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    未未里

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    未未里

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    アルフの家族の設定めも トンデモ設定盛っちゃった

    #マイイカ
    #みみりいか

    アルフがまだヒトになれない頃に母が病死→家族円満だったが、最愛の妻の死をきっかけにアルフの父は変貌
    悲しみを紛らわすためアルコールに逃げ、依存症になる


    父は優しく真面目なイカだったが元々少し酒癖が悪く、酔うと結構厄介なタイプ。
    アルフには妹がいた。妹も母に似たのか少し体が弱く、「ヒトになれてもバトルは難しいかもしれない」と医者に言われていた。
    常にアルコールを手放さなくなった父は子供を虐待するようになる。アルフは妹を庇って、父からの暴力を一方的に受けていた。


    ある夏の暑い日、些細な事で父の逆鱗に触れたアルフは家を追い出される。
    このまま家出する考えもあったが、昔は優しかった父も、今日もベッドから降りられない妹も、どちらも捨てられず、アルフは数時間だけ時間をつぶして家に帰った。
    父は妻の遺影を抱きしめて泣いていた。何と声を掛けようか悩んでいると財布を投げつけられた。

    「お前達を見ていると妻を思い出す、出て行け」

    父はそれだけ言って、アルフの方を見なくなった。何を言っても肩に触れても無視。アルフはついに諦めた。
    投げつけられた財布と自分の財布、替えのパンツを数枚、机上にあった父のつまみを少々くすねて、ペットボトルに水と氷を入れてリュックに詰め込んだ。
    まだヒトになれない妹に嘘なしで全てを話すと、「お兄ちゃんと一緒に行く」と言った。
    妹にも必要最低限の荷物だけを持たせて、父に別れの挨拶をして家を出た。家の鍵は置いてきた。
    行く当てもなく彷徨っていると、電気屋の店頭に置かれている最新型テレビにハイカラシティの特集が映っていた。
    話には聞いていたハイカラシティ、母が存命なら俺も行ってナワバリバトルしてたのかな~、なんて。

    「…行ってみようよ、お兄ちゃん」
    「…そうだなぁ」

    投げつけられた父の財布には、2枚のICカードが入っていた。残高はちょうど、うちの最寄り駅からハイカラシティの最寄り駅までの電車賃片道分。
    アルコールに飲まれておかしくなってしまった父だけれど、やっぱり優しい父は死んだわけじゃなかった。俺達を追い出したのも、きっと俺達を守るためだ。
    真実はわからないけれど、勝手に都合よく解釈して、アルフと妹は改札をくぐった。
    ハイカラシティに着く頃には日が傾いていて、用意した水も食料も底を尽きた。体の弱い妹は辛そうで、とりあえず日陰で休みたくて薄暗い路地裏に座り込んだ。

    「食べ物と飲み物買ってくる、ちょっと休んでろ」
    「うん…」

    父の財布には現金も入っていた。節約すれば何日かは食べていけそうだ。
    土地勘はないが、どうにか安い店を探して更に夕方のタイムセールと値引きシールのコンボで総菜パンを2つ手に入れた。
    アルフ本人は気が付いていなかったが、この時アルフは熱中症になりかけており、かなりふらついていた。
    路地裏に戻ると、妹は地面に倒れていた。隣には見知らぬ女が立っていた。状況はわからないが、この見知らぬ女が妹に何かしたのではないかと思った。

    「妹に何した!?」
    「あら…あなたお兄さんなの?」

    拳を振りかざしたアルフを全く意に介さず、白い服を着た女はひらりと避けた。アルフは体を支えられず勢いのまま転ぶ。

    「無理しない方がいいわよ」

    頭がぐわんぐわんして視界が揺れる。妹を見ると、虚ろな瞳と目が合った。名前を呼ぶと返事があった。

    「ごめんなさい…」

    妹はそれだけ言って目を閉じた。
    見知らぬ女が語るには、女は偶然この路地裏を通り、妹と出会ったそう。明らかに様子が変だったので話を聞くと、体が弱くて兄に迷惑を掛けているのが悲しいと言った。女は体が強くなるかもしれないけれど副作用があるかもしれない実験がある、と妹に持ち掛けた。世間知らずだった妹はそれを承諾してしまい、女が手に持つ注射針からタコの細胞を体内に取り込んだ。妹は耐えられなかったのだろう、今ここで気を失っている。

    「ッ…ざけんじゃねぇ…っ!!妹を助けろ!!」
    「もう無理よ。それが見えないの?」

    アルフが妹を見ると、そこに妹はいなかった。見慣れた幼体のイカの姿はなく、あったのはよくわからない不定形のナニか。

    「失敗ね…せっかく適合できそうだったのに、弱っていたのがいけなかったのかしら」

    女はそう言って、妹だったものを持ち上げて袋に入れた。アルフに背を向けて立ち去ろうとする。

    「待て!!どこ行くんだ!!返せ!!!」
    「ここに放置していったら騒ぎになるもの。悪いようにはしないから、妹さんは私にくださいな」
    「ふざけんな!!!待て!!!」

