R-15 刺青精霊紀行 青木ヶ原樹海
死の気配に惹かれる精霊は、その地の災厄と喪失を身に刻む。
① 面白い映画を観た。
② さっそく映画にでてきた青木ヶ原樹海に行ってみた。(富士山九合目より青木ヶ原樹海)
③ 自殺の名所になってた……。(青木ヶ原樹海遊歩道)
④ しょんぼり……。
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⑤ 波の塔でヒロインを演じた有馬稲子。人妻の色気……。
青木ヶ原樹海には、磁性を帯びた溶岩のため方位磁石が利かず密林に遮られて空も見えず、迷えば二度と出られない『魔の森』だという伝説が知られている。それ以上に知られているのは、『自殺の名所』としてだ。
それ以前にも青木ヶ原樹海で自殺はあっただろうが、自殺の名所として広く知られるきっかけは昭和34年(1959)から松本清張が雑誌『女性自身』で連載した小説『波の塔』だったとされる。新米検事と汚職疑惑に関わる政治ブローカーの妻の不倫ものなのだが、最後にヒロインの人妻は樹海に消え自殺にいたる。連載終了後すぐに映画化されるヒット作となった。映画でヒロインを演じた有馬稲子の美貌は、今でも圧倒される。
舞台となった深大寺はカップルが集まり、ヒロインの死に場所となった青木ヶ原樹海は『波の塔』を持った自殺志望の女性達が目立って増えた。連載終了から14年経った1974年になっても、『波の塔』を枕に自殺した女性の白骨遺体が発見されるありさまだ。青木ヶ原では毎年自衛隊が捜索訓練などとして樹海に入り、警察や消防団なども探索を行っていた。ピーク時には100以上の遺体が発見・収容された。...more
松本清張も小説が「自殺の名所」をつくり出すとは思わなかっただろう。編集者の回想によると、青木ヶ原で自殺者が発見される度に編集部と清張宅に警察から連絡が入ったという。影響は住民にまで及んだ。筆者が地元住民に聞いたところ、青木ヶ原にはよほどのことがないかぎり足を踏み入れないという。不用意に入り込んだ者が「おかしくなった」という話が語られているそうだ。

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