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    モブ霊

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    140字SSを1ヶ月やりました(狂)
    お題は診断メーカーの140字で書くお題ったーさんからいただきました
    https://shindanmaker.com/375517

    だいたいが2034あたりでつきあってますが中には別の年齢・モブ→霊なども含まれます(日付=書いた日)

    モブ霊140字SS6/23
    『そのセリフ、そっくりそのまま返す』
    ちゅ、と名残惜しく音を立てて唇を離した後モブの瞳が俺を捉えた。大きくて分厚い手が俺の頬を包んでいる。あったかい。ぼうっとしていたらじっと見つめられたままなので照れくさくなってなんだよと言った。こんな顔他の人には見せられないな、なんて言ってる。そのセリフ、そっくりそのまま返すよ。

    6/24
    『幸せにするよ』
    「幸せにするよ」画面の中の男はそう言って女を抱きしめた。俺の隣の男は瞼が今にも落ちそうである。ベッドへ促すと寝てませんよといった顔で再びテレビを見た。もう終わりだろって切り上げたらのこのこついてきて一緒にふとんに入って数秒ですうすう寝息を立てはじめた。こちらは現在進行系の幸せです。

    6/25
    『境界線の引き方』
    僕たちは恋人です。以上。そんなわかりやすい関係ならこの人はこんな予防線張らずに済んだのに。僕らは師弟であり恋人である。恋人つまりは今目の前にロックオンしたこの人の照れた視線をこちらに向かせたい。あわよくばその先も。ねえ師匠、境界線の引き方なんて、とっくの昔に置いてきたんだから。

    6/26
    『わかりやすいけれど、わかりにくい』
    この頃師匠はわかりやすくなった。師匠だとか大人だとか仮面をいくつもつけているこの人が、素でいてくれる時間が増えた。帰り道、僕の事が大好きって顔してるからたまらなくなって抱きしめようとしたら頭をはたかれた。そうじゃないらしい。わかりやすいけれどわかりにくい、僕のかわいい恋人。

    6/27
    『どこか知らない場所へ』
    どこか知らない場所へ行くのもいいですね。と言いながら目線をテレビから俺に移して「週末」と付け加えた。あ、週末か。一瞬、飛躍した思考から戻ってくるのに数秒かかった。モブだけが確かな世界。悪くない。不安につつまれた安心感のようなものだ。そうだなという間の抜けた返事は夜の空気に溶けた。

    6/28
    『言えるわけがない』
    モブが好きだ。そう言うと苦しそうに俺を抱きしめる力が強くなった。もう十分満たされているのに、俺はコイツが欲しくてたまらない。これ以上何を望んでいるのか自分が恐ろしくなった。愛しさに目眩がする。こんな俺なんて地獄に堕ちればいい、なんて言えるわけがない。今日もあたたかい腕の中で。

    6/29
    『友情の一歩先』
    これはあれだおまえ愛とか恋とかそういうものじゃなく尊敬とか友愛とか友情の一歩先だか斜め上だかにあるやつだよ。おまえまだ高校生じゃん。いろんな経験しないとわかんない事だってあるんだって。なに?経験は俺とがいい?いや、そういう事言ってんじゃなくて…。とにかくこれは一旦保留だから!

    6/30
    『たった二人の世界』
    セックスした翌朝は日が昇る前に起きてしまうことがある。ベランダに出てだんだんと明るくなる空を眺めているとそのうちモブが起きてくる。最初は申し訳無さそうにしていたコイツも、最近は何も言わずただ俺の背中を抱きしめる。それでいい。それがいい。たった二人だけの世界みたいな夜明け前。

    7/1
    『つくづく敵わない』
    なあ、もっかいしよ?ってそんなキツそうな顔で言われても。物足りないのはその通りなんだけど。師匠にはなんでもお見通しだから顔に出ちゃってるんだろうなあ。やんわり遠慮したら食い下がってきたのでなんでって聞いたら「おまえのエロい顔もっと見たい」って煽られた。この人にはつくづく敵わない。

