悪魔を殺したことで穢れてしまった堕天使が天界にいられなくなり彷徨っていると、いつの間にか暗い森の中にいて、吸い寄せれるようにそこからさらに奥へと進んでいくと、光に照らされた水面がキラキラと輝く湖のほとりに出る。
どこか懐かしい気持ちで湖に近づくと、「そこで何をしている」と声がかけられる。振り向くとそこには黒く長い髪を靡かせた美しい悪魔がいた。

……っていうのを書いてみたい。(言うだけはタダ)

これ、堕天キョコが辿り着いたのは天界と魔界の境にある森で、実はその昔そこで幼かった二人は出逢っていて、草花や小動物を仲良く愛でてたんだけど、このままだと自分のせいでキョコちゃんが死んでしまうことを知った悪魔クオンが記憶を消す魔法を使って、二度とキョコちゃんがこの森に迷いこんでこないようにしてたというね。
それ以後はクオン一人でそこに通うことになるんですけど、魔法で湖の水面に天界で幸せに暮らすキョコちゃんを見守り続けていたんです。

そんなある日、キョコちゃんが親友の天使を助けるために悪魔に手を掛けたことを知り、このままだと堕天した彼女が消えてしまうかもしれないと、それだけは絶対にさせないと、魔界へ来れるように森まで迎えに来ていた訳です。
ただ、記憶を消しているため、初対面を装って近づくしかなくて、居場所もなくなったという彼女に「だったら俺についてくるといい」って誘うんですね。

堕天したとはいえ、真面目で親友思いだったキョコちゃんなので、魔界で過ごすようになっても元気はないままで、「きっとあの子には嫌われてしまった」と言って、自分のしたことが正解だったのか分からなくなったと塞ぎこんでいくんです。
クオンとしては、彼女の笑顔をずっと見守っていたかった気持ちがあるので、アレコレと気が紛れるようなことを促してみるもうまくいかず、最終的に「ならば俺が罰を与えてやるからずっと傍に居ろ」と。多分キョコとしては誰かに責められたかった部分があるので、その言葉に救われるという感じの話。


ハピエンではないけど、どこか救いがあるみたいな話を書けたら書きたかったなぁという妄想でした。