end point⑤(ご主人様、今度はどこにお出かけするんですか?)
(あぁ!不死身の死に関する情報を得たので隣国の方に行ってくる)
(そんな、海なんて危ないのに…僕のためにそこまでしないでください…)
(何を言っている?それはついでに過ぎないさ。俺の個人的な、隣国へのちょっとした視察だ)
坊ちゃんは太陽のような笑顔を僕に向けてくれる。
(気兼ねなく待ってろよ羽京!)
以来坊ちゃんは帰ってこなかった。
坊ちゃんの乗った船が行方知れずと言っていた。行方知れずというだけで死んだかどうかなんてわからない。坊ちゃんは絶対帰ってくる。約束を破られたことなんて一度もなかった。僕は坊ちゃんを信じてる。坊ちゃんを諦めた使用人たちはポツリぽつりとここを離れる。待っていたハズの者たちもいなくなる。
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