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    柚月❄

    @citronmoon_

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    柚月❄

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    エレ光♀
    フォロワーに脅されたので出力した。また書くかもしれない
    駄☆文

    無題※暁月6.0クリア推奨※

    自機の設定を弄ったのでついでに書いておきます。こんな感じの子が出てきます。
    ・ヴィナ・ヴィエラ族
    ・美人で乳のついたイケ女
    ・紳士対応が通常運転
    ・フェオちゃんにも匙を投げられるくらいの方向音痴

    *****

    「俺は動物中心の依頼専門なんだがな...。収集出来なくはないが、どうしたもんか...」

    北洋諸島オールド・シャーレアン。知の集積を行う学術都市。そこに設立された魔法大学の考古学を専攻する教授に依頼されたいくつかの依頼のうちに1つだけ、鉱石に関する依頼が混ざっていたのだ。

    「鉱石収集専門のグリーナーに回すか...いや、数日前に別の収集にほとんど出払っていたな。依頼には出来ればと書いてあるし、最悪達成出来なくてもお咎めは無い...か」

    雪のチラつく寒空の元、依頼書を見ながらブツブツと呟く姿を見ても誰も気にはとめない。シャーレアンに住む知識人達には見慣れた行為であり光景なのである。そんな中、中性的な声が後方から投げ掛けられた。

    「おやエレンヴィルじゃないか。久しぶり」
    「...んあぁ、おたくか。久しぶりだな。こっちに用でもあったのか」
    「あぁ。ギルドシップの依頼完了報告をしに来たんだ」

    黒のタートルネックに白のジャケット、上の布地の裾を絞ったダブル・パンツと呼ばれるズボンにスニーカーを合わせていた。所謂、冒険者の間で"ギャザラー装備"と呼ばれている格好をしたヴィエラ族の女性.....英雄と呼ばれるその人だ。世界を救った彼女は、帰還して早々ぶっ倒れ、1週間程強制的に絶対安静と命じられた。その間、俺は彼女の監視という名目で旅の話を聞きにバルデシオン分館の彼女のナップルームに入り浸っていたが...まぁ、その話はおいおい、な

    「あんだけ血みどろになって帰って来たのに、もうピンピンしてるんだから、あんたのタフさには驚かされるな」
    「あはは、タフさには自信があるからね。本職は癒し手だし、傷なんて綺麗さっぱりさ」

    あっけらかんと笑う彼女に、自分もつられて笑う。世界を救うなんて夢物語をやってのけた傑物だ。精神力は並大抵のものじゃないと改めて実感する。

    「それより、何か考え込んでたようだけど、何かあったのかいぼくで良ければ手を貸すよ」
    「あー...。まぁ、あんたなら良いか」
    「うん」
    「前に、俺は動物中心の依頼専門って言っただろうそれだってのに、さっき受けた依頼の中に鉱石関連の依頼が混じってたんだ。収集出来ないこともないが、依頼の品が現代で実物を見たためしがないときた。流石に俺でもお手上げ状態さ」
    「現代に無い鉱石...ということかい」
    「そういう事になるな」

    ふむ...と彼女は少し悩む仕草をすると、真っ直ぐと俺を見、依頼書を見せてもらってもいいかと尋ねてきた。彼女ならば、解決出来るかもしれない。これだ、と鉱石の依頼書を手渡す。

    「ふむふむ...。んあぁ、これなら...」
    「おダメ元だったんだが、何か知ってるか」
    「うん。依頼書に書いてある鉱石、持ってるよ」
    「なっ...本当か」
    「うん。依頼数は30...、足りそうだね。きみに渡しておけば良いかな」
    「いや、依頼主の元に行こう。今後も依頼が来るかもしれないからな。あんたに、直接依頼を出してもらった方が良いだろう。案内するぜ」
    「ん。分かった」

