愛おしくて堪らない【注意書き⚠️】
«含まれる内容»
・男性妊娠
・妊娠中の性行為→危険的な描写はありません。
・ローションガーゼ
・男性喘ぎ
・母乳
・tkb絆創膏
・襲い受け
こちらの作品は、妊娠経験も立ち会いも完全に無いど素人が書いているので、予めご理解お願い致します。
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「したいっ!」
「ダメだッ!!」
「したいのっ!」
「ダメだって言ってんだろッ!!」
もうかれこれ数十分もこの会話を繰り返している。
目の前で頬を膨らませて、自分の旦那──糸師凛を一生懸命誘おうとしている存在に、ただただ頭を押えた。
「なんでだよ!抱けよっ!」
「何度も言ってるだろ!ダメなもんはダメだッ!」
「えっちしたい!」
「…ッ、可愛く言えば良いってもんじゃねぇ…、」
頭が痛い。
自分を抱いて欲しいと言う嫁を抱かない旦那等何処にいる?いやここにいる。今正しく、自分がそうだ。
どういう原理か瞳を潤わせてこちらを上目遣いで見つめる嫁──糸師世一…旧姓潔世一に、凛は緩んだ理性を強く結び直した。
もう2人はかれこれ数ヶ月夜の営みをしていない。
別にセックスレスという訳では無ければ、すれ違いもしていない。
理由はただ単に、凛が世一に対して過保護過ぎるが故だ。
世一の妊娠が発覚してから、凛は世の旦那様のお手本の如く世一を支えてきた。
家事等は勿論、世一が出掛ける際も必ず手を繋いで付き添い、マタニティブルーの時も問い質したりせず、優しく背を撫でてくれる。
むしろ過保護過ぎてちょっとした掃除洗濯すらもやらせて貰えず、最近は手持ち無沙汰の日々が続いているくらいだ。
そんな凛の変わりように最初は驚きはしたものの、凛なりに一生懸命勉強して知識を得て世一の傍に居てくれているのだとジワジワと胸が暖かくなる。
ただ、そんなスパダリンに不満があるとすれば1つ…。
『性行為を全くしなくなった』ということだ。
世一の妊娠が分かってから、2人はセックスを1度もしていない。キスやハグはするもののそれ以上は触ってこないのだ。
確かに妊娠初期頃は胎盤が安定していないため性行為は危険だが、安定期に入れば大丈夫と言われている。
そして世一は妊娠16週目に入り、安定期に突入した。今ではつわりも少し落ち着き体が楽になってきたのだが、それでも凛は中々触れようとはしてこない。
世一は一児の母になる身だが、それでも溜まるものは溜まるし、欲だって十分にある。寧ろ毎日毎日優しくされはするし、キスもするのにそれ以上は触れて来ないこっちの身にもなって欲しいぐらいだと、不満が溜まってきていた。
だから今日、強行突破に出る。
「…じゃあちゅーしたい。ちゅーだけならいいだろ…?」
「…チッ、だから可愛く言えばいいってもんじゃねぇ…」
「なぁ、だめか…?」
首を斜め30度程傾け、瞳をうるませる。その状態で上目遣いで凛を見上げれば、イチコロだ。
案の定、グッ…っと胸を抑え、歯を食いしばっている。
「テメェ…っ、何処でそんなの覚えてきた…」
「別に。俺は凛にしたいようにしてるだけ」
「クソッ、キスだけだからな」
「ふふっ、やった〜!」
優しく頬を撫でられ、親指でゆっくりと唇をなぞられる。それを合図と受けとるように目を瞑れば、近くで凛の吐息を感じる。
ふに…っ、と唇同士が触れ、世一の大好きな凛の体温を感じる。今までなら性急に唇を噛まれ、無理やりこじ開けられ舌を激しく絡めるような口付けをされてきたが、スパダリモードの凛は啄むような柔い口付けを繰り返す。
「んぅ…ッ、ん、」
優しく下唇をはむっ…とされる。貪り合うような口付けを交わしたくて口を開けるも、 舌先で唇を撫でられるばかりで、それ以上のものは貰えない。
痺れを切らした潔が、舌を差し込めば凛は一瞬身を引こうとする。だがそれも一瞬のことで、世一が行かないでというように、首に腕を回せば凛も引かせた身を戻して優しく頬を撫でる。
今回は受け身のように世一に好きにされている凛は、世一が満足するまで付き合ってやろうという気持ちなのだろう。それを察した潔は、少しムッとする。
その余裕ムカつく…っ!俺だって、凛といっぱいキスしてるから上手くなってるし…!
