フェルゲン
ドイツ語の「verschlingen」(フェルシュリンゲンと読むらしい)由来。
意味は食い殺す。
貪食、で検索かけたら引っかかった。
元は人喰いのバケモノ。
ふしぎぱわーで人型になった。
元の姿はとても大きくて、オドロオドロしい。
どことなくドラゴンっぽい。
頑張れば空も飛べる。
潜水は苦手で、潜る前に浮いてしまう。
森は木をなぎ倒しながら進むもの。
前にいた世界ではとても忌み嫌われていた。
もしかすると、元の姿よりもある意味不便な姿になったのは神さまの罰かも…?
今はとある青年に死にかけていたところを拾われて、そのまま保護されている。
知能はもしかすると幼児よりも低いかもしれない。
野生動物並みに本能で行動するので、青年はハラハラしながらそばで見守っている。
好きなものは肉と青年。
嫌いなものは野菜とビックリすること。
青年はたくさん遊んでくれるし、いつも優しいから好き。
基本の性格はまったりのんびりマイペースなので、いきなり大きな音が鳴るカミナリや、驚かせてくる人が嫌い。
前の世界では、古代からいるドラゴン。つまり龍は神格を得るほどのものも少なくなかった。
(竜より龍の方が格が高い。)
どれほど神格が高くても、主神よりも格が高くなることはないため、行いによっては神によって堕とされることもある。
神格をもった龍が堕とされた場合、徐々に意識は朦朧とし、本能のままに暴れるようになる。
稀に、長い間意識のハッキリしている龍もいるようだが。
知性(理性?正常性?)を捨てた龍は魂が淀み、肉体にもその影響が表れる。
完全に堕ちきった龍は、近寄るだけで平常心を保てないほどの呪詛を周りに吐き散らす存在と化す。
その見た目もおぞましいものに変貌し、存在するだけで忌み嫌われるものである。
ーーーーここまでが数年前に考えた話ーーーー
そしてここからが数年後の今の補足
フェルゲンはね、食べるのが大好きな子なんですよ。
そして人間たちから崇められるほど偉い龍でもありました。
でもだいぶ食べ過ぎちゃったんですね。
オイタをしてしまったので神さまから罰を受けてしまいました。
悪い子をちゃんと叱ってくれるなんて、神さまはきっと博愛主義で優しい存在なんですね。
そんなこんなで、フェルゲンはか弱くて可愛い人間の子供に姿を変えられ、現代日本でとある青年に拾われることになります。
服とか食べ物とか愛情とか。色んなものを青年から与えられ、ゆっくりゆっくり成長していきます。
少しずつ、淀んだ魂を浄化しながら。
悪い事をたくさんしましたが、それでも世界には必要で影響の多い存在だったのです。
か弱い存在に変えられたのは、神さまの慈悲からくる救済であり。たぶん療養のための慰安旅行とかなんでしょうね。
天国もこんな禍々しい魂なんか迎えたら、きっとキャパオーバーになっちゃうことでしょう。
魂がいくら禍々しくとも、記憶と力を奪えば現代日本の青年にも扱えちゃうぐらいです。ちょうどバランス良いんでしょうね。
精々すっきりした魂になって帰る事を願いましょう!