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    Momo_sushi0822

    @Momo_sushi0822

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    Momo_sushi0822

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    アルユリです。神バハかも。大晦日、翌日の深夜にて。
    まるで今日、今の時間のようですね。

    アルユリ初書きなので色々とおかしくても許せる人向けです。

    「君ねぇ……」

    「う"ん、…んん"……」

    オオミソカ、そう呼ばれる他国の文化に倣ってレヴィオンではクリスマスに続き、年の変わり目を迎えるために屋敷は賑わっていた。

    仕方なく団長殿に付き合ってやったが、クリスマスといいオオミソカといい、酒臭い。特に団長殿とあの狼男だ。いい加減酒臭い団長殿の観察にも飽きて、研究場所として使っている自室に戻ったが、まさかあの酒臭い状態で、私の部屋に来るとは思わなかった。


    「そこで吐いたら流石に介抱してやらないよ、団長殿。」

    「ゔ、ユリウ"ス……?なんで……」

    はぁ〜〜〜〜〜

    ため息、長いため息しか出ない。団長殿、君は団長殿なんだよ?そしてここは私の部屋だ。

    何も言う気にならない。

    こんな深夜にガチャガチャガチャガチャガチャと鍵を閉めたドアノブを乱暴に開けようとするものだから、仕方なく見てみればこれだ。
    吐きそうな顔をした団長殿が、私をスルーして自室に侵入してくる。ある意味不法侵入よりタチが悪い。

    「団長殿、一人で歩けるかい?」

    「無理……かもしれん………気持ち悪い…」

    「はぁ……だろうね……」

    仕方ない、今回だけは肩を貸そう。

    「う"、ふ"……」

    「げ、」

    団長殿の肩に腕をまわして立ち上がった途端、はだけて見えていた腹がびくりと逆流する様に動いたのがわかった。

    「だ、団長殿…?」

    「ん"……んぷ…だいじょ……んぷ、…だ……」

    何か酸っぱい臭いがする。何か、なにかまずい気がする。
    そっと彼の顔を覗いてみると、先程より顔を真っ青にして頬を最大限に膨らませていた。

    その顔を見た途端、瞬時に理解した脳は思考を始める前に身体へ命令を送った。
    トイレ、トイレに向かえ。まずい、まずい本当に吐く気だ。いや、団長殿は吐く気というよりかは吐かないよう辛抱している。耐えてくれ。君は団長だろう?耐えてくれ。とにかく耐えてくれ。



    ---------------


    「団長殿、何か言いたいことは…」

    「すまなかった…そこまで呑むつもりは…」

    「結局呑んだんだろう。」

    「………はい…」

    「はぁ……水はまだ必要かい?」

    「もう少し…」


    盛大に吐いて、ふらついて出てきた団長殿を仕方なく彼の部屋に運んでやって、ソファで水を与え続けるうちに、段々と酔いが覚めてきたのか気まずそうな顔をする。

    「今日は本当にすまなかった。明日、明日何かして欲しいことがあれば言ってくれ。何でも、俺の出来ることであれば研究でも手伝う。」

    未だふらついているというのに、ソファから立ち上がって頭を下げるなんて。思えば、こんなことはずっと団長殿を観察し続けていて、初めてのことだ。君自身も困惑しているのか…クフフ…

    「ふむ…団長殿が何でも………いいだろう。今回のことは、研究の手伝いをすることで許してやっていい。だが……お忘れかな?」

    ふらつく団長殿をソファに押し返し、膝枕をしてやると、先程まで青かった顔が一気に酔いをぶり返したように真っ赤に染まった。こんな固い膝枕で顔が真っ赤に染まるなんて、昔から何も変わっていないんだねえ。

    「ユリウス!?」

    「相変わらずだな、君は。」

    髪を、頬を触れれば、より彼の顔は赤く染まっていく。

    「お忘れかな?団長殿。"オオミソカ"というのは、年の終わりの1日のことを言うんだよ。団長殿が祝いの席を設けたのは"オオミソカ"だろう?そしてその祝いは新しい1年に向けたものだ。なら、団長殿の言う"今日"は既に"昨日"なのさ。あけましておめでとう。」

    「あ、あまけして……?」

    「"あけまして、おめでとう"だよ。"オオミソカ"を終えた者たちが言う新年の言葉だよ。その様子だと、全く知らなかったんだろう?朝になったら団員達にそう呼びかけるといい。」

    「そ、そうか…じゃあ、あけましておめでとう。」

    「あぁ、あけましておめでとう。」


    団長殿の笑顔に、幼い彼の微笑みを感じた。




    ---


    「つくづく君は私に迷惑をかけるねえ。」

    深夜3時、膝枕をしたまま会話を続け、久々に長く会話をした余韻に浸っているうちに団長殿は寝てしまった。


    ソファからベッドに移し、額へそっと口づけを送った。
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    Momo_sushi0822

    DONEアルユリです。神バハかも。大晦日、翌日の深夜にて。
    まるで今日、今の時間のようですね。

    アルユリ初書きなので色々とおかしくても許せる人向けです。
    「君ねぇ……」

    「う"ん、…んん"……」

    オオミソカ、そう呼ばれる他国の文化に倣ってレヴィオンではクリスマスに続き、年の変わり目を迎えるために屋敷は賑わっていた。

    仕方なく団長殿に付き合ってやったが、クリスマスといいオオミソカといい、酒臭い。特に団長殿とあの狼男だ。いい加減酒臭い団長殿の観察にも飽きて、研究場所として使っている自室に戻ったが、まさかあの酒臭い状態で、私の部屋に来るとは思わなかった。


    「そこで吐いたら流石に介抱してやらないよ、団長殿。」

    「ゔ、ユリウ"ス……?なんで……」

    はぁ〜〜〜〜〜

    ため息、長いため息しか出ない。団長殿、君は団長殿なんだよ?そしてここは私の部屋だ。

    何も言う気にならない。

    こんな深夜にガチャガチャガチャガチャガチャと鍵を閉めたドアノブを乱暴に開けようとするものだから、仕方なく見てみればこれだ。
    吐きそうな顔をした団長殿が、私をスルーして自室に侵入してくる。ある意味不法侵入よりタチが悪い。

    「団長殿、一人で歩けるかい?」

    「無理……かもしれん………気持ち悪い…」

    「はぁ……だろうね……」

    仕方ない、今回だけは肩を貸そう。

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