「……っ、」
ピクっと凛の肩が跳ねた。世一が凛の舌を甘噛みしたからだ。そのままジュっ…と、舌を吸い上げれば時折噛み殺したような声が漏れる。
薄らと目を開けると、凛は目をギュッと瞑り眉間にシワを寄せている。だが、その頬が少しだけ紅くなっていることに気付いた。
そのまま凛とのキスで上達したテクで凛を攻め続ける。これ以上はヤバいと思ったのか、凛が身を離そうとしたのに気づき、世一は作戦を開始した。
口を塞いだまま凛の両手を掴み、後ろにやる。
『カチャ…っ』という音が鳴り、凛が閉じていた目を開き訝しげに世一を見やる。
「…っ、ぷは…ッ、ふふっ、どうだ、俺もキス上手になっただろ!」
「……おい、それよりこれはどういうことだ」
これ…と言って凛は首を後ろに向ける。
世一は口角を上げると、身動きの出来ない凛の膝の上に乗り上げ腕を首に回す。凛は逃げることが出来ない。何故ならば、両腕を固定されているからだ。
「手錠…つけちゃった♡てへっ」
「てへ、じゃねぇ…っ、何時そんなもん買ったんだよ」
「この前ネットで買っておいた。いつか使えるかな〜と思って」
「無駄な買い物してんじゃねぇよ…」
「無駄じゃない!実際今も大活躍してるし!」
時折ガチャッと、鎖が音を鳴らす。鎖を引きち切ろうとしているようだが、そう簡単に切れない。純鉄という訳では無いが、造りは頑丈な物でそう簡単に破れはしない。
「…キスまでだって言っただろ。何する気だ…」
「キスだけじゃ満足出来ないって凛が1番知ってるだろ。俺は凛のこと好きにするから、寝ててもいいよ」
「寝れるわけねぇだろ…って、おい…ッ!」
凛の言葉も聞かず、世一はグイッと凛のスウェットを捲り上げる。そこには鍛え抜かれた筋肉があり、思わず見蕩れて隆起を撫でると面白いように凛の身体が跳ねた。
「いつ見ても凛っていい身体してるよなぁ…。俺凛の身体大好き」
「…っ、あーそうかよ、満足したならとっととこれ外せ」
「嫌に決まってるだろ!」
ゆっくりと顔を近づけ、緊張からか汗が流れ出る首筋に口付けた。ペロッと舐めると、しょっぱい味が口に広がる。
これが他の人だと思うと気持ち悪くてしょうがないが、凛のモノだと思うと不思議ともっと味わいたいと思ってしまう。自分の変態さに呆れてしまうぐらいだ。
「…ッ、」
ヂュッ…と吸い付き鬱血痕を残す。
凛が付けるときと比べるとやや色が薄い気がする。凛はよく俺の身体に痕を残したがった。俺が自分のモノだと心底思えるのと、多分他の人への牽制だろう。
今ではその痕さえ付けて貰えないのだから、何処か寂しく感じる。
「おい、いつまでやんだよ…っ、流石に笑えねぇ…」
「別に笑かすつもりでやってない」
「マジでいい加減に……、ッ、!」
「そんなこと言っても、凛のココ、反応してるじゃん」
「…っ、クソが…ッ、」
盛り上がった中心をそっとズボン越しに撫でる。邪魔なズボンを脱がせば、下着の中心が色を変えているのが分かる。少しでも彼が感じてくれたのが嬉しくて、口元のニヤニヤが隠せない。
「…っ、変な顔で笑うな、」
「だって嬉しいから。凛が少しでも感じてくれたのが」
「…、好きな奴に触られてる時点で誰でもこうなんだろ…」
「…っ!そういうのずるい!」
「今のお前には言われたくねぇ」
うるさい口を塞いで、ゆっくりと下着越しに揉むとどんどん硬さが増してくる。口付けの合間に吐息を零す凛が可愛くて、悪ふざけで軽くデコピンしたら面白いぐらいに身体が跳ね、思い切り睨まれた。
「テメェ…っ、」
「ははっ、ごめんごめんって」
窮屈そうに下着から出たそうにしている彼のモノに視線を送る。ゆっくりと顔を近付けると、「おいっ!」と焦った声が頭上から聞こえた。
下着越しでも分かる凛の雄の匂い…。脳がグチャグチャになりそうな程、俺を虜にする。
「りーん、舐めたい」
「…っ、ダメだ、」
「なんで。凛だってこのままじゃ辛いだろ」
「…まだ風呂入ってねぇ」
「いつもそんな事気にしないじゃんっ!前に風呂入ってないから!って言った俺の言葉無視して色んなとこベロベロしたくせに!」
「それはお前だからいいんだ」
「何それ理不尽だぞっ!」
当初は俺が風呂に入ってからと騒いでも、「どうせまた風呂はいんだから後でも一緒だろ」とベッドに連行されていたのに。それからは凛との行為が始まる前に、一人風呂に入る事にしていたが何時しか凛も風呂場に乗り込み、そのまま一発始めるという形になっていたりもした。
盛り上がった彼のモノに頬擦りをすれば、「うっ…、」と呻く声が聞こえる。彼の限界も近い。…もう一押し。
「なぁ…りん、だめ…、?」
「…っ、」
口を開き、少しだけ舌を出す。触れそうで触れないギリギリのラインまで顔を近づければ、凛の喉仏が動いた。
「…、勝手にしろ…っ、バカ世一…ッ、」
「ふっ、じゃあ勝手にする!」
下着を引き下ろすと、ベチンっと世一の頬を熱いモノで叩かれた。ドクドクと血管を浮かべ、我慢汁がタラタラと流れ出ている。キスと身体に触れただけで、こんなにしてしまう凛が愛おしくて堪らない。
陰毛部分に鼻を寄せ一気に吸い込めば、先程よりも強い雄の匂いが一気に頭を混乱させる。
「早くしろよ」というように腰を浮かせ、世一の顔にグリグリ押し付けてくる凛。もう破裂寸前で我慢をいっぱいさせてしまったようだ。
口内に唾液を溜め、たらーっと先端に唾液を零す。零した唾液を塗りつけるように、手で優しく塗りこめば凛の身体はピクピクと反応する。手で撫でているだけでこれなら、咥えたらどんな反応をしてくれるのだろう。
そう期待を込め、顔を寄せる。ちゅっ、と「今から可愛がってあげるね」という意味を込めて口付ければ、ドロドロとまた我慢汁が溢れ出る。
「ふふっ、えっち」
「今のテメェにだけは言われたくねぇ…っ」
口を大きく開き、可哀想なぐらいぷるぷる震えている凛のモノを招き入れる。途端口内に、しょっぱい味が広がるが、嫌悪感は全くなく、寧ろもっと欲しいとすら思ってしまう。
最初は深くまで咥えず、咥えきれない根元部分は手で補う。舌先で裏筋をなぞり、そのまま先端を抉るように弄るのが凛の好きな事だ。予想通り、眉間に眉を寄せ、感じ切ってる顔が良く見える。
その顔をさせられるのが、この世で自分だけだと思うと溢れるばかりの優越感で溺れてしまいそうになる。
「…っ、はぁ…ッ、」
「はわひひっ♡」
