Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    aaaappppqqqqnnn

    @aaaappppqqqqnnn

    @aaaappppqqqqnnn

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 280

    aaaappppqqqqnnn

    ☆quiet follow

    結束過去スト捏造(途中)

    プロローグ

    ((結束バンド)にライブの依頼が届く。ユウヒはあまり乗り気ではないようだ。「頭を冷やしてくる」と言って出ていくユウヒと、コズプロとはいえ卒業先だから断れないことはわかっておいてほしい、最悪一人で出るよと言い残し会議室を立ち去る瑚舟。自分の知らない何かを知っているらしい啓人に詩は、「表面しか知らない自分のためにどうしてこうなってしまったのか教えてほしい」と頼む。)

    パ・ド・カトル 第一話 過去/春

    ユウヒ:入学式、誰とも離せなかった……


    パ・ド・カトル 第話

    瑚 舟:ユウヒはさ、アイドルするの楽しい?舞台の上で歌って踊るの、好き?
    ユウヒ:……?うん。きみとするのは楽しいよ
    瑚 舟:よかったよかった。きみはアイドルで在る才能があるからね
    ユウヒ:ないよ、僕には。そんな……
    瑚 舟:残念、あるんだよ。……きみは魅力的。きみはあの上で輝ける方の人間なんだよ。きみにはきみが舞台上にいる世界線に産まれられて、おれは嬉しい。
    ユウヒ:……?
    瑚 舟:よく分からなくていいんだよ、可愛い雛鳥。ぼくに与えられた言葉全てを咀嚼せず飲み干してしまう愛くるしい雛鳥……♪
    瑚 舟:きみはきみに才能があるという言葉だけを覚えていればいい。他は全て戯言、意味の無い飾られた言葉だし
    瑚 舟:そう、きみも言葉を飾ることを覚えるといいよ。アイドルには必要なスキルだから
    ユウヒ:ふうん
    瑚 舟:つまらない?
    ユウヒ:……君の話ならなんでも楽しいよ。でも
    せっかく一緒にいるんだから僕のことよりもっと楽しい話の方がいい、と思う、かな……瑚舟くんは、違うの?
    瑚 舟:うーん、該当する簡潔な答えはない。ま、じゃあそういう話をしようか。2週間後の講堂ライブで目をつけてるアイドルのステージがあるんだよね、その人はおれたちとおなじ1年生なんだけど──

    パ・ド・カトル 第七話 過去/秋

    啓 人:またあした!
    瑚 舟:バイバイ♪
    瑚 舟:……
    瑚 舟:──バイバイ、みんな


    ヴァリエーション 第一話 過去/秋

    ユウヒ:(瑚舟くんが学校に来なくなって、一週間が経った)
    ユウヒ:(連絡もつかない。そもそも、連絡が届いているのかどうかも……)
    ユウヒ:(──それで結局、押し問答の末に先生が教えてくれた。瑚舟くんは、玲明に転校していったらしい)
    ユウヒ:(あの子と同じ、玲明に)
    ユウヒ:(きっと転校を決めた時から、瑚舟くんは僕らに、何も言わないつもりだったんだろう。じゃないと、つじつまが合わない。あの日だって、瑚舟君はいつも通りの様子で……)
    ユウヒ:(なんで、何も言ってくれなかったんだろう。なんで何も言わずに消えてしまったんだろう)
    ユウヒ:(僕たちは、ユニットの仲間だったのに)
    ユウヒ:(僕らは、友達だったのに)
    ユウヒ:(それとも僕らは、友達じゃなかったの?)
    啓 人:あっ、ユウヒセンパイ!
    ユウヒ:ああ、こんにちは、啓人くん
    啓 人:その……瑚舟センパイ、今日も休みだった?
    ユウヒ:……
    啓 人:センパイ?
    ユウヒ:……転校したみたいだよ。瑚舟くん
    啓 人:えっ──
    ユウヒ:ごめんね。僕も詳しくは知らないんだ。……ごめん
    啓 人:そっ、か……わかった
    ユウヒ:ああ、ごめんね。次、移動教室だから
    啓 人:あ、うん!じゃあ、また放課後に
    ユウヒ:うん。また
    啓 人:(瑚舟センパイが、転校した?ユウヒセンパイにも、ぼくらにも何も言わずに?)
    啓 人:……
    啓 人:──会わなきゃ、
    啓 人:ちゃんと本人から聞かないと


