ルート1 第18話:ただいま、マイダーリン バットを振るい、敵のお腹に向かってヒット。星は敵たちの頭上をくるくると飛び越えていく。手下たちは結構な数を奇絶、戦闘不能へと追いやっていた。
このまま脱出できる。街の方へと駆けだした途中で、星の前に一人の男が立ちふさがった。
「それ以上動くな、星穹組の娘」
「………」
「要求は知っているだろう。あの坊ちゃまと別れろ」
「嫌。なんで私があんたたちの言うことを聞かないといけないの?」
パンっ————星の耳元を弾丸がかすめる。しかし、彼女は微動だにしない。冷酷な瞳で男を見据えていた。
男は拳銃を持っていた。やはりカタギではないようだ。
「さすがヤクザの娘………撃たれても動揺しないとは。でも、次はないぞ」
「早く撃てばよかったのに、あえて外したの? それとも射撃下手? この距離で当たらないの?」
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