大人四八〇円「"決戦"の日まで・・・一週間を切った。ミスは許されねェ。・・・いいな?」
暗い室内に差し込んだ太陽の光が、畳に胡座をかいて座る男の口元を照らした。
怪しく光るサングラスの奥で、和室に置かれた座卓についた従業員達の顔を見回す。
「・・・"当日"の予定を順番に報告してくれ。・・・ヴェルゴ。」
「ああ。弁当班は朝5時から作戦を開始する。メニューは唐揚げ、卵焼き、タコさんウィンナー、おにぎり各種。尚、今年のベビーカステラは自作しようと思う。形状は最近よく見ている女児向けアニメに出てくるマスコットキャラクターだ。型も準備してある。」
「よし、昼飯はモチベーション維持に必要だ。心して掛かれよ。次、撮影班。」
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