「咥えたまま…っ、喋んなッ、」
今までの我慢が重なり、本当に限界が近いのか凛の腰が無意識にかユルユルと揺れている。自分のモノをもっと奥まで入れようとする、雄の動きだ。
それがあまりにも可愛くて、ついつい虐めたくなってしまう。
ジュッ…っと吸いあげれば、「グッ…っ!」と噛み殺したような声が漏れ出る。直ぐにこちらを鋭い目付きで睨まれてしまったが。
「…クソっ、」
「りーん、もうイキそう?」
「…チッ、見れば、分かんだろ…っ」
「へへっ、そっかぁ〜」
口内から離し、指先で先端をクルクルと回すように弄る間、凛の顔を見詰める。悔しそうな顔で、耳まで赤くなっている。
ちゅっ、ちゅっ…と竿を横から口付ければ、またも噛み殺したような声が盛れているので止まらない。
「遊んでんじゃねぇよ…っ」
「やーだ、今日はいっぱい遊ぶの。今まで俺を抱いてくれなかったお仕置」
「意味わかんねぇこと言ってんじゃねぇよっ」
「あー、また口悪いこと言うー!もう凛にはお仕置決定!!」
竿から口を離すと、「……ぁ、」ともの寂しそうな耳に届く。振り返ると、無意識だったのか耳を赤くして一生懸命顔を逸らそうとする姿が見え、自分の中に密かに加虐心が生まれた。
「ふふっ、そんな顔しなくても、今から嫌って程可愛がってあげるから心配するなよ」
「…っ、クソがッ」
ゴソゴソとベッドの下を漁り、密かに買っておいたモノを取り出す。いつか凛に使ってみたいと思って楽しみに取っておいたモノが、やっと活躍する時が来た。
「…おい、なんだよそれ」
「ん?ローションと、ガーゼ。あと桶かな?」
「んな事は見りゃわかんだよ。…何に使う気だ…」
「それはもう、とーーっても気持ちいいことだよ?」
桶に大量のローションを流し入れ、その中にガーゼを浸す。グチャグチャとかき混ぜられるローションの音が卑猥で、思わずゴクッと喉を鳴らす。
今から凛にするのは、ローションガーゼというモノだ。名の通り、ローションに浸しただけのガーゼで男性器の亀頭を擦り上げる。今まで味わった事が無い強すぎる刺激に思わず声を上げてしまう人もいるぐらいだと、ネットで調べた時…
『絶対に凛に使ってみたいッ!!!』
と声を上げそうになる程思い、即座に準備したのだ。
普段泣かされてばかりだが、今回は何がなんでも可愛く鳴く凛を堪能してやると世一は意気揚々に準備を進めた。
「……おい、痛ぇことじゃねぇだろうな」
「違う違う!心配しないで!」
白いガーゼが濡れて透ける程ローションが纏わり付いた。それをそっと凛の亀頭に被せると、「冷たっ…ッ」と声を上げて肩を跳ねさす。
少しでも痛い思いをさせるのは申し訳ない為、手の温度で温めたローションを上からかければ申し分ない。
「えっとね、今から凛のココをゴシゴシするんだよ」
「……、…おぃ、」
「いっぱい頑張るから、気持ちよくなって?♡」
ガーゼを乗せられた瞬間から嫌な予感がしたのか、凛が腰を逸らそうとするまえに両手でガーゼの両端を掴み、左右に擦る。
「っ、!?」
「ごしごし♡♡」
「ッ、おいッ、それやめろ…ッ、!」
「なんで?気持ちよく出来てない??もっと速くする?」
「っ、!」
用意したガーゼが大きく、余った端の部分を幹に巻き付けて軽く扱くと凛の身体がビクビクと跳ねる。
今、彼はどんな顔をしているのだろう…。顔を見たくて、覗き込もうとすれば思い切り顔を逸らされる。上手くできていないのだろうか…、とも思ったが、凛の赤い耳が真実を物語っている。
彼に対する愛おしさが止まらない。止めたくもない。愛おしさたっぷりの吐息で「りん……」と囁く。かぷっとほんのり赤い耳を甘噛みすることも忘れずに。
「ッ、クソがッ゛!」
「わっ!」
凛が片腕で世一を抱きしめた途端、今までで1番大きく彼の身体が波打つ。
ローションとは違う、どろっ…とした液体に下を見ればガーゼ越しに染み出た彼の白濁が手に絡み付く。久しぶりに達したからか、未だとろとろと、溢れ出る。
「……濃い、、」
「舐めるなアホッ!!」
好奇心が止まらず指先に付いた白濁を舌に乗せると、彼の味が口いっぱいに広がる。これが凛以外のものだったら、世一は迷わず舌を噛み切って自分の口内を自身の血で上書きするだろう。生涯を共にと誓った凛のモノなら、なんでも口にできる。
世一の行動に思わずこちらを向いた凛はというと、先程まで逸らされて見えなかった顔が今は世一だけを見ている。思わずその表情にグッと心臓を掴まれた。バクバクと湧き上がる興奮で煩い心音と共に口を開く。
「……凛、すっごくエッチな顔してる…」
「…っ、うるせぇッ」
いつも綺麗な肌には今は誰が見ても分かるほど赤みがさしており、額に浮かんだ汗で前髪がジトッと湿っている。涙袋ラインに色が刺し、少し涙っぽい。こんな綺麗な姿を、誰の目にも晒したくない。この世で俺だけが見れるモノだと、湧き上がる独占欲を隠そうともせず愛おしげに頬を撫でる。
「りーん、もしかしてさっき、俺の声だけでイっちゃった…?」
「…っ、!」
「ほんと可愛すぎて食べちゃいたくなる…♡」
未だ世一の手は、達したばかりなのに酷く熱を持つ彼のモノに触れたまま。手持ち無沙汰でゆっくりと優しく撫でると、その度に身体を震わせる凛が堪らない。
グリッと先端をガーゼごと指先で押し込むと「ッ」と普段聞けない彼の喘ぎが漏れる。達したばかりは辛いだろうが、もっと彼の色っぽい姿を目に収めたくて手を早めようとすれば、「痛ぇッ」という言葉が耳に入り、慌てて彼のモノから手を離す。
「えっ、うそっ!どこか痛いとこあるっ!?」
「……腕、痛ぇ…っ、手錠がくい込んでる…」
「ご、ごめんっ!!今すぐとるからッ!!!」
このまま彼を攻めたいという気持ちはあれど、痛い思いをさせたいわけじゃない。寧ろ、自分の欲求のためにここまでしてしまった事が段々と申し訳なく感じる。
セットで届いた鍵を取り出し、頑丈な手錠のロックを解除する。重さを感じるこの手錠が彼を痛めつけてしまったと思うと、調子に乗りすぎたと後悔ばかりが積み重なる。
「…凛、痛かったよな…?ごめ……、へ?」
片手ずつ手首を回す彼の手に、そっと触れ、手錠の跡で赤くなってしまった部分を撫でる。今日はもうここでおしまい、と口にしようとすれば、目の前が先程見ていた光景では無いことに気付く。
