相棒そういえば、アイツは何とも思わないんだろうか。
島の他のみんなと同様に、シドーも自分で色々なものを作れるようになってきた。2人部屋には試作や完成品がさらに多く並ぶようになったし、技術面での深い話も交わす。もう、シドーの私物が壊れて、ビルドに修理を頼むようなこともずいぶん減った。
ビルドは、そんなに喜ぶ?というくらいに相棒の成長を喜んで、応援していた。
そんなある日、シドーはふと、疑問をみつける。雪でも降りそうな寒い日だった。
「オマエは、暗い気持ちになったりはしないのか」
かつての自分――あの時は、ハーゴンの影響が強かったが、つけ込まれる素地は確かにあった――とは違いすぎる、その在り方にシドーはいまさら興味を持った。
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