冬翔が「3Pしないと出られない部屋」に閉じ込められる話「は?なんだよこれ、3Pしないと出られない部屋…?」
「なにこれ?どういうこと?」
ふと気がつくと10畳ほどの広さにキングサイズのベットが置かれただけの簡素な部屋にいた。ドアのない部屋の天井から鶴下げられた看板を読み、冬馬は頭を抱えた。
状況が全く理解できない。自分の部屋で寝ていたはずだ。それなのになぜ自分はここにいる?ここは何処だ?看板に書かれた悪趣味な言葉が意味することはなんだ?
ぐるぐる頭を悩ませる冬馬をよそに、翔太はテキパキと部屋を調べている。
「冬馬君!なんかね、3Pするためにあと1人好きな人をここに呼べるんだって。誰呼ぶ?」
「お前、こんな状況なのによく落ち着いていられるな」
「現実味ないし…いつか夢から覚めるんじゃない?」
翔太はこの現実離れした状況を「夢」だと言い切っている。確かに現実離れしているが、身体の感覚は本物だ。決して夢などではなさそうだ。
「それより、誰呼ぶ?て言っても候補なんて1人しか思い浮かばないけど…」
翔太が言う「候補」なんて確かに1人しか思い浮かばない。そう、Jupiterのメンバー伊集院北斗だ。北斗には翔太と付き合う前からずっとなんでも相談してきた。だが、もしあの壁にかかっている脱出の条件が本当なら、北斗と3Pをすることになる。翔太と付き合って半年。やっとエッチに慣れてきたところだっていうのにそんな特殊なプレイをやれってのか?
「どうする?北斗君でいいよね?」
「そりゃ…北斗しかいねえだろ。けど…」
「伊集院北斗でお願いしまーす」
翔太が大きな声でそう叫ぶと、まばゆい光と共に見慣れた顔―北斗が目の前に現れた。部屋着なのかかなりラフな格好をしている。
「チャオ★」