    *****

    「えっ.....依頼された鉱石を見つけた...ちょ、ちょっと待っててくださ.......教授ーーーーー今すぐに来てくださーーーい」

    ここは魔法大学構内にある1部屋、考古学部の研究室。入口付近に居た女学生に、依頼の鉱石の件を伝えるやいなや、大慌てで研究室の奥へ走って行った。
    その後、奥の方から凄い物音がしたかと思った次の瞬間、ヒューラン族の男性が鬼の形相でこちらに向かって走って....目の前で顔面からすっ転んだ。

    「いでぇ」
    「お、おい...大丈夫か」
    「大丈夫かい...回復魔法かけておくよ。"ベネフィラ"」
    「うぅ...すまない。ありがとう...」

    顔面からすっ転んだヒューラン族の男性...もとい、考古学部の教授は彼女に治療してもらうと申し訳なさそうに礼を言った。そして、ここで立ち話をするのも申し訳ないので奥の教授室へ、と教授に案内される。

    「気を取り直して...コホン。マーガレットくんからこちらが依頼した鉱石を見つけたと報告を受けたのだが....本当かねえ本当に」

    自分で言いながら困惑しているようだ。その様子に、彼女は少し笑いながらも本当だと答える。

    「本当なのだな..やった、やったぞこれで研究が進む」

    教授は両手を挙げて飛び跳ねて喜ぶ。なんなら泣きながらだ。嬉し涙だろう。ふと研究室の生徒を見ると、話が聞こえていたのだろう。何人かの生徒は抱き合って喜んでいた。

    「俺に来た依頼だったが、あいにく専門外だったんでな。困ってた所にちょうど彼女...ユアルが来たんだ。ユアル、依頼の鉱石を頼めるか」
    「あぁ。これだろう確認しておくれ」

    彼女は鞄に手を突っ込むと、鉱石の入った袋を3つ取り出し、教授に手渡した。教授は驚きと嬉しさを顔に滲ませたまま、ソワソワしながら袋の紐を解く。

    「お...おぉ...これだ正しくこれだほうほう...エーテル保有量が多い...しかもエーテル伝導率に秀でてるのか.....」
    「あー...教授」
    「...ハッあぁ、すまない。つい...。依頼した鉱石で間違いない。ありがとう、本当にありがとう...これは報酬だ。受け取ってくれ」
    「ユアルに全額渡してくれ。見つけたのは彼女だからな」
    「えっ。いやいや、元はエレンヴィルに来た依頼だろう流石に全額貰う訳にはいかないよ」

    変なところで謙虚な彼女は、ブンブンと顔を左右に振って"No"の意志を示す。仲介料とかあるだろうせめて山分けにしよう。と、彼女が提案する。見つけたのは彼女なのだから、素直に貰えば良いのだが...、どうやら意思は固いらしい

    「......なら、山分けにはする。が、後でラストスタンドで奢るからな。絶対だぞ」
    「何故......って、教授が困ってるよ」
    「あはは...。話は決まったようですね。では、山分けという事で、少々お待ちください」

    教授は、壁一面に置かれた棚の1つの前まで移動し、1枚の袋と装置のような物を取り出して戻って来た。机に装置のような物を置くと、報酬の入った袋をひっくり返して、中身を全て装置に投入する。空になった袋を装置の下に装着すると、ボタンを押して操作し始めた。しばらくすると、金属の擦れ合う音が空になったはずの袋から聞こえきた。音が止まると、中身の入った袋を取り外し、もう1枚の袋を装着する。先程と同様に袋から金属の擦れ合う音が聞こえる。そして、止まったのを確認し取り外す。2つに分けられた報酬をそれぞれ受け取る。
    そして、今後発見が難しい品...それこそ古代にでも行かない限り入手困難なものは、彼女に直接依頼をするよう伝え、研究室を後にした

