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    おいなりさん

    カスミさん……☺️

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    おいなりさん

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    キスの日真スミ 2

    ##真スミ

    カスミからメッセージが届いた。
    今日は何の日か、って、何の日なんだろう。
    ご褒美とか罰ゲームとか、何が待ってるんだろう。
    それよりも、今日のシフトはカスミが休みになってたし会えないんだろうなって思ってたから、メッセージを見た時にはそっちの方でテンションが上がってた。
    リンドウにも、

    「今日、カスミが来るらしいんだけど、来たら教えてよ!クイズ出されちゃってさ」

    って言っちゃった。
    リンドウが不思議そうな顔してたから、クイズの内容を簡単に伝えると、何だろう、あっ、みたいな顔をした後、やけにキレイな笑顔で「頑張ってくださいね」って言ってフロアの掃除に行ってしまった。
    今日のおれはエントランス担当だったから追いかけるわけにもいかなくて、ギィの視線に慌ててバケツに漬けたままだったモップを絞って床を拭いた。

    「開店まで、まだ少し時間あるなぁ」

    掃除が一通り終わったから、最終チェックをしながらそう呟く。
    すると一緒に掃除をしてたギィが

    「さっきの、調べないの」

    と言ってきた。
    さっきの……、と考えて、そういえばまだカスミから出されたクイズの答えを調べてないことを思い出した。

    「あ、ホントだ!ギィ、ありがと!すぐ戻るから!」

    ロッカーに戻って、カバンの中にしまっていたスマホを取り出す。
    今日は何の日、と検索フォームに打ち込んでみると、いろんな言葉が出てきた。

    「世界亀の日、ふーん。チョコチップクッキーの日、天ぷらの日、あ、おいしそう。乳酸菌?ふふ、面白い」

    でも、わざわざこんな事をクイズにするんだろうか?
    首を傾げながら、もう少し下の方へと画面をスクロールする。

    「……っ、」

    ある言葉を見つけた。
    それを見た途端、顔がかぁっと熱くなっていくのがわかった。
    別に、なんてことない文字だし、それがクイズの答えかもわからない。
    けど、それがもし答えだったら。
    ご褒美とか、罰ゲームとかって、もしかして。

    普段、ふわふわしたカスミの言動からはあまり考えられないけど、二人きりになった時のカスミは、毎回戸惑ってしまうくらいにオトナだ。
    雰囲気も、仕種も、表情も、何を見ても、ドキドキしてしまって、気付いたら朝になってる、なんてことはしょっちゅうある。

    それを考えると、気になる言葉は二つある、けど。

    「今日は……ラブレターの日と、キスの日……」

    口にすると余計に身体が火照りだしてしまった。
    こんな状態でカスミに会ったら、おれ……。

    「……どうなっちゃうんだろう」

    スマホをギュッと胸の前で握りしめて、自分に落ち着けと言い聞かせながら目を閉じる。
    リンドウが意味ありげに笑ってたのも、きっとこれを知ってたからだ。

    「教えてくれたっていいのに……」

    はぁ、と口から出た息はすっかり熱を帯びていて、まだ店も始まっていないのにもう肌の上には汗がにじみ出していた。



    end.
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    Nekohige1205

    DONEホクロに嫉妬する夜光。やこしんのスケベです!夜光が遅くまでかかった仕事を終わらせ、帰宅すると真珠が夕食を作って待っていてくれた。おかえりと笑顔で迎えてくれる真珠を見るたび、社会に揉まれ疲れ切った夜光は同棲の実感がわき、癒されるのだ。

    「そういえば、夜光知ってた?俺さ、耳の後ろにホクロあるんだって」
    「右耳の後ろだろ、なんで?」
    「知ってたの!?いや、今日ね。スターレスでホクロ探し大会してさー……」

    真珠が作ってくれた夕食を口に運びながら真珠の話に耳を傾ける。夜光が遅い時には先に食べるように言っているため、真珠はもう食べた後だ。何を変な遊びをしているのか。夜光は真珠が話している間に食べ終わり手を合わせる。

    「ごちそうさまでした」
    「あ、片付けはおれがするよ。えっと、夜光はお風呂に入ってきたら?」

    少し顔を赤くしながら真珠はそういった。あぁ、なるほど。真珠なりの誘いなのだろう。耳元で「じゃあ、ベッドで待ってろよ」といえば真珠は慌てて耳を押さえて口をパクパクとさせた。


    自分の熱を真珠から抜くと、真珠は先程までの熱をどうにか逃そうと呼吸をした。夜光も息を整えながら前回したときに痕をつけた箇所をなぞると、まだ快感を拾う真珠の体 1905