悠仁はキスが好きだ。
否、僕だって悠仁とするキスは好きだ。シてる最中も、悠仁はよくキスをねだる。自分のタイミングで勝手にしてくればいいのに、悠仁は必ず僕にお伺いを立てるから、結果僕からその甘い唇を迎えに行く。
別にそれ自体に不満はない。甘えてくれる姿は可愛いし、素直に嬉しい。
だから、キスしたいんだなって時の『せんせぇ』は、すぐに察知出来る。触れ合い、顔を離せば、ちょっとびっくりしつつ、照れ笑いを浮かべる悠仁はとてつもなく可愛い。たまに気付かない振りをして、悠仁の口から発せられる『ちゅー』の言葉欲しさに、僕の耳へご褒美をやる事もある。
どちらにせよ、可愛い恋人の一挙一動にいつも僕の理性は試されていた。
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