凛の膝の上に向かい合う形で乗っていた為、その時は世一の方が凛を見下げてた。なのに今は、背に触れる感覚は世一が快適に寝られるようにと凛がいつの間にか買ってきた高級マットレスの弾力性と、先程までは見えなかった天井。それと、世一の視界のほとんどを埋め尽くす、ギラギラ光る瞳孔を持って、目の前の餌にかぶりつこうとする獣の姿。
「……調子に乗るのもいい加減にしろよ世一」
「ひぇ、、」
怒鳴るなどではなく、淡々と言葉を発する彼が恐ろしい。青い監獄時代と比べると、最近では怒鳴る等の行為は少なくなってはきたが、妊娠中の世一が言うことを聞かず、危険なことをすると決まって彼は声のトーンを更に低めて世一を叱るようになった。
それが今、こんな時に来てしまうとは、、
「あの、手…痛いんじゃ、、」
「?あんなもんで痛がるわけねぇだろ。やわな鍛え方してねぇよ」
「さ、作用でございますか、、」
そのまま知らぬ顔で明後日の方を向くと、片手で頬を鷲掴みされ、怖いほどの笑顔とご対面する羽目になる。
「なぁ、世一。折角お前が俺を嫌ってほど可愛がってくれたんだ、お返しするべきだよな?」
「い、いやっ!滅相もない!!」
「遠慮すんな。こっちは、ずっとお前に触りてぇのを死ぬ気で我慢してたっつーのに、んなことされて抑え切れるわけねぇだろ。固く結び付けた理性なんてすぐ切れんだよアホ」
「はわわ、、、」
自分で抱いてくれと迫ったのに、この状態の彼に襲われるのは酷く危険な気がする。
ゆっくりと片手で耳裏から頬を撫でられ、最後に親指で唇をなぞられる。
それだけなのに、彼から触れて貰えた喜びで自然と身体が熱を帯びる。
「嫌ってほど可愛がってやるから、覚悟しろよ」
***
「んぅッ♡ぁ、やぁっ、もうちゅーおわりっ、」
「あ?まだ少ししかしてねぇだろ」
「もう20分ぐらいしてるっ!俺息きれちゃう!」
「そうなる前に解放してるだろ」
あれからかれこれ20分、凛のキス攻めが止まらない。啄むような口付けから、激しく求められるような口付けに変わった際は、胸が踊りそうだったが、それが何十分も続くと話は変わる。
もう口内で凛が触れなかった場所はないと言うほど掻き回され、歯の1本1本まで丁寧に舐められた。お互いの唾液が絡み合い、溢れそうになったものを凛が世一の舌を吸い上げて全て回収してしまう。ここまでの一連の流れを片手では数え切れないほど繰り返し、今では凛の舌が少し触れただけでも大いに敏感になってしまう身体になってしまった。
「…ぁ、りんぅ、、」
「フッ、キスだけでやべぇな…。すげぇとろとろな顔してる」
優しく頬を撫でる手が気持ちよくて、もっと…というように擦り寄ればご褒美のようにまた甘いキスの雨が降ってくる。
それが段々と下に降りていき、首筋、喉仏、鎖骨、と彼が触れた部分が全て熱を持つ。
「脱がすぞ」
「……ん、」
世一が無理やり脱がせて、乱雑な着方になっている凛とは違い、未だきっちりと服を身につけていた世一は、服を脱がせようと素肌の中に滑り込む凛の手に快感を逃そうと精一杯だった。
ロンT1枚と中のインナーごと服をたくしあげようとすると、ある事に思い出し急いで胸元まであげられそうになった服をバッと下げる。
「や、やっぱだめッ!!!」
「あ?なんだよ、寒かったのか?暖房入れるか?」
「ち、違うっ!そういう訳じゃなくて……、、」
「じゃあどんな訳だよ。……まさか、怪我でもしてんじゃねぇよな?」
「へ?そんなことな……ってちょっと!!」
グイグイと服を引っ張る彼の手を、それまたグイグイと押し戻そうと頑張る。だが、先程のしつこいほどのキスで半分以上力を持っていかれてる為、力の差で彼に勝てる訳もなく…。
衣服を剥ぎ取られ、上半身丸裸になった世一の身体を凛は視線を逸らさずに1点集中で見詰めた。その視線の先には、凛が目いっぱい可愛がった尖りが絆創膏で隠され、片方は液体に濡れてか粘着力が弱り、剥がれかけていて、チラリと見える尖りは、たらり…と白色の液体を零していた。
これはアレじゃないか。俗に言う……
「…………母乳?」
「言うなバカっ!!」
クロスするように隠す腕が邪魔で指先を絡めながらベッドに縫い付ける。
世一はバタバタと暴れているが、見るなという方が無理だ。というか、何故今まで隠していたのかを問いただしたいくらいだ。
「うぅっ、少し前から出るようになっちゃったんだよ…。絆創膏してないと、服濡れちゃうから…しょうがないだろ、、」
「…………そうか。」
「むっ、なんでそんな嬉しそうな顔してんだよ変態」
「別に変態じゃねぇ。おい、それ飲ませろ」
「やっぱ変態じゃねぇかよ!!」
男として好きなやつがこんなもん垂れ流しにしてたら飲みてぇと思うのは普通だろ。そうこうしてると、また溢れ出てきた母乳が肌から滑り落ちてシーツにしたる。
正直、この光景だけでも数回は確実に抜ける程凛は興奮していた。それがヒシヒシと世一に伝わったのか、「…強く吸いすぎると嫌だからなっ」と言って顔をぷいっと横向ける。
それを了承の合図に、そっと唇を寄せ肌に滴る分を舌で舐めとる。少し触れるだけでも刺激になるのか、世一の身体がビクビクと震えているのが可愛い。
「……あま、、」
「…っ、もういいだろ、おわりっ」
「ふざけんな、足りるわけねぇだろ。もっと飲ませろ」
「飲ませろって…ッ、ひゃぁッ♡♡」
絆創膏が剥がれかけて、姿を見せていた方を凛の熱い口内に迎え入れられる。ビリビリと痺れるような刺激に腰が浮き、まるで自ら押し付けてしまう形になっていることに世一は気付いていない。それすらも可愛がるように、腰にそっと腕を入れて、ジュルジュルと吸い上げると口いっぱいに甘い味が広がる。
「んぁッ♡それやだぁッ、♡♡」
「んだこれ、やっぱうめぇな…」
「凛が飲むもんじゃないのっ♡赤ちゃんが飲むんだよっ」
「………その前に俺が飲み尽くしてやる」
「こらぁー!」
いつの日か出会えるだろう自分たちの子どもにまで嫉妬してしまうなんて我ながら呆れるが、凛にとっての第一優先は世一であるため致し方ない。
「フッ、世一、こっちの方も物欲しそうに俺を求めてるけど…どうする?」
「…っ、」
もう片方の尖りを絆創膏越しにカリッと引っかかれる。物足りない刺激に胸を突き出すように身体が動いてしまう。
「…っ、りんっ、いじわるやだっ、、」
「ん?別に意地悪なんてしてねぇだろ?ちゃんと触れてやってるじゃねぇか」
触ってる。触ってはいるけど、絆創膏越しだろ!