    ヴァリエーション 第二話 過去/冬

    瑚 舟:──改めて、久しぶりだね。啓人
    啓 人:……お久しぶりです、瑚舟センパイ
    瑚 舟:お堅いなあ。きみがコズプロの方面から無理やりアポイントメントを取ってきたときは驚いたけど。ま、元気そうでよかったよ。
    啓 人:それは、センパイが連絡返してくれないから……!
    瑚 舟:で、みんなはどんな調子?
    啓 人:どうって、****は──今、名前だけが残ってる状態です。センパイの友だちが今大変らしくて、なかなか活動も難しくて
    瑚 舟:ふーん。詩は?相変わらず?
    啓 人:ええ、変わりませんよ。たまに、舞台の協力してます、ソロで活動できない環境が窮屈そうですけど
    瑚 舟:そっか。……詩は誘うべきだったかもなぁ
    啓 人:何の話です?
    瑚 舟:こっちの話
    啓 人:それより、ですよ!なんで──
    瑚 舟:あ!俺のクリームソーダきた~♪ここのプリンアラモードもおいしいんだよね。そうだ、おごってあげようか
    啓 人:話をそらさないでください!
    瑚 舟:──ごめんごめん。そんなに怒らないでよ。何の話がしたい?
    啓 人:っそりゃあ!
    啓 人:……なんで転校していったかって話ですよ。それになんで、なんで何も言ってくれなかったんですか
    啓 人:ぼくらは、ユニットの仲間だった。相談の一つくらいしてくれたって、いいじゃないですか
    瑚 舟:ふーん……
    瑚 舟:──で?おれからそれを聞いて、君の何になるの?

    ヴァリエーション 第三話 過去/冬
    啓 人:えっ
    瑚 舟:……申し訳ないけど、おれが玲明に行った理由は君たちに相談して何かが変わるような問題じゃないよ。むしろ、そんな風に思っていたんだ、ちょっと心外だなあ……
    啓 人:は、はあっ!?
    啓 人:あなたは、あなたはじゃあぼくたちのこと、どう思っていたんですか。どう思われてると思っていたんですか
    瑚 舟:ただの元ユニット仲間だよ。たまたま声をかけた、ただの他人
    瑚 舟:──それ以上に何がある?おれには、よく分からないよ


    啓 人:(結局、何もできなかった。いや、会ったとして何もできないのは、本当にわかりきっていたんだけど)
    啓 人:──あれ、ユウヒ先輩?
    ユウヒ:あ!啓人くん……ね、ねえ、こ、こんな人、見てない?
    啓 人:いえ、見ませんでしたけど……この人、誰ですか?
    ユウヒ:……僕の……僕の、友達、だと思う
    ユウヒ:……いなくなった
    ユウヒ:僕の前から消えたんだ、また


    エピローグ① 冬

    〈現代、ES内ライブステージ〉
     詩 :(その人はユウヒ先輩の幼馴染だった。どうやら夢ノ咲ではなく玲明に通っていたらしい。でも、非特待生からの虐めや日々の生活に耐えかね、その末に──)
     詩 :(心を壊した)
     詩 :(そしてユウヒ先輩の元で療養の日々を過ごした末に、失踪)
     詩 :(啓人からの話やいろんなウワサ話を統合した感じ、そういうことらしい)
     詩 :(確かにあの頃のユウヒ先輩は、少しおかしかった。授業中にしょっちゅう早退するようになったとか、かなりの頻度で学校を抜け出してるとか、そんな噂。友人が多いわけではないから、聞こえてくる噂の量が多かったとは言えないけど)
     詩 :(まあそもそも、同じユニットだったボクは当然よく知っていた)
     詩 :(──知っていたハズなんだけど、気が付かなかった)
     詩 :
    啓 人:(三年になってからのセンパイは綺麗に歪んでいた。自分を魅せるために身勝手に。自分勝手になっていった。今までの彼とは、似ても似つかない)
    啓 人:(そして、それが激しくなるほど、彼の人気は上がっていった)
    啓 人:(元々アイドル然とした見た目をした人だ。おれなんかより技量も十分ある。自分から日の目を浴びる場所に行けばそうなるのは必至だった)
    啓 人:(1度ソロ同士で共演した時、聞いたことがある。『どうして』と)
    啓 人:(センパイは何も言わなかった。センパイにとって、その言葉に反響するのはもう意味が無いのだと思った)
    啓 人:(とっくに、センパイにとっておれは、ううん。恐らくおれたちみんながお互いに、意味のある他者では無くなっていた。遅かったんだ)
    啓 人:(みんなの全てがいつのまにかすれ違って、気づいた頃にはもう遅かった)
    啓 人:(正式に****の解散申請が出されたのは、おれが2年の、初夏だった)

