モンモモの大冒険モンモモは激怒した。必ず、かの邪智暴虐のノミカイとやらを除かなければならぬと決意した。モンモモはノミカイがわからぬ。
だが、大好きである千のことを苦しめているものであるとは理解している。
何故ならほぼ毎晩、「モモノミカイにいくな」と寝言を言っては悪夢を見たかのような顔をしてうなされている千のことを隣で寝ているモンモモは見ていたのである。
百本人がモンモモのそばにいたならば、抗議の意味も込めて指の一本や二本くらい噛んでいただろうが、当の本人はノミカイとやらに夢中で少し前まで毎日千の家に来て千といちゃいちゃしていたのが嘘かのようにまったくこの家に寄り付かなくなった。
「モモモ!モモ!(今夜こそノミカイを倒す!)」
764