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    猫ドラゴン

    猫ドラゴンです。果たしてポイピクを使いこなせるのか。

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    POIPOI 9

    猫ドラゴン

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    喧嘩して不貞寝した💚と❤️が起きたら『お互いの嫌いなところを言わないと出られない部屋』に閉じ込められてた話です。短い。

    血まみれ昼下がり「ここなに?」
    「知るか!俺に聞くんじゃねぇよ。」
     殴り合いの喧嘩をして、その疲れと相手への不満で食事もとらずに眠った夜。ふと目を覚ましたエッドとトードは自分達の寝そべっていた二つのベッド以外には扉しか見当たらない真っ白な部屋にいた。仲違い中の相手と二人きりで理解しがたい状況に放り出され、お互い不機嫌にやりとりをしていると急に頭の上に何かが落ちてきて始まりかけの言い合いが止まる。
    「っんだよこれ!」
    「なんだこれ……は?『お互いの嫌いな所を言わないと出られない部屋』?こんなのすぐ出られるだろ。まずエッドは短気ですぐ手が出るし、自分の事しか考えてねぇし、俺にベーコン分けてくれねぇし意味わかんねぇイタズラばっっかするしほんとクソ野郎で嫌い。」
    「はぁ?!それ言ったら僕だって、トードすぐ銃撃って僕の事殺そうとしてくるし女にモテるクセにえり好みするしその割に女子更衣室入ろうするし勝手なことばっかしてるから嫌いだよ!」
     おおよそ自ずから一緒に暮らしている相手とは思えないほどすらすらと罵倒の言葉が飛び出すトードに怒りを抑える気の無い表情で言い返すエッド。彼が口をつぐんだ瞬間に扉の鍵がこれ見よがしに大きな音を立てて開いたが、そんな事はもう既にどうでもよくなっていた二人は寝具から立ち上がって掴みあっていた。
    「ふっざけんじゃねぇぞ、お前俺の事そんな目でみてたのかよ?!ちょっと殴らせろ!」
    「こっちのセリフだわクソ野郎!もう二度と女が寄りつかない顔にしてやるよ!」
     その言葉を皮切りに二人は言葉での交戦をやめ、拳で内情を語り合う。手に込められた感情はどこまでも相手への不満が込められており、部屋から出る頃には太陽はすっかり天の中心に浮かび上がっていた。
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    recommended works

    🍏🥝🍣現遂🍣🥝🍏

    PAST〈法庶04〉
    【ふたりハミング】
    いま見たら全年齢じゃなくて法庶だなと思った。
    あと、ほせ殿にサラッと高度な事?をさせてる気がする。
    通りすがりに一度聴いただけの曲、その場で覚えて、知らないその後の部分に即興で別パートメロディ作って一緒に歌うって……
    でも、この二人で歌ったら声とか意外と合いそうで妄想が楽しいです。
    徐庶が最初は法正の事が苦手だったって場面設定もあまりやってなかったかも
     「♪♩♬♩♫〜〜……」
     書庫の棚の前に立って資料整理をしていた徐庶は、何となく曲を口ずさんでいた。何日か前に街で耳にした演奏が印象的だったのか、メロディが自然と鼻歌になって出てしまう。沢山あった仕事が片付いてきて、気が抜けていたのかもしれない。
     ふと気配に気付いて横を見ると、いつからか通路側に法正が立っていて徐庶の方をじっと見ていた。外の光で若干逆光になった彼の姿に少したじろぐ。
     この人に鼻歌を歌ってる所なんか見られてしまうなんて……

     徐庶は法正のことが少し苦手だった。
     諸葛亮と彼の反りが合わず空気がギスギスした時は仲裁役になる場面もしばしば、用があって何言か言葉を交わしたこともある。しかしそれ以上はあまり関わりたくないと、苦手意識を持つ男だった。
    1964