Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    dipit_

    @dipit_

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 13

    dipit_

    ☆quiet follow

    ハッピーハロウィン!🎃に便乗して10月31日のザンヒコとミツルギの小話
    ※かぼちゃ祭りザンヒコ未所持の人が書きました
    ※cp要素なし

    『お菓子をくれなきゃ……』 王宮の正門から大通りへと続く階段に、目当ての銀髪を見つけて近付いた。一番上の段差に腰掛けていた彼が、接近者の気配に振り返る。しろがね色の瞳に、いつもとは違う装束の自分が映った。
     お互いに無言のまま、彼の隣に座る。するといつの間に準備していたのだろう。片手で隠せるほどの小さな小さな布袋を膝の上に落とされた。

    「まだ何も言っていないが」

     布袋をつまんでまじまじと見つめる。触ってみると丸くて硬い手応えがあった。飴玉だろうか。

    「ザンヒコは悪戯なんてしないでしょう?」

     薄く笑った顔でそう言われる。冗談なのか大真面目なのか分からない。だが。

     自分は同じような揶揄で切り返す代わりに、用意しておいた小さな小さな包みを相手の膝に落とした。中身は焼き菓子である。

     ミツルギは悪戯が失敗したような顔で「まだ何も言ってない」と不服そうに呟いた。


    ※サブタイ『ザンヒコにお菓子をプレゼントしつつそれはそれとして祭りの様式に則りお菓子を強請るつもりだったミッツがしっかり対策されてた話(難しいことを抜きにすると2人とも相棒にお菓子をあげたかっただけ)』
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💗💗💗👍🙏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    和花🌼

    DONE夏祭りワードパレットを使用したリクエスト
    7 原作
    ・帰り道
    ・歩調を落として
    ・特別
    ・あっという間
    ・忘れられない

    暑苦しいほど仲良しな二人を楽しんでいただけたら嬉しいです。
    夏祭り 7(原作) 夏祭りといえば浴衣を着て、友人や家族、それに恋人なんかと団扇で顔を仰ぎつつ、露店を横目で見ながら、そぞろ歩きするのが醍醐味というものだ。それに花火も加われば、もう言うことはない。
     だが、それは祭りに客として参加している場合は、である。
     出店の営業を終え、銀時が借りてきたライトバンを運転して依頼主のところに売り上げ金や余った品を届け、やっと三人揃って万事屋の玄関先に辿り着いた時には、神楽はもう半分寝ていたし、新八も玄関の上がり框の段差分も足を上げたくないといった様子で神楽の隣に突っ伏した。そんな二人に「せめて部屋に入んな」と声をかけた銀時の声にも疲れが滲む。暑いなか、ずっと外にいたのだ。それだけでも疲れるというのに、出店していた位置が良かったのか、今日は客が絶え間なく訪れ、目がまわるような忙しさだった。実際のところ、目が回るような感覚になったのは、暑さと疲労のせいだったのだが、そんな事を冷静に考えている暇もなかった。
    6457