11月7日12:01
死後の世界なんてないと思っていた。
人は死んだらそれまででもう二度と会うことなどなく、ただただ消えるものだと思っていた。
「あれ?じんぺーちゃん!?」
聞き覚えのある声がする。
その声の方へ向けば、
「来るのが早ぇよ〜もうちょっとあっちで楽しんでたっていいんだぜ?」
そう言う顔は少し歪んで見えた。
ふと萩原が俺を抱き寄せる。
再会の場面だ。よくあるやつだ。
「忘れないでいてくれてありがとう」
あぁ、もうだめだ。
「忘れるわけねぇだろ……お前のことも、お前との約束も…………………」
声が掠れていく。
「すまねぇ………………約束……………守れなかった…」
萩原はただ俺を抱きしめるだけだった。
急に身体を離され肩を強く握られる。
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