    エピローグ② 冬

    ユウヒ:(僕はべつに、アイドルなんてなりたかったわけじゃない)
    ユウヒ:(……ずっとあの子はアイドルが好きだった。あの子にとってアイドルは夢で、希望で、神様だった。僕よりずっと、あの子はアイドルが好きだった)
    ユウヒ:(最初は、あの子がなりたいっていうから。それにあの子が、僕はかっこいいし、アイドルに向いてるっていうから)
    ユウヒ:(二人でこっちまで出てきて、受験して。僕だけが玲明に落ちた。僕はあの子の元を離れたくなかったし、学校が離れてもいつか一緒にアイドルになろうってあの子が言うから、ぼくは夢ノ咲に進学した)
    ユウヒ:(そこで、君──瑚舟くんに出会ったんだ)
    ユウヒ:(君との日々は楽しかった。相変わらずアイドルにそこまで興味は無かったけど、二人で練習してステージに立って、歌って踊るのはすごく楽しかった。別に人が来なくてもどうでもよかった、瑚舟くんとステージで踊るのが楽しかった)
    ユウヒ:(二年生になってからは瑚舟くんが引っ張ってきた一年生たちも一緒に活動するようになった。先輩になって、気疲れでぐったりした時期もあったけど、啓人くんの前で先輩ぶったり詩くんの技術をどうにか身につけようとしたりする日々は楽しかった)
    ユウヒ:(僕は確かに、アイドルであることを楽しんでいた)
    ユウヒ:(──君たちが、苦しんでいたことも知らずに)

    エピローグ③ 冬

    ユウヒ:……
    瑚 舟:〜〜♪
    ユウヒ:(……瑚舟くんがいなくなったあと、あの子が僕のアパートに転がり込んできた。理由は教えてくれなかったけど、憔悴していたのはすぐにわかった。僕はあの子がまた笑えるように、頑張っていたつもりだった)
    ユウヒ:(かつてあの子が、瑚舟くんが、僕の手を引っ張って楽しさを与えてくれた時みたいに、それを返すように)
    ユウヒ:(僕が友人だと思っている人が、また居なくならないように。繋ぎ止めるために。僕は必死でいたつもりだった)
    ユウヒ:(──だけど、だけど彼まで僕の前からいなくなった)
    ユウヒ:(僕よりアイドルを愛していたはずの君に、『ユウヒはアイドルに向いてるよ』なんて書き残されても)
    ユウヒ:(何を思えばいいかわからないよ)
    ユウヒ:(ねえ、何がダメだったのかな。君たちが僕を置いていったのはどうして? 僕は君たちの友達じゃなかったの?)
    ユウヒ:(君たちは色々なことを教えてくれる。でも君たちにとって重要なことは、何も教えてくれない)
    ユウヒ:(僕の標だった彼らに置いていかれて、僕は彼らがいた痕跡に縋り付いた)
    ユウヒ:(彼らがのたまう、『アイドルに向いている僕』に、必死にすがった)
    ユウヒ:(構内を駆け回っていろんな人に声をかけ、いろんな臨時ユニットを組んだ。B1やA1には積極的に参加した。でもそれだけじゃ夢ノ咲にはいない君達に届かないから、学外のイベントやライブハウスに飛び入り、路上ライブだってしたした。どうせ使わないものだし、全ての金に糸目はつけなかった)
    ユウヒ:(当然の如く生徒会には勝てなかったし、対戦相手にもよったけど、S2ならかなり安定して勝ちを拾える、S1でも外部のファンが来てくれるから全く勝てない、なんてことは全くない──秋風が吹き荒ぶ頃には、その程度のアイドルにはなっていた)
    ユウヒ:(思ったよりも、アイドルは簡単だった)
    ユウヒ:(なんだ、と思った。じゃあ本当になってやる、君たちが言うアイドルに)
    ユウヒ:(君たちが望んだ以上の完璧なアイドルになってやる、君たちが憧れるほどに)
    ユウヒ:(そして、君たちがならなかった君たちにになってやる)
    ユウヒ:(今の僕が昔の僕にとっての彼らなら、昔の僕は僕を応援してくれているファンのみんな)
    ユウヒ::(僕は死ぬまで、ううん、死んでもこのステージの上で踊り続けると決めた。みんなが僕のことを求め続ける限り、僕はずっとこのまま、ゼンマイ人形のように踊り続ける、アイドルでい続ける)
    ユウヒ:(僕は、僕だけは絶対に、君たちを置いてはいかないよ)

    エピローグ③

    ユウヒ:
    ユウヒ:(君たちとまた笑いたかった。ステージで踊りたかった。あの頃は本当に思っていたんだよ。もう二度と、あの日のようにはならないけど……)
    ユウヒ:(もう二度と、君をアイドルから、ステージから逃がしやしない)
    ユウヒ:瑚舟くん
    瑚 舟:ん、なに?
    ユウヒ:楽しい?
    瑚 舟:え、うん
    ユウヒ:そう。よかった
    ユウヒ:(二人で、蓮の花の上で踊ろう)
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator