無期限「え、僕恵とずっと一緒にいられない!??」
僕が恵への気持ちを自覚したのは、いつまでも恵と一緒にいられるわけではないという現実を悟ったときだった。
言うまでもないが、僕と恵は10年以上の付き合いがある。ただ改めて考えると、その年月は恵の人生の半分以上だし、そして僕もまた、大人になってからの人生はすべてあの子と一緒に過ごしてきたわけだ。
だから僕、あとたぶん恵にとっても、僕たち二人が一緒にいるのは、自然で当たり前のことだ。
もちろん仕事のことで、毎日会ってるわけではないが、いつでも恵に電話できる(そして恵がイライラしながらも必ず出てくれる)し、その気になれば瞬間移動でも恵のところに飛べる(そして何時になっても恵は僕を入れてくれる)と安心している僕がいる。とにかく、声が聞きたいとか顔が見たいとか本気で望めば、お互いのそばにいられるということだ。
1955