    叫んで起き上がり突然激しく動くと体がついていかず、アルフは再び倒れ、そのまま気絶。
    目を覚ますと病院のベッドで、路地裏で倒れていたところを通りかかった老人が発見したと看護師から聞いた。
    老人は随分痩せていて、飛び出した目がギョロギョロしており、手足が震えていた。

    「おヌシ…あんなとこで何やっとったんじゃ?」

    見知らぬイカを信用してはいけない。アルフはそう決意して、老人に嘘と真実を話した。嘘は見抜かれ、真実は心配され悲しまれた。
    なんだか怖くなって、老人から逃げる為にも妹を探すと言ってベッドを飛び降りた。

    「待て待て少年。さっきの話から察するに、おヌシの妹はタコに連れ去られたんじゃろう」
    「は…?タコ?」
    「どうじゃ、ワシに協力してくれんかの?」
    「意味わかんねぇ」
    「おヌシの妹探しと、ワシの目的は一緒なんじゃよ。ワシに協力すれば妹に辿り着けるかもしれん」
    「それでイエスって言う奴いねぇだろ」
    「信用しとらんな。うむ、いい判断…いい目をしとる」
    「何なんだお前」
    「ワシはアタリメ。ちいとばかしタコと喧嘩しとるしがないジジイじゃ」

    こうしてアルフは3号となり、タコツボバレーで妹を探しながらタコへの殺意を振りかざしていた。


    2年後――とある事情でスクエアに行くまで、アルフのフレンドはたった2人。
    その2人に絆され、殺意と妹探ししか頭になかったアルフは、次第に元の優しい少年へと戻っていくのだが。
    (実はその2人というのは、皆もよく知るあの青いボーイとイエローグリーンのボーイで、ヒーロー仲間だったりする…というのは、公式とのクロスオーバーになってしまうのであまり言わない裏設定なのだ)。
    今は薄れているけれど、アルフの心には常に殺意があって、後々巻き込まれるとある事件でそれが噴出してしまう。
    それはまあ、別の話だ。


    ※アタリメじーちゃんがアルフの妹を連れ去ったのがタコだと特定したのは、推測とかではなく確信。
     アルフの話に出た女の特徴がタコと一致していた、イカはそういった妙な実験をするほど頭がよくないしする理由もない、じーちゃんが個人的に見つけたタコの荷物の中に怪しい実験の資料があった…などの理由から。
     だいぶオリジナル設定だよ。
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    MEMOアルフの家族の設定めも トンデモ設定盛っちゃったアルフがまだヒトになれない頃に母が病死→家族円満だったが、最愛の妻の死をきっかけにアルフの父は変貌
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    父は優しく真面目なイカだったが元々少し酒癖が悪く、酔うと結構厄介なタイプ。
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    ある夏の暑い日、些細な事で父の逆鱗に触れたアルフは家を追い出される。
    このまま家出する考えもあったが、昔は優しかった父も、今日もベッドから降りられない妹も、どちらも捨てられず、アルフは数時間だけ時間をつぶして家に帰った。
    父は妻の遺影を抱きしめて泣いていた。何と声を掛けようか悩んでいると財布を投げつけられた。

    「お前達を見ていると妻を思い出す、出て行け」

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    投げつけられた財布と自分の財布、替えのパンツを数枚、机上にあった父 2823

    未未里

    MEMOワラビが怪我した時のちょっとしたメモこの世に永久不変の物は無いけれど、だからこそオレは変わろうと思ったよ
    じゃあボクは変わらないでいようかな
    変わってもいい、変わらなくてもいい、どっちでもいいよ好きに生きよう
    キミらが笑って過ごせるなら

    ワラビが現役だった頃は4リグもよく行っていて、毎日が本当に楽しくて、このまま一生続けばいいなーって誰もが願っちゃうような日常
    ワラビの怪我によって突然崩壊したそれ
    幼馴染2人の過去はよく知らないけれど、このままじゃチームどころか友情すら崩壊してしまうと思ったから
    2人だけのことは2人に任せて、4人のことはレットマトとブルウミでどうにかしようって
    「オレ、ワラビから直接リーダーになってくれって言われたんだ。それならオレ変わろうかなって……今までワラビに頼り切りだったし、これを期にちゃんと立ち回りとかギアパワーとか色々試して特訓して勉強して、頑張ってみようと思ったんだ。お陰で視力落ちちゃって眼鏡付きのギアに変えたんだけど……これはこれでイカしてない?」
    「イイと思う~! じゃあボクは逆に変わらないでいようかなぁ。そーいうムツカシイコト考えるの苦手だし~、楽しい事だけ共有したいなぁ。悲しい事 683