『大瀬(さん)(くん)のことなんか、好きじゃないからなーーー!!!』
\ドゥン!!!/
恋………それは甘酸っぱくてドキドキするOMOI……………
\デデン!!!!/
恋………それは時に喜び、ときに切ないDEKIGOTO………
\ボロンッッッ/
恋………それは時には拳でものを言わせる殺戮のTATAKAI…………
\バコーーーーーーン/
そう!!!!!
これは三人の男たちが一人の男をオトそうとする、とてもむさ苦しくまるで地獄かのようなCUTE SWEET MEMORIALを綴った物語なのだ!!!!!!
「なぁなぁ、大瀬。
駅前に新しいカフェが出来たんだけど一緒に行かない?」
蝉の鳴き声が煩く響く真夏のあくる日に、まるで囚人服かのようなトップスを着ている橙の青年は、目の隈が酷い青年に話しかけた。
「……、カフェ………ですか。」
「うん、ほら。
この季節の完熟マンゴータルトってやつ、美味しそうじゃない?
ほら、前にお前の財布盗もうとしたことあっただろ?
あの時のお詫びとして一つだけケーキ奢ってあげるよ。」
見てよ、とふみやが振りかざしているスマホの位置アプリを大瀬はのぞき込んだ。
そこには、美しく格子状に切られたマンゴーが贅沢に乗ったタルトが、その新しいカフェサイトとやらの画像欄に堂々と鎮座していた。