そう強く言いたくても、ほんの少し残った恥じらいのせいで口が開けない。先程のような痺れるような刺激が欲しくて、堪らないのに。
「……お前、ほんと可愛いな…」
「っ!なんだよ急に!!」
「その困ってる顔、すげぇ唆る」
「や、やっぱ変態だ!!」
「あぁ、そうだな。お前限定の変態みたいだな。で?どうする?こんな変態には触られたくねぇか?」
世一の気持ちを誰よりも分かっているくせに、分からないフリをする凛が憎たらしい。でも、こんな風に愛情を示すようになった凛も、最高に愛おしくて堪らないのだ。自分も大概、変態なのかもしれない。
「りん…っ、」
「ん?なんだ」
「ここも、ムズムズするから…、いっぱい触って…」
「…………」
「もっと、俺の母乳…のんで、、」
「フッ、よく出来ました」
ご褒美を与えるように目元に口付けられる。その唇でさっきまで俺の母乳を飲んでいたのかと思うと、迫り上がってくる興奮が止まらない。
「剥がすぞ、痛かったら言えよ」
「んっ」
絆創膏の端を掴み、ゆっくりと剥がしていく。母乳で濡れたせいか、多少粘着力は落ちているものの、それでも残った粘着力に引っ張られる感覚が刺激に変換して堪らない。
絆創膏を剥がし終えると、咳止められていた分が一気に溢れ出す。思わずごくっ、と喉を鳴らす凛。
「マジで美味そう…」
「もうっ、早くしろよ、、」
尖りには触れずに先端の周りを舌先で撫でるように触れる。ほのかに残った母乳の味を感じる度に満足感が高まる。
「りんっ、そこばっかやだぁッ」
「でもお前の場合は、限界まで焦らされて、焦らされて……」
「…っ、」
「最後に甘噛みされんのが…好きだろ?」
「…っ!!」
口角を上げた唇から覗く歯。縁部分に残る母乳が無くなり、尖りに口元を近づける。来るであろう快感に期待と興奮が隠せない。
「言っただろ、たっぷり可愛がってやるって…」
「んぁぁあッ、!!♡♡♡」
尖りをジュッと吸い上げられ、身体が刺激に追いついていないまま、力を込めて甘噛みされる。走る刺激が下半身まで届き、気付けば絶頂を迎えてしまっていた。
ビクンっビクンっと、何度も腰が跳ね、快感を逃がそうとするも、それを凛が許してくれず、待ちぼうけを食らっていたもう片方の尖りを指先で摘み、搾り取るように捏ねくり回される。
両方から来る刺激が脳を焼くほど気持ち良く、おかしくなりそうで怖い。達したばかりだから止めてと言おうにも、先程の自分も同じようなことを凛にしようとしていた為言えないし、そんなことを言う気力すらない。今、口からこぼれるのは、飲みきれなかった唾液と喘ぎ声だけだ。
「ぁッ♡♡りょうほうっ、だめぇッ、♡」
「ほうは?」
「んッ♡♡くわえたままっ、しゃべるなぁッ!」
ビクビクと止まらない刺激が身体の何処にいけばいいのか、グルグルと体内で回っている感覚がする。おかしくなりそうで、怖くて縋るように凛の頭を抑えればそれは必然的に自分の胸を押し付けるような形になるわけで。
「ぁッ、っ、♡♡」
凛の脳内ではこのバカになった嫁が可愛くて堪らないとしか考えていない。それと同時に、もっと俺のせいで乱れてしまえば…と考えている。ここ数ヶ月、世一に手を出せなかった凛は、今は自分の欲にとても素直だ。何をすれば世一がもっと乱れるか、考えなくても分かる。
ビクッビクッ、と時折跳ねる下半身。足と足の間に入り、尖りを思い切り吸い上げ、引っ掻くのと同時に、膝で彼処を強く押し上げる。
「!!〜〜〜ッ゛!!!♡♡♡」
世一の身体は強く波打ち、履いていたズボンの中心がじわじわと濡れていく。ここまで濡れると言うことは、潮吹きでもしたのだろう。まだ最後までしていないというのに、この乱れようが最高にエロい。正直心配になってしまうレベルだ。
「…おい、大丈夫か、」
「ふぇ…?」
「…っ、」
今、顔を見るのは間違いだった。先程、世一が言っていたエロい顔とはこういうことだったのだろうか。こんな蕩けきった顔を、自分もしていたのかと思うとその時の記憶だけ排除させたい。
目元がとろけて朦朧とする中、一生懸命凛を探す姿が愛おしすぎる。堪らない。
「りんっ、りん…、」
「あぁ、ここにいるぞ」
世一の手を取り、自分の頬に当てる。すると、ふにゃっと子供のように笑う姿が可愛い。
目元、頬、鼻先と口付けを繰り返せば、お返しのように凛がした箇所に口付ける。仕草や行動までも子供のようで、でも子供がこんなエロいわけもなく。
「……りん、、」
「どうした?」
「……ここ、足りない…っ」
そう言って世一が凛の手を取り、自分の臍よりした部分に乗せる。
「俺とこの子…いっぱい可愛がって…?♡」
「…っ、どこでそんな煽り文句覚えたんだよッ」
乱雑にズボンや下着を取り除き、自分にまとわりつく邪魔な衣服も脱ぎ捨て、適当に放り投げる。
妊娠が発覚して身体を鍛える習慣が減ったからか、今までよりかは筋肉量は減ったが、それでもちゃんと腹の溝が分かる跡は残っている。その後をゆっくり指で滑らせると、擽ったいのかモゾモゾと身体をよじらせる。
「世一、うつ伏せになれ」
「うぅ、慣らすなら指で十分……」
「ダメだ。傷つけたくねぇ。」
「〜〜っ!もうっ!なんでこんなに素直な子になっちゃったんだよ!!」
世一は言われた通りうつ伏せになり、いつものように尻をこちらに向ける。滑らかな肌を堪能しつつ、物欲しそうにひくつく蕾にそっと息を吹きかける。
「ひゃぁっ♡」
「フッ、すげぇ物欲しそうにくぱくぱしてるな。そんなに待ち遠しいか?」
「あぅッ、♡♡いいからっ、はやくっ♡♡」
無意識に腰を振ってる姿が堪らない。こんなに可愛くて淫乱なのが、一次の母になるなんて、子供が自分のように惑わされたら……なんて、思わず考えてしまう。
舌先でゆっくりと縁の周りなぞる。数ヶ月触れていなかったから蕾は閉じてしまっているが、それでも少し舌で押せば容易に凛の舌を受け入れてくれる。
「ふぁッ♡♡ぁ、りんのした、あちゅっ、♡」
少しずつ解れてきたところに、ゆっくりと舌を差し込み、グポグポと軽くピストンを繰り返す。その度に世一の腰が跳ね、甘い声が漏れるのがダイレクトに腰に来る。世一のお陰で一度は達したものの、こんな可愛い姿ばかり見せられ大人しくしている訳もなく、先走りがシーツに垂れ、腹に付きそうな程反り返っている。
今すぐ扱いてこの苦しみから解放されたいが、もう少し待てばこの蜜壷に自身を埋められる。想像するだけでも頭が狂いそうで、早く早くと舌でピストンする速さが増す。
「ぁぁッ♡♡もういいからぁッ♡」
「だめだ、まだたりねぇ」
「うぅッ、ひどいっ、♡」
「ひどくねぇ」
人差し指を濡らし、舌の上で滑らして孔に入れ込む。
「ふにゃッ!?♡ゆびぃっ、♡」
「ここ、好きだろ?」
「にゃぁッ!♡♡♡」
グリッと指先で前立腺を押し潰される。舌で中を掻き回すことも忘れず、同時の攻め手にビクンッと身体が跳ねる。このイキ方はダメなやつだ。身体の痙攣が止まらず、快感の逃げ場が無い。
「……中イキ、か」
「にゃか、いき、?」
「久しぶりでも身体は忘れてなかったんだな。良い子だな、世一」
「りんっ、たしゅけてっ、♡あついのグルグルしてっ、とまんにゃいッ♡♡」
快楽を吐き出したくて、軽く腰を落とし、ヘコヘコとシーツに自身のモノを擦り付ける。快感は得られるもののこれじゃない。
「おい、何してんだよ」
「やぁッ♡ごしごししたいのっ、!」
「……それでいいのか?」
「ふぇ…?」
「……これで、イかなくて良いのか?」
「っ!!」
凛の唾液やら何やらでとろっとろにふやけた蕾に熱い塊が擦り付けられる。ドクドクと脈打つそれは、見なくても分かる、世一が今一番欲しいモノで……。
「どうする、世一…」
「ぁ、ぅ」
耳元で囁かれる彼の吐息ですら、世一にとっては大きな刺激に変わる。
「りんがっ、ほしいから…♡はやくッ、ちょーだいっ♡♡」
「…っ、煽るのが上手なことで…ッ」
ふやけた蕾が中まで見えるように、尻を両手で左右に引っ張る。くぱくぱとひくついているのが見えなくても分かってしまうが、羞恥心よりも早く彼が欲しいということしか頭にない。
「ちょっと待ってろ」
手際よく凛が自分の反り立つモノにスキンを被せる。その行為に世一がぷくぅと頬を膨らませる。
「やだっ、なんでゴムするのっ」
「妊娠中の生での行為は危険だ。これだけは絶対に譲れねぇ」
「…………なんでそんなこと知ってるんだよ。いつ調べたの……?」
「…………数ヶ月前から。」
その答えに思わずポカンっとしてしまう。ということは、凛も世一を思う存分抱きたいと思っていたのだろう。そんな素振りを全く見せなかったから、驚きが大きい。
「えへへっ♡りんがかわいい〜」
「?どう考えても可愛いのはお前だろうが」
「違いますー!凛は可愛いんですー!冴も弟は可愛いって酔った時に言ってたし!」
「……テメェっ、ベッドの上で他の男の名前呼んでんじゃねぇよクソがッ…」
「ぁ、、」
明らかに機嫌を悪くした旦那にそういうところは昔から成長してないな〜と改めて思ってしまう。
独占欲が強くて、嫉妬深くて……俺のことが大好きで。
「ごめんね?お仕置として、思う存分抱いていいよ」
「……それ、仕置じゃなくて褒美の間違いだろ?」
「もうっ、いちいちうるさいーっ」
クルッと世一の身体を反転させ、ベッドに寝かせる。やはり、凛にとって向かい合うこの形が1番好きだ。世一の顔や綺麗な身体を思う存分真正面から堪能出来るから。
「つか、もう我慢できねぇ…っ」
「んっ、俺も…ッ」
「入れんぞ…」
「はやくっ、」
先走りを滴らせてぬる付く先端を蕾に宛てがう。早く早くと先端に吸い付く蕾に殆ど無い理性が刺激される。
何があっても傷付けたくない一心で、ゆっくりと先端を中に埋め込んでいく。
「りんのっ♡きたぁぁッ♡♡」
「おいっ、締め付けすぎだ…ッ!」
「わざとじゃにゃいもんっ♡♡」
「クソッ…っ、」
まだ半分も入っていないのに柔らかい締め付けと温かさに、情けない事に既に達しそうになっている自分が悔しい。
「はやくっ♡おくまできてよぉッ…っ」
「っ、分かってんだ、よ…ッ、!」
こっちが何度も優しくしようとしているのに、その努力を知らずに煽ってくる世一が憎らしい。久しぶりの行為だからか、まだ指で届かない部分は解れておらず、締め付けが強すぎて中々前に進めない。
「チッ、しょうがねぇな」
身体を丸めて先程目いっぱい可愛がった尖りに唇を近づける。何をされるかわかったのか、「ぁ、ぅ、」と期待と戸惑いが浮かぶ声が耳に届くが、そんなの関係ない。
少し強めに尖りに噛み付けば、ジュワッと溢れてくる母乳が口に広がる。この味を堪能しながら、何度も尖りを刺激し続ければ、意識が上半身に傾いたのか、少しずつ自分のモノが奥に進んでいく。
「ひゃぁぁッ♡♡にゃんでっ♡しょこ、敏感だからやだぁ♡♡」
そう言いながら無意識に自分の胸を押し付けてくるから説得力の欠片も無い。
そうこうしていれば、やっと殆ど世一の中に収まる。薄い腹が自分のモノで少し山を作っているのが凛の興奮を煽る。
「りんのいじわるっ!また俺の乳首いじめたっ!!」
「いじめてねぇ。可愛がってやっただけだ。それより望み通り奥まで入ったぞ」
「…!ほんとだぁ……♡」
ふにゃぁ…と愛おしそうに自身の腹を撫でる姿は完璧に凛を煽っているとしか考えられない。
「ふぁッ♡なんでっ、おっきくしてるんだよっ、」
「……どう考えてもお前のせいだろうがっ」
「俺なんもしてない!」
「してんだよ。…それより、身体、痛いとこねぇか?苦しくねぇか?」
あ、まただ。
何度も、何度も…凛が心配して、大切にしてくれる度に愛おしいという気持ちが胸を締め付ける。こんなに大好きな人に愛されているなんて、自分はどれほどの幸せものなんだろうか…
「痛いとこも苦しいとこもないよ。凛のことが大好きって気持ちでいっぱいなの」
「…っ、そうかよ」
「あー、今凛照れたー!」
「照れてねぇっ!」
「絶対に照れたって…ッ、んぁ!?」
奥を突き上げられ目の前にチカチカと星が舞う。
「ふざけたこと考える暇も無くなるほど、可愛がってやるよ、世一」
***
「ん♡ぁッきもちっ、♡もっとぉッ♡♡」
「フッ、いくらでもやるよ」
両足を持ち上げられ、膝がベッドに付くほど折りたたまれる。彼のモノが抜かれていき、行かないでというようにキュンっと締め付けてしまう。
「ほら、お前の大好きなここも、気持ち良くしような」
「ひゃぁッ、っ♡♡しょこだめぇッ♡イクのっ、とまんにゃッ♡♡」
カリでぷっくり膨れた前立腺をしごかれ、刺激が身体を巡って止まらない。そんな状態で腰を回すように中をこねくり回されたらおかしくなってしまう。いや、もう既に、糸師凛という存在に世一の身体はおかしい程までに変えられてしまった。
自分がこんなに淫乱になってしまったのは全て凛のせいだっ、絶対にっ!
「おい、考え事かよ」
「んッ、!♡♡」
一気に奥を突き上げられ、脳が一瞬にして覚醒する。凛のことしか、考えられないのに。
「ずっと中でイきっぱなしも辛いだろ?なぁ?」
「んぅッ♡やだぁ、いまそこ触らないでっ♡」
ピンッと立つ自身のモノを裏筋からゆっくりとなぞられる。こっちは好きで中イキしてるわけじゃないのにっ、凛のせいなのにっ、
「折角だから、これ、使うか」
「へ?…………ぁ、」
凛が手に持っているのは、先程世一が凛に使ったガーゼだった…。ご丁寧に残りのローションを全てぶっかけてぐちゅぐちゅといやらしい音が脳に響く。
いや、そんなことよりも……
「い、いいっ!遠慮しとくっ!」
「遠慮すんな。」
「してな──ッ、ひぃっ!」
ひたっ…と乗せられたガーゼがまとわりつく。少し触れただけでもこの感じ。これを擦られたと思うと、考えただけでもヤバい。
「目いっぱい気持ちよくなろうな」
「や、待っ、」
「待たねぇよ」
「っぁぁぁぁああッ、!!♡♡♡」
ガーゼの両端を掴み、一気に先端部分を擦られる。
脳を焼く刺激に目の焦点が合わない。とにかくこれは、本当にまずい。こんなモノを凛相手にしていたのかと思うと、自分はなんて恐ろしいものを用意してしまったのだと後悔が募る。
「こッ、ぁ、ダメなやつぅぅ、っ♡♡」
「知ってる。俺もお前にやられたからな」
「ごめっ、なひゃっ、♡♡ッゆるひてッ♡♡」
「許すも何も、俺はお前を気持ちよくしてやってるだけだろ?」
嫌と言っても凛の手は止まらない。ガーゼ越しに親指をグリグリ回され、無力にも酷い喘ぎをこぼすことしかできない。
「ほら、気持ちいいだろ?」
「ゃぁッ♡♡おがじくっ、なぅッ♡♡」
「ははっ、かーわいい♡」
口元から溢れた涎をご丁寧に啜るように舐め取られる。そのまま舌を伸ばせば、凛の口角が上がり、舌を絡め口付けられる。
口いっぱいに凛の唾液を塗り込むように掻き回されるのが好きだ。凛の色に染められる感覚がして、クラクラしてしまう。
口付けられたまま、止まっていた腰がユルユルと動く。トントンっと奥を小突かれるのと同時に、ガーゼを幹に巻き付けられ激しく扱かれる。あまりの強すぎる刺激が重なり、凛の身体に抱きつく。
「うぅぅぅ〜〜ッ、!!♡♡♡」
ジュルルッと白濁を吐き出し、一気に身体の力が抜ける。長い口付けから解放され、新鮮な空気が入り込む。
「きすはめ……やばい、、」
「あぁ、そうだ…なッ!!」
ズンッ…っ!!!
「ッ、!?♡」
「休んでる暇ねぇだろ」
「だ、めっ、!イったばかりっ、だからぁ♡♡」
「俺はまだイってねぇよ」
腰を鷲掴みされて、何度も奥を抉るようにピストンを繰り返させられる。止まらない快楽に体がおかしくなりそうで、怖くて凛に腕を伸ばす。
「フッ、ほらよ」
「…っ!」
伸ばした腕は凛に引き寄せられ世一が望むように抱きしめられる。……が、そのまま凛が腹筋に力を入れ、世一を抱き起こし対面座位の形になってしまったため、世一は重力によって必然的に身体が沈み、凛の熱が深くまで侵入してくる。
「んぁッ♡♡ふかっ、りんっ、ふかいよぉッ」
「あぁ、そうだな。っでも気持ちいい、だろ?」
「ぁ、きもいぃ…♡♡おくのとこ、グリグリされるのきもちいぃの♡♡」
「フッ、素直に言えてえらいな。」
「ほんと、?俺えらい?」
「あぁ、偉いぞ。良い子にはご褒美をやらねぇとなっ」
世一の身体を少し上に持ち上げ、パッと手を離す。
「ひぎぃッ♡♡♡ふかいのっ、しゅきぃ♡♡」
「…っ、おれも、お前のそのエロい顔、すげぇ興奮するッ」
両手で世一の尻を掴み、何度も持ち上げて落としを繰り返す。
快楽の中で凛を見つめれば、眉間にシワを寄せて唇を噛み締めている。その表情に世一の中は更にキュンキュンと疼いた。無意識に世一は自らの意思で腰を揺らす。その姿に凛の興奮が更に高まる。
「りんッ♡♡しゅきっ、らいしゅきっ♡♡♡」
「フッ、そーかよッ、母親になんのにっ、こんな淫乱で大丈夫か…っ、」
「ぁ、ごめなひゃっ♡ママになるのにっ、いんらんでっ、ごめんなしゃいっ♡♡♡」
「はっ、えっろ♡」
「あぅッ♡♡りんっ、いっしょにイきたい、っ♡」
「あぁ、…っ、おれも、もう、イク…ッ」
ギュッと世一の身体を抱きしめ、自分が達する為だけに激しく腰を動かす。
「〜〜〜ッ、!!!♡♡」
「ぁッ、…っ、」
前立腺を擦り上げながら最奥を抉られる刺激に、声を荒らげながら絶頂を迎えた。中をギュッと締め付ける媚肉の感覚に、搾り取られるかのようにスキン越しに白濁を吐き出した。
お互いまだ息が整わず、互いの身体を強く抱き締め合うことしかできない。先に息を整えた凛が、世一の額や頬に軽い口付けを落として、そっとベッドに横たえる。
未だ締め付けてくる中に、思わず動きそうになる腰に喝を入れ、そっと抜く。ゆっくりと抜くだけでも、「んぅ…ッ、」という甘い声が耳に届く。
「りん…、、」
「ん、どうした?」
自身のモノからスキンを引き抜き、口を結ぼうとすればヒョイッと世一に取られてしまう。予想だにしていなかった行為に呆気に取られていると、世一がスキンを逆さにして、流れ落ちる白濁を舌で受け止め口内に流し込む。
「お、いッ、!」
「……こくんっ、」
ゆっくりと喉を上下させ、飲み込む。その光景を呆気に取られながら凛は見つめてしまう。
「…だって、もったいないもんっ」
「……は、」
「凛のものはなんであっても俺のものだから。本当は中に欲しかったけど…っ」
「……お、まえ、、」
「だから、りん……」
世一の唇が凛の耳に触れる
「もっと……飲ませて。」
***
「腰痛い、、」
「自業自得だアホ」
腰に湿布を貼ってベッドに寝る世一と、その横で艶いい髪を撫でる凛。
「どう考えてもあの場で煽るお前が悪い」
「うっ〜ッ、だって!最初は俺の方が有利だったのに、急に凛の流れになったのが悔しかったんだもんっ!」
あれから夜が深くなるまで、世一と凛の行為は止まらなかった。お互い汗や色々な体液で身体はベトベトで、終わった頃には世一は瀕死寸前。
ベットメイクや世一の身の回りのケアを念入りに行った凛は、満足そうな顔で世一を抱き締め眠りに付いた。
そして、昼を迎えた世一はと言うと、自身の腰が悲鳴を上げ1歩も動けない状態となっている。
「…………フレンチトースト」
「…はぁ、、ハイハイ。後で作ってやるよ」
「アイスクリームも乗せろよな!」
「分かってるっつーの」
凛にグイッと腕を引っ張られ、後ろから抱きしめられる。凛の手は世一の腹に重なり、優しく撫でる。
「ふふっ、パパの作ってくれるご飯は美味しいんだよ〜♡大きくなったら、フレンチトースト作ってもらおうな〜♡ 」
「……ぱぱ、、」
「そうだろ?凛パパ」
「……っ」
「ちょっ、痛い痛い!なんだよ急に!!」
凛の抱きしめる拘束が強まり、思わず悲鳴をあげる。その凛はというと、グリグリと世一の肩に額を埋めている。
「なんか、やべぇ…」
「ん?どーした?」
「……改めて、すげぇ…幸せすぎて、泣きそう」
「へっ!?凛泣くの!?」
「泣かねぇよアホッ!!」
「自分で言ったんじゃんっ!」
くるっと、身体を回転させて凛に向き直る。悔しそうに眉間に皺を寄せている姿が可愛くて思わず笑ってしまう。愛おしい愛おしい、旦那様
「俺も、幸せだよ。凛が傍にいることも、凛と俺との子供がここにいることも…。何もかも幸せ…。でも、これからはもっと、もーっと!幸せにしてやるから覚悟しとけよな!」
「……!」
「どうだ!ビビったか!」
「……マジでアホだな。覚悟しとくのはお前の方だっつーの」
これでもかと言うほど世一の身体を思う存分強く抱きしめる。世一からの言葉に嬉しさから口角が上がった、だらしない顔を見られたくなくて、世一の頭を胸板に押し付けながら。
「んむむっ!苦しいっ!」
「俺が、お前に負けるわけねぇだろ」
「んぅ、?」
「お前も、産まれてくる俺たちの子供も、俺がまとめて幸せにしてやるよ。嫌ってほどにな。」
「…!…ふへへっ、じゃあ勝負だな!」
ニョキっと顔を出し生意気な顔をする愛しい人。何があっても離してやらねぇと思いながら、そっと耳元に唇を寄せる。
「さっきお前が言ってたやつ。」
「ん?」
あんな可愛いことを言われたら答えたくなってしまうのは、しょうがないことだろう。
「俺も、お前が大好きって気持ちでいっぱいだ」