動きを止めた。彼はサンポを見つめる。火の光が相手のエメラルドの瞳の中で揺らめき、そこにはいつもの悪戯っぽい計算高さはなく、ただ飾り気のない誘いの言葉だけが浮かんでいた。
部屋に一瞬の静寂が訪れ、炎の揺れる音さえも消えたかのようだった。
数秒後、ジェパードは向き直るとカップをそっとテーブルに置き、ソファの前まで戻ると、サンポの前で片膝をついた。そして顔を上げ、相手と視線を合わせる。
「ああ。」彼の返事は一言だけ。低く、そして明瞭だった。
サンポの口角がゆっくりと弧を描き、やがて無防備な笑顔になった。彼は両腕を伸ばしてジェパードの首に回し、少しだけ力を込めて彼を引き寄せると、相手の唇に、柔らかなキスを一つ落とした。
唇が離れる時、サンポの息が少し熱を帯びていた。「おやすみ、ジェパード。」
「おやすみ。」ジェパードも、笑みを帯びた声でそう返した。
窓の外の吹雪は相変わらずだったが、部屋の中の暖かさは、冬の夜の厳寒をすべて凌ぐには十分だった。