    *****

    研究室を後にした俺達は、ラストスタンドへと足を向けた。...もっとも、逃げられないように俺に手を繋がれた彼女は困惑していたが

    「あのー...エレンヴィル何故手を繋ぐ必要が...」
    「逃げられないようにだよ。目を離すとすぐにフラフラとどこかへ行くと、クルルに聞いてるからな」
    「クルルぼくをなんだと思ってるんだ...」
    「極度の方向音痴と言っていたな」
    「うっ...返す言葉も無いよ...」

    見るからに落ち込む彼女を見て、案外人間らしいところもあるのだなと観察してしまう。いや、まぁ、人間なのだが 。初対面の時から感じていたが、やたらと興味を引く人物である。しばらく他愛ない会話をしながら歩くと、ラストスタンドにたどり着いた。

    「空いてる席は...っと。あぁ、端の方が空いてるな。そこでいいか」
    「うん、良いよ」

    海沿いの2人用の客席に、向かい合って座る。テーブルに置いてあるメニュー表を手に取り、ページをめくっていく。俺の奢りだからな、と念押ししておく。分かった分かった、と困ったような笑顔で応じる彼女。
    食べたい料理が決まり、ウェイトレスの女性を呼び止め、料理を注文する。さらっと酒も注文する彼女に内心笑いながら、自分も酒を追加する

    「あんた、酒呑めるんだな」
    「んあぁ、美味しいからね。よく呑むんだ」
    「ほぉ。なら今度、美味い酒でも持ってきてやるよ」
    「本当かい楽しみにしてるよ」

    しばらくすると、注文した料理と酒がいい匂いと共に運ばれてくる。食欲を誘う匂いを前に、俺と彼女は顔を見合せ、酒の入ったグラスを手に取る。グラスをカチンと軽くぶつけて鳴らし、酒を口に含む

    「ん、美味しい」
    「美味いな」

    酒の入ったグラスを置き、フォークとナイフに手を伸ばす。俺はキングクラブステーキ、彼女はカルヌヤルクを頼んだ。ステーキにフォークを刺し、ナイフで切り分けていく。切り分けた1切れを口に運ぶ。...やはり、ラストスタンドの料理は美味い

    「ご飯も美味しいね。...今度、この料理作ってみよう」
    「料理できるのか」
    「出来るよ。料理は得意なんだ」

    にこっと笑って得意そうに言う彼女。英雄の手料理...食べる機会があれば、是非とも食べたいな。...と、考えていると彼女が口を開く

    「エレンヴィルが、酒を持ってきてくれた時にでも作ろうか」
    「......なら、早めに美味い酒を入手してこよう」
    「ふふ。あぁ、楽しみにしているよ。ぼくも大抵の料理は作れるように、素材を集めておこう」

    彼女とまた会う口実が出来たのは、素直に嬉しい。...表情には出さないが。思ったより自分は、彼女に好意を抱いているらしい。...東方の言葉に、思い立ったが吉日ということわざがあったな。...ふむ

    「なぁ、あんた」
    「うん」
    「恋人は居るのか」
    「居ないけど...」
    「なら、気になる奴とかは」
    「気になる奴...仲間は皆好きだけど...」
    「......。俺にも、チャンスはあるって事だな」
    「うん」

    酒を口に運びながら、彼女は困惑した表情をする。どうやら、よく分かっていないらしい。...そういえば、クルルが彼女は人の好意にだけはやたら鈍感だ、と言っていたな。道のりは長そうだ

    「...絶対堕とすから、覚悟しておけよ。英雄様」
    「え」
    「じゃ、俺は仕事に戻るとするか。会計は済ませておくから、ゆっくり食えよ。またな」
    「え、ちょ。というか、仕事中に酒呑んで大丈夫だったのかい」

    さっさと会計を済ませ、ラストスタンドを後にする。そのまま知神の港の船着場へ上機嫌で向かうエレンヴィルの姿を、他のグリーナーが目撃したとかなんとか...

    To be continue...
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