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    albatrosstale11

    刀剣乱舞は刀×女審神者の夢小説置き場

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    albatrosstale11

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    修行を控えた🎀さんと、ごねるさにわ。

    修行に出る前前前前の朝やたらと冷える朝、まだ起きなくていい時間に目覚め、薄い夏がけのなかで震えていたら、大般若長光が戻ってきて徐に抱きしめてくれた。寒さは私のからだの中に留まり、胸の奥で凍っていく。
    「まだ寒いかい? じゃ、これでも着てな」
    それでも寒がる私に内番のジャージを貸してくれる。どうやらこれを取りに行ったらしい。やっと震えがおさまった。
    「……修行、行ったら」
    「ああ」
    「我慢しすぎちゃだめだよ」
    からだに悪いから、と暗に言う。一応心配して言うけど、牽制に聞こえる気もする。
    「修行中は忙しくて、女を買うとか、そういう暇はないらしい。あんたの心配するようなことにはならんさ」
    「……ほんとかな」
    「ほんとだよ」
    たしなめるようにおでこにキスをくれる。不安に駆られて当たっても、大般若長光は鷹揚で相手にしない。強いひとだ、と思いながら寝返りをうった。ぼろっと涙がこぼれる。
    大般若長光は後ろから私を抱え直す。相変わらずかれはぬくい。
    「俺はどうなったってあんたの刀さ。多少見た目が変わっても、そこは変わらないさ」
    大般若長光が旅立ったら、胸の奥で凍った寒さはドライアイスからのぼる白煙のように、私を冷やしてしまうような気さえする。
    そんな私の落ち込み具合を察している大般若長光は、ぎゅう、と回した腕に力を込めた。
    「……なあ、今日は思い切って、何もしない日にしないかい?」
    「……え?」
    「あんたの好きな映画を流してごろごろしたり、フレンチトースト作ったりしよう」
    「なんで、フレンチトースト」
    「じゃあ、ホットケーキでもいい。とにかく、俺はあんたの笑顔が見たいのさ」
    「……うん」
    寝返りをうって、正面を向く。固い胸板におでこをこすりつける。
    「……たかだか三泊四日、なのにね」
    「そうだな、前に研修だといって一週間くらいあんたが本丸開けた時は、俺は刀に戻っちまったかと思ったものさ。
    あああと、ほかの男によそ見なんてしないようにな」
    「しないよ……」
    「わからんぞ、あんたもてるからな」
    「もてないよ……」
    ちゃんと待ってる、とそのときは自然に口からでた。 寒さも溶けている。
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