    7/2
    『アンビバレンス』
    時々、師匠の事をめちゃくちゃにしたくなる。なんでだろう?こんなにも大事に思っているのに。頬に触れて、キスをして、ぎゅっと抱きしめて、愛おしくて苦しくなる。やさしくしようって思っていても、抑えきれない衝動がくる。僕のエゴなのかな。師匠に話したら、それが人間なんじゃねぇのと返された。

    7/3
    『自分だけ知ってればいい』
    夕方にスーパーに買い物に出て、他愛もない話をしながら家に帰る。買ったばかりのアイスを道端で開けたので注意したら公園に入った。誰もいないぞってずんずんブランコのほうへ歩いていって、漕ぎながらおまえも乗れよって言ってる。子供みたい。こんなかわいい恋人、僕だけが知っていればいい。

    7/4
    『ゼロ距離告白』
    「好きなんです」もう何度目かの告白は懇願でも哀願でもなく確信に満ちたものだった。俺が何度も張ってきた予防線を物ともせずかいくぐってきたオマエは、まっすぐな眼差しで俺から出る言葉を待っている。わかってるんだ。近づいてくるモブの体温を感じる。肩口を湿らせて俺は同意の言葉を口にした。

    7/5
    『愛される条件』
    どれだけ言葉を尽くしても、この人はまだ僕に愛されるのに相応しくないとか考えてるんだろうか。そんな条件みたいなものつけても絶対に離してあげないのに。でも僕が愛することでこの人を苦しめているのかな。師匠の苦しみがずっと消えずにあるのだとしたら、それは大事なものなのかもしれないね。

    7/6
    『幸せになってよ』
    艷やかなフォーマルスーツがあまりにも似合っていたので、僕は見とれて固まっていたようだった。式なんていいのにとずっと言ってきたのも、この人の複雑な気持ちがそうさせるのを僕はもう知っている。全部ぜんぶひっくるめて好きだから、ねぇ師匠。病める時も健やかなる時も、僕と幸せになってよ。

    7/7
    『素晴らしく救われないだけの、恋愛話』
    修学旅行には恋バナだとかそういうものが付きものだろ、と言ったらそうなんですかと他人行儀な返事が来た。師匠もそういう話したんですか。どうだったかな、もう忘れたよ。今ならするんですか。そうだな、素晴らしく救われないだけの、恋愛話ならある。といったら、なんですかそれと弟子は言った。

    7/8
    『本当、だったり。』
    そもそもの話俺は練習台ということだった。何度目かのデートの後真剣な顔で告白してきたモブの顔がマジだったので一瞬気を取られかけたけど、真に迫るいい演技だなと褒めておいた。それくらい好きな相手にはぶつかっていけよって言ったら、今がそれですけど、なんて言う。嘘だろ。「本当、だったり。」

    7/9
    『共犯者の笑み』
    師匠がお酒に弱い事、僕のお願いに弱い事、告白を断っておきながら僕の事を好きな事、全部知っている。そういうのを知らないふりするくらいには大人になった。師匠にはお見通しなんだろう。だってほら、このあとうちにくるか?なんて振り向くアンタは共犯者の笑みをたたえている。何も言わず一歩進む。

    7/10
    『幸せにするよ』
    事務所を出てアパートにつく頃ポツポツと降り出した雨は、次第に粒が大きくなった。走ってたどり着いてドアを開けると慌てた様子で洗濯物を取り込んでいるモブが見えた。おかえりなさいと言ってこちらに叫ぶモブは明らかに俺より濡れている。不器用すぎてなんかもう眩しい。幸せにしようと心底思った。

    7/11
    『こっち見てよ』
    シャワーからあがると師匠はつとめて平静を装った顔でこちらに来て僕に背を向けて寝転んでしまった。電気消しますかって聞いたら小さく頷いた。素直に甘えてくれればいいのに。電気を消して後ろからぎゅうと抱きしめる。無抵抗。かわいい。こっち見てよって言ったらゆっくり唇が近づいてきた。

    7/12
    『上手な甘やかし方』
    生意気な弟子め、と言ったら弟子じゃないです恋人ですなんて口答えする。俺が手を離そうとすると握り返してくる。沈みそうになると引き上げて大丈夫って抱きしめてくる。俺の上手な甘やかし方を心得てんのかコイツと思ったら、空気読まずにキスしてきた。怒ったら「修行中の身なので」とかぬかす。ばか。

    7/13
    『全部全部、君のせい。』
    本当は、事務所を続ける気なんてなかった。師匠になんてなるつもりなかった。いいやつなんかじゃなかった。ずっとこのままが良かった。恋人になるつもりなんてなかった。ひとりで生きていくつもりだった。でも、おまえがそうさせなかった。全部ぜんぶおまえのせいだから、ずっとこのままがいい。

    7/14
    『ここから始まる』
    最終的に俺がモブの告白に折れたのは事務所でだった。ずっと過ごしてきたこの場所で、ふたりして泣いた。我ながらみっともなかったけどどうしようもなかった。師弟関係に終止符打つにはうってつけかもなと言ったら終わりじゃないですここから始まるんですって鼻声が耳元で聞こえた。西日が眩しかった。

    7/15
    『いえない一言』
    大学が休みの夏の間、事務所を手伝うと言ったら怪訝そうな視線を向けられた。こんなシケた所で過ごしてどうするとかなんとか文句言ってる。どうにかして一緒に過ごしたいだけなのに、何もわかっていない師匠には意味不明らしい。その理由を話したらどうなるんだろう。僕はその一言が言えないでいる。

    7/16
    『愛せるなら愛してみろ』
    いつでもこの人は逃げ道を作っている。僕のために。いつでも他に行っていいんだぞとか言われた時は大喧嘩になって、それ以来この話題は地雷だ。直接言葉にはしないけど、今でもそう思ってるんだろう。知ってる、これは挑戦状だ。僕がどれだけ愛しているか、わからせてあげるので覚悟してくださいね。

    7/17
    『自惚れないで』
    一緒に住み始めてから料理をよくするようになった。得意料理は僕が美味しいって言ったものばかりだ。休日もなるべく合わせてくれる。僕の好きなコンビニデザートを覚えていて、しれっと冷蔵庫に入っていたりする。こんなの僕の事大好きでしょ。これで自惚れるなってほうが無理があるんじゃないかな。

    7/18
    『例外的に』
    親戚でもない子供を家に泊めるのは例外的にモブだけだ。小学生の頃に一度だけ泊めた事を懐かしく話すその男は、精悍な顔つきになってもなお俺の事を師匠と呼んでいる。パーソナルスペースを他人に侵入されるのが心底嫌いな俺が、全く気にせず自然と過ごせた。十年経って、一緒に住むとは思わなかった。

    7/19
    『ありふれた日常の中の幸せ』
    朝、淹れてくれたコーヒーを飲む。ベランダのトマトに水をやる。赤くなったものは収穫する。夕飯の相談。今日は待ち合わせをして気になっていた洋食屋に行ってみることにする。キス。モブを見送って洗濯を干す。不燃ごみを出し忘れていた事に気づく。また2週間後だ。半径2メートル以内の愛しい日々。

    7/20
    『君の気配』
    モブが泊まった翌日に事務所に行くと、必ずといっていいほど芹沢が微妙な顔をする。俺はいつもと変わらず過ごしてるつもりだがなにか付いて、いや憑いているとでもいうのだろうか?聞くと「いえ、なんでもないです」と目を逸らしてしまう。なんなんだよ。客にそんな顔すんなよ。それにしても腰が痛ぇ。

    7/21
    『目を閉じて、三秒』
    目を閉じて、三秒。じっとその次の予感と期待にで爆発しそうになっていたが一向に近づいてこない。疑問を持って薄っすら目を開けたところ、眼前にはじっと俺を見つめるモブがいた。「なにやってんだよ」「いや、あまりにもかわいかったので」文句を言おうとした瞬間に唇が塞がれた。なんなんだよもう。

    7/22
    『縁のない話』
    「結婚式とか新婚旅行なんて俺には縁のない話だなんて言ってましたよね」「そうだっけ?」はぐらかさなくてもいいのに。ごく親しい人だけの結婚式を挙げ、時間を置いてから今は旅行に来ている。「僕と師匠も不思議な縁ですよね」「バーカおまえ、縁なんてのはなぁ自分でつくるんだよ」本当にこの人は。

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