半分こ今日は熱帯夜だ。
既に日付が変わり、深夜帯の時間なのに蒸し蒸しとした熱気が部屋中を覆い尽くしていた。
いつもは窓を開けながら扇風機を首振り設定にして眠っているのに、今回ばかりは扇風機の不調により外からの空気でしか涼しさを得ることが出来なかった。
しかも熱帯夜だけあって外からの空気も暑く、寝苦しい時間を過ごしていた。
「……ん…眠れない…」
畳の上に薄めの敷布団を敷き、その上に、これも薄い掛け布団を羽織っていたが、あまりの暑さに耐えきれず、モモは掛け布団を剥がし熱を放出させた。
そしてムクリと起き上がり、手を団扇の代わりにパタパタと仰ぎながらシャツの隙間から風を送る。
暑さを凌ぐため台所へ行き水分を取ろうと起き上がった時、隣で寝ていた相方が薄い掛布団から身動ぎをし、目を覚ました。
2110