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    ハッピーハロウィン!🎃に便乗して10月31日のザンヒコとミツルギの小話
    ※かぼちゃ祭りザンヒコ未所持の人が書きました
    ※cp要素なし

    『お菓子をくれなきゃ……』 王宮の正門から大通りへと続く階段に、目当ての銀髪を見つけて近付いた。一番上の段差に腰掛けていた彼が、接近者の気配に振り返る。しろがね色の瞳に、いつもとは違う装束の自分が映った。
     お互いに無言のまま、彼の隣に座る。するといつの間に準備していたのだろう。片手で隠せるほどの小さな小さな布袋を膝の上に落とされた。

    「まだ何も言っていないが」

     布袋をつまんでまじまじと見つめる。触ってみると丸くて硬い手応えがあった。飴玉だろうか。

    「ザンヒコは悪戯なんてしないでしょう?」

     薄く笑った顔でそう言われる。冗談なのか大真面目なのか分からない。だが。

     自分は同じような揶揄で切り返す代わりに、用意しておいた小さな小さな包みを相手の膝に落とした。中身は焼き菓子である。

     ミツルギは悪戯が失敗したような顔で「まだ何も言ってない」と不服そうに呟いた。


    ※サブタイ『ザンヒコにお菓子をプレゼントしつつそれはそれとして祭りの様式に則りお菓子を強請るつもりだったミッツがしっかり対策されてた話(難しいことを抜きにすると2人とも相棒にお菓子をあげたかっただけ)』
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