冠星は涙と鼻水まみれの宵の顔面に乱雑に布を推し当てると、本人がそれでごしごしと拭っている間に、慣れた手付きでさっさと足の矢傷の処置を済ませてしまった。

　「幇間には給金もないのか」
　「俺は妓女じゃなくて花子だから。俺はたぶん、店にある楽器や食器と同じなんだ。足抜けしちゃった母親のぶんと、今まで育ててもらった俺の分を、今働いて返してるんだって」
　「尚更、さっさと逃げ出せば良いだろうこんなところ」

　眉をひそめた冠星を見て、宵はにぱっと笑って見せた。

　「あっでも、もし身請けしてもらえれば全部チャラになるんだよ。俺は字も書けるし簡単な計算だってできるから、お客さんでも『もう少し大きくなったら身請けして俺の店で働かせてやる～』って言ってくれる人もいるし！」

主动 一大早迪卢克没有贪睡，而是在晨曦酒庄的酒窖里清点入册，身边有个老管家陪同。佳酿节刚刚过去，酒庄里的酒也不见了一半。
　　“老爷，佳酿节还真是隆重啊。”管家露出笑容。
　　迪卢克点点头，清点完毕，交代了几句就匆匆回去。若不是接下来晨曦酒庄的产业发展方向需要他指导，他也不会离开温暖的被窝。
　　想到床上可爱的小狼崽子，他加快了步伐。雷泽不会以为他走了吧？
　　在外人眼里的迪卢克老爷还是一如既往的绅士，就他迈步上楼的动作，就充满了优雅禁欲的感觉。值得一提的是，他今天穿上了改良款的正装，长长的衣摆拖到脚边，随着迈步的节奏律动。
　　〔小狼崽应该也穿上了？〕
　　怀着期待，迪卢克推开房门，将房间环视一圈，皱起眉头。床铺上的被褥被掀开，拖鞋还好端端的放在床底，晾衣区的衣服也不翼而飞。雷泽呢？