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    berryDondon

    @berryDondon

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    berryDondon

    PROGRESSRemake:Legend Of Valkyrie
    (さっきの続き)
    雨の気配が霧となって残る翌朝。
     大きな窓一面に朝日を含んだ白く冷たい霧が広がっている事にも気づかないまま、ハーマンは手元に広げた大判のファイルに目を落としていた。
     パワーセーブされたディスプレイの側に置かれたマグカップには、日付が変わって間もなくに淹れたコーヒーが半分以上も残っている。帝国との戦争が終わって以来、久方ぶりに徹夜をしたハーマンであったが、強いカフェインよりも今彼が目にしている写真の方が遥かに睡魔を寄せ付けなかった。
     ハーマンが今見ているのは、昨晩保護をしたカールとキャンベルの身体に残されていた無数の傷跡を撮影した写真である。本来は二人がこさえてきた傷の程度を記録し、二人を帝国に返す時の資料として使うはずのものであったが、彼らの身体に残されていたのは新しい傷ばかりではなかったのである。
     特に、カールの身体は凄惨という他ない有様であった。
     全身に広がる痣や鋭利な刃物による切り傷から始まり、タバコと思しき円形の火傷に引き攣った線を描く幾つもの手術痕。や首元にきつく付けられた拘束具の痣は色素沈着までしてくっきりと肌に残っている。誰がどう見ても、この傷たちは戦士が負う名誉 7281

    berryDondon

    PROGRESSRemake:Legend Of Valkyrie
    ガイロスにヴァルキリーが帰ってくる(予定)

    10年前に書いたオリキャラ満載のZOIDSロブカ(女体化+若年化)のお話のリメイク版。
    Pixviにはもう半分くらい話を書いてから公表するよ。
    彼女が覚えている限りで最も古い記憶は、三歳の誕生日のことであった。

    「お前に、渡したいものがある」

     山脈に残る雪の気配を含んだ風が春の若い草花を揺らす朝、真っ白な軍服に身を包んだ母はそれだけを言って目覚めたばかりの彼女の手を引き、城の地下へと連れて来た。
     エレベーターを幾つも乗り継ぎ、蛍光灯の明かりによって無感情に照らされ長い階段を降り、冷たい風が奥から吹き付ける一本道の廊下をひたすらに歩く。時折聞こえる風の唸りや肌を刺す冷たさに彼女が怯んでも、母は立ち止まる事を許さずに手を引き続け、黙ったまま歩き続ける。
     会話はなく、母が履く軍靴が立てる硬い足音だけが空間一杯に反響していた。
     ようやっと足が止まった時、サンダルを履いていた彼女の足はすっかり皮と金具で擦れ、皮が所々皮が剥けてひりひりと痛んでいたが、彼女は「痛い」とも言わずに黙ったまま母と同じものを見ていた。
     翡翠の瞳に映るのは、彼女が今まで見合事が無い程に巨大な機械の扉。それ扉は勝手に、そしてゆっくりと轟音を立てて開いていく。扉が完全に開くと一気に照明が灯り、真っ暗だった空間が明るく照らされた。光の中央に鎮座